アジアが熱狂するハーモニーグループ、フォルテ・ディ・クアトロに密着!!

アジアが熱狂するハーモニーグループ、フォルテ・ディ・クアトロに密着!!
KKBOX編集室
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韓国最高の男性四重唱グループ結成するためにスタートしたオーディション番組「ファントム・シンガー」。その優勝者たちで結成されたのが、4人組ヴォーカル・ユニットのフォルテ・ディ・クアトロです。韓国でのデビューアルバム『Forte Di Quattro』は世界的にも有名なクラシック・レーベルDeccaよりリリース、発売と同時にゴールド・ディスクを獲得するという快挙を成し遂げました。そして5月からスタートした全国ツアー16公演はすべてソールドアウト、いま韓国の女性たちを熱狂させ、琴線を掴み、いま大きなムーブメントとなっています。

〈フォルテ・ディ・クアトロ〉L→R

○イ・ビョリ(テノール):音楽の専門教育は受けず、神学大学を卒業してオーディションにチャレンジ。パワフルなハイトーンの歌声を持つ。
○キム・ヒョンス(テノール):ソウル大学校クラシック声楽部の博士号を持つ。リリカルで伸びやかな歌声が魅力。
○コ・フンジョン(テノール):ミュージカル俳優でリーダー。セクシー・ボイスが魅力。
○TJソン(バス):キムと同じ大学で学んだ、安定感のある低音の持ち主。

そのフォルテ・ディ・クアトロのアルバムが遂に日本でもリリース。KKBOX編集室はJD Sakiとともに、来日したフォルテ・ディ・クアトロのメンバーにその魅力についてお話を聞くとともに、イタリア文化会館で開催された日本では初となるショーケースライブの模様をご紹介します。


過酷なオーディションで結ばれた4人

ーー最初に日本でのアルバムリリースおめでとうございます。

メンバー一同:ありがとうございます!(スタッフの皆さんからも拍手)


ーーみなさんのグループ結成のきっかけとなったTVオーディション番組「ファントム・シンガー」とはどんな番組だったのですか。

TJソン:最終的に4人のカルテットグループを結成するためのオーディション番組です。最初はソロ、そしてデュエット、トリオ、カルテットと進んでいくのですが、その過程で応募者がどんどん脱落しています。最後には生放送で視聴者の方も投票してグランプリが決定します。

キム・ヒョンス:番組には〈声が作りあげることのできる、史上最高の感動〉というサブタイトルがついています。まさにその言葉通りに〈四重唱〉という中にはすべてのパートが入っているので、それが大きな感動を作りだすことに繋がっています。



ーーそうすると皆さんも最初はソロから始まって、各パートでメンバーが変わっていったということですか?

TJソン:その通りです。例えばデュエットで勝ち残ると、新しい仲間を迎え入れてトリオを作ります。そのトリオでの歌唱で、メンバーの誰かが低い点数になってしまうと解散させられてしまうんです。「ファントム・シンガー」はとても厳しいルールでした。

キム・ヒョンス:その一方、脱落していく仲間を目の当たりにしていることで、相手を想う〈仲間愛〉といったような感情なども生まれてきました。

イ・ビョリ:僕にとって歌うことは嬉しいことで幸せであったはずだったのに、オーディションでは戦うように歌っていたので、それが一番きつかったです。いまは、いろんなステージに立つことができ、歌うことを楽しめるようになりましたけど(笑)。



ーー日本ではクラシックを基軸としたオーディション番組はないのですが、韓国ではポピュラーなものになっているのでしょうか?

コ・フンジョン:韓国でもクラシックとか声楽というとキャリアのあるベテランの方々がやっているというイメージで、あまり馴染みがないジャンルという認識が一般的でした。

キム・ヒョンス:ある意味、一般の方からは古典的なものとして疎外されてしまっていたように思います。

コ・フンジョン:「ファントム・シンガー」では、僕ら若い世代の声楽家やミュージカル俳優がいることを知ってもらうきっかけとなり、一般の方々からの支持もどんどん大きくなっていきました。韓国でも新しい試みでしたが、クラシックのようなジャンルが受け入れられ始めているように思います。


ーーそれはきっと皆さんの歌が、多くの方に感動をもたらせたということが大きいと思います。

メンバー一同:ありがとうございます。


フォルテ・ディ・クアトロとイル・ディーヴォ

ーーアルバムを聴いて皆さんの歌声に圧倒されました。これからはイル・ディーヴォの存在と比較されることが多くなるんだろうと思います。みなさんにとって、イル・ディーヴォはどんな存在でしょうか。またフォルテ・ディ・クアトロの持つ魅力と、イル・ディーヴォの持つ魅力の違いは何でしょうか。

コ・フンジョン:僕たちもイル・ディーヴォの曲はたくさん聴いていますし、影響を受けています。イル・ディーヴォは強めの作品でもソフトに聴こえますよね。僕たちはハーモニーが得意なので、静かなアンサンブルを歌っていてもハーモニーを生かせるし、 強いものから弱いものまでどんな歌も上手く表現できると自負しています。

キム・ヒョンス : 同じ声楽表現でも、西洋人と東洋人では別の感性があるように思います。僕たちだからこそ表現できる情緒、それをちゃんと表現していくのが僕たちの役割かなと思っています。

コ・フンジョン:そして、なにより僕たちは日本にいち早く来ることができます(笑)。

試聴リンク


ーー今回のアルバムではイル・ディーヴォの「センツァ・パローレ」をカバーしています。なにか意識されたことはありますか。

コ・フンジョン:イル・ディーヴォを意識するというより、「月光のソナタ」をモチーフにしたこの作品のニュアンスを最大限に生かす為に、誰がどのパートを歌うか、どういうハーモニーで表現するということをこころがけました。


初めての日本語で歌う「Destino~愛が変えたすべて」

ーーアルバムの選曲やアレンジなど、どのように制作されていきましたか。

コ・フンジョン:プロデューサーやスタッフの方、「ファントム・シンガー」の音楽監督の方などみなさんと一緒に、僕たちの意見を交わして出来上がった内容になっています。


ーー日本語で歌われた「Destino~愛が変えたすべて」が収録されています。歌われてみて、みなさんの感想はいかがでしょう。

コ・フンジョン:日本語のニュアンスを正確に分かりきることはできませんが、歌ってみると発音とか発声の仕方は思っていたより難しくありませんでした。これからもっと勉強していけば問題ないと思います。

試聴リンク


キム・ヒョンス:僕は中学生の頃、X JAPANが好きでよく歌っていました(笑)。〈僕〉という発音も母音が〈う〉なのか〈うー〉なのか微妙な違いなども改めて理解できました。

イ・ビョリ:明日のショーケースライブでも歌うので 日本のお客様が僕たちの日本語で歌う「Destino~愛が変えたすべて」をどう思うのか気になります。


ーーとても上手なので大丈夫だと思います!

イ・ビョリ:ありがとうございます。彩貴さんのその言葉を信じて歌います(笑)。



ーー最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

コ・フンジョン:ファーストアルバム『フォルテ・ディ・クアトロ』がリリースされたことに感謝します。日本も韓国も音楽的な情緒は共通していると思うので、たくさんの人に聴いて欲しいです。また僕たちの魅力はなによりライブにあると思います。これから日本でも僕たちのライブをお届けできる機会があることを願っています。




そしてインタビューの翌日に日本で初めてとなるショーケースライブに行ってきました。会場となったイタリア文化会館は400名を超える観客や関係者のほか、韓国からの熱心なファンが詰めかけ満席となり、韓国同様にほぼ女性の観客で埋め尽くされています。そしてフォルテ・ディ・クアトロが登場し会場は大きな歓声に包まれる中、マルセロ・アルバレスとサルヴァトーレ・リチートラの「オデュッセイア」のイタリア語によるカバーで歌唱がスタート。いままで触れたことがないような各メンバーの圧倒的な歌声が響き渡ります。そして4人のハーモニーでは、それぞれの美しさが繊細に織り交ざった優美さに圧倒されていきます。



その他にはアルバムから「Destino~運命」「ニュー・シネマ・パラダス」「永遠にあなたのもの」「遠い星のように」、そして、インタビューでもお話を聞いた「Destino~運命」の日本語バージョン「Destino~愛が変えたすべて」まで全6曲を披露。改めて4人の歌声の持つ素晴らしさと可能性を見せつけられました。いつもは邦楽ロックリスナーでクラシックには縁のない大学生のJD Sakiちゃんもフォルテ・ディ・クアトロのステージにかなり魅了された様子で、「必ずまた観たい!絶対に私たちのような世代にも通じるはず」と熱く感想を述べてくれました。




JD Saki:インタビューの時は通訳さんを通してのインタビューだと聞き、上手にお話しできるか不安でしたが、メンバーの皆さんが丁寧に対応しくださり、ひとつの質問に対しても皆さんで丁寧に答えてくださいました。また、メンバー同士が仲良しですごく楽しい雰囲気で、素敵なグループでした。

翌日、ショーケースライブを観させて頂いて、CDで聞いていたよりももっともっと音圧があって、最初から最後まで鳥肌が立ちっぱなしでした。インタビューの時にみなさんが「ライブを観てから感想を教えてください」とおっしゃっていた理由がよく分かりました。世代問わず、誰もが魅了されるであろう圧巻のステージで、今回このような機会を与えて頂けて本当に光栄でした。また来日された時には、ステージを必ず観たいです!



KKBOX編集室
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