アイドルたちの耳元 -lyrical school

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KKBOX編集室
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アイドルが愛用しているイヤホンやヘッドホンを覗かせてらう連載企画「アイドルたちの耳元」。アイドルたちの音楽ライフの大切なツールを紹介するとともに、取材時に聴いていた再生履歴を見せてもらい意外なソングリストも教えてもらいます。今回は、9月11日にビクター/コネクトーン移籍第1弾フル・アルバム『BE KIND REWIND』をリリースしたlyrical school(略称:リリスク)の皆さんです。キング・オブ・アイドルラップになるべく邁進中の、himeさん、risanoさん、yuuさんの3人の耳元に迫るとともに、どんなミュージックライフを過ごしているのかをご紹介します。


lyrical schoolの耳元

—himeさんは2つのイヤホンを持ってきてくれました。ひとつはBOSEですね。

hime :家にイヤホンを忘れたら、以前は100円ショップで買って聴いていたりしたんです。でも職業的にもちゃんとしたもので、良い音を聴かなきゃダメだと思い始めて購入しました(笑)。


—購入するにあたって聴き比べとかしましたか。

hime :しました。音が良いというのはもちろんですが、イヤーフックが2段階で耳元にフィットするのでズレないんです。あとワイヤレスのイヤホンって音のタイムラグが出ることがあるじゃないですか。私はラッパーのライヴ動画をよく見るんですが、タイムラグがあるとしっくりこないんです。BOSEにはそれがありませんね。

—もうひとつの紫色のものはどういうイヤホンですか。

hime :これはNUARLというメーカーとHilcrhymeがコラボレーションしたモデルなんです。一番の推しポイントはHilcrhymeのTOCさんが「接続しました」とか言ってくれて、耳元が幸せになるんです。だからよくON/OFFしちゃいます(笑)。あと持ってもらうとわかりますが、すごく軽いのでダンスを練習する時にはNUARLを使っています。

—risanoさんはBOSEのワイヤードタイプですね。

risano :私は右と左の耳のサイズが違うみたいで、ちゃんとしたイヤーフックがないと入らなくて、ズレちゃうんです。それで友達からいろんな情報をかき集めて出会ったのがこれです。本当にフィット感がよくて、この感覚にハマってからはこれがないと落ち着かないぐらいです。


それが、すごく大事にしていたのに遠征の時に無くしてしまったんです。しばらくショックでした。それがある日、私の弟の机の上にあったんです。「えっ、戻ってきたの!」と思ったんですが、弟も同じBOSEを使っていたみたいで。それ以来、ずっと借りっぱなしです(笑)

—いろんなアイドルにインタビューしていると、みんな一度は無くしたと聞きます。

hime :私は絶対ないです。TOCさんの声が大切過ぎて、無くさないです。risanoと同じBOSEは、いまでも楽屋によく落ちてますけど。

risano :それ、私のだ。弟に借りているのに。

—yuuさんはAirPodsですね。「アイドルの耳元」初登場です。

yuu :家族もみんなApple製品を使っているので自然と使っています。AirPodsはワンタップすれば止まるし、ダブルタップすれば次の曲を再生できるとか、耳元で全部操作できちゃうんです。すごく賢い子です。イヤーフックはありませんが、耳につけている感覚がないぐらい快適なんです。音がリアルに聴こえすぎて、時々電車の中で音楽が漏れていないか心配になったこともあるぐらいですね。


あとJ-POPのメロディラインやボーカルが聴き取りやすい特性もあるみたいなんです。いろんなアーティストの歌い方を繊細に聴けるので勉強になっています。

—yuuさんは無くしたことはないんですか。

yuu :ありました。「iPhoneを探す」機能を使ったら、自宅のゴミ集積所の袋のうえで発見できました(笑)。


今日はどんな音楽を聴いていました?

—今日はここに来るまで何を聴いていたのでしょう?再生履歴を見せてください。

yuu :ヨルシカさんの『エルマ』にハマってます。私の仲のよい友達にヴィレッジヴァンガードで働いている子がいて教えてもらいました。それまでヨルシカさんのことは知らなかったんですが「yuuちゃん、ヨルシカ知らないとか時代から遅れてるよ」と言われて(笑)。ヨルシカさんの声も歌詞も世界観も素敵で大好きになりました。



—risanoさんのプレイリストは全部英語表記ですね。さすがです!

risano :最近聴いているのはJorge Benの『Samba Esquema Novo』です。スターバックスが好きで、そこで流れている曲をすかさずチェックして登録しています。アコースティックとかボサノバなど、私はなんでも聴くんです。Jack Johnsonのピースフルな感じとかも大好きです。



hime :私はShurkn Papの『STYLISH NINJA』という曲です。いま仲の良い友達にラップのプレイリストを作ってあげているんですけど、その1曲です。普段はラップを聴かない子に、曲順やBPMもこだわってプレイリストを作るのが楽しいですね。だから「シャッフルせず曲順で聴いてね」と言っています(笑)。そのプレイリストがきっかけで、ラッパーのライヴに行ってくれる友達もいて嬉しいです。



—himeさんの選曲って深いですよね。小さい頃からヒップホップ・ラバーなんですか?

hime :そうですねー。だからいま流行っている曲はあまり知らないかもしれないです。タワレコでもヒップホップコーナー直行なので。

yuu :himeはヒップホップやラッパーのオススメの曲を教えてくれるので助かってます。踊Foot Worksさんとかもhimeから教えてもらって、みんなで聴いてます。

hime :大学のゼミの送別会とか大事なイベントも私が選曲してるんです。そこで先輩も後輩もラップを好きになってくれるのが嬉しいです。

—himeさんは本当にヒップホップやラップを愛しているんですね。

ニューアルバム『BE KIND REWIND』について

—今回2度目のメジャーリリースになりますが気持ちの変化とかありますか?

hime :私は以前にもメジャーリリースの経験をしてますが、現在の他のメンバーは初めてなんです。みんなスキルも高いし尊敬する面も多いので、客観的に見てももっとたくさんの人に知ってもらいたいと思うんですね。自分というより、グループとしてこのチャンスを生かしていきたいです。


risano :メジャーリリースしたいしたいと思っていたわけではなかったんですが、尊敬するアーティストがいるコネクトーンに決まった瞬間はやっぱり嬉しかったです。さらに頑張るぞという気持ちが大きいです。

yuu :メジャーリリース会見をした時、ひとりで号泣してしまいました。risanoが誘ってくれてリリスクに加入した頃のこととか思い出して。これからコネクトーンというレーベルで、何ができるか気を引き締めていきたいと思います。

—そのコネクトーンでは何を目標にしていきたいのでしょう。

risano :「人間交差点」に出たいです!!

—ニューアルバム『BE KIND REWIND』は、リリスク真骨頂のガールズラップ以外にも、踊Foot Worksやタイプライターの曲など、これまでとは違うアプローチの曲もたくさんあります。アルバム収録曲の中から何曲かお聞きします。

yuu :『LAST DANCE』は、とにかくHappyで「いまこの一瞬を楽しもう」という曲なので、聴いている人が自由に楽しんでもらいたいなと思います。そしてミュージックビデオは、メンバー全員が演出を手伝いながら制作した手作り感満載の作品なので是非見てもらいたいです。


出典元:YouTube(lyrical school)

—『LOVE TOGETHER RAP』はNONA REEVESのカバーです。原曲のワクワク感をマッシュアップさせた、さらにパーティー感溢れるリリスクらしいラップ・ナンバーになっています。

hime :ありがとうございます。せっかくカバーをさせて頂くので、リリスクっぽい楽しさが出ればいいなと思っていました。リリックはサイプレス上野さんとZEN-LA-ROCKさんが書いてくれたんですが、ZEN-LAさんとは一緒にお仕事したいなとずっと思っていたんです。ZEN-LAさんの仮歌を聴けたのも感激でした。



risano :最初に仮歌を聴いた時は、どうしようかと思うぐらいにZEN-LAさんだったんです。どうやって歌うんだろうと思いながら、自分たちなりの気合いでラップしました。

—踊Foot Worksによる『Enough is School』は聴いた瞬間に、踊Foot Worksだなと思える王道な曲ですよね。リリスクがブレンドされることで、踊Foot Worksの持つ味わいとは違うものを感じることができ新鮮でした。



hime :そう感じてもらえて嬉しいです。

risano :カッコ良すぎてどうしようかなと思いましたけど(笑)。

—「大人になっても」は、タイプライターさんの骨太さをどうやってリリスク流にするのか興味あります。初期のリリスクを彷彿させます。

hime :この作品はひとり8小節ぐらいのロングバウンスの作品なんです。それで言うとtengal6でやっていた頃の作品に近いかもしれません。



risano :歌っている内容は私たちの子供の頃の想い出がテーマになっています。自分自身のことを歌っているので、自分のバウンスが一番早く歌詞が入ってきて、想いを入れることができました。

—『BE KIND REWIND』リリース後には全国ツアーも始まります。アルバムでは様々な新しいアプローチをしているので楽しみです。

risano : 『BE KIND REWIND』は、いつどこでもどんな気分でもいいなと思えるアルバムになっていると思います。それと同じ気持ちになれるライヴができたらいいなと思います。

yuu :アルバムを通して聴いたあと放心状態になっちゃったんです。いろんな感情が詰まったアルバムなので、それをツアーで出せたらいいなと思います。『BE KIND REWIND』にはいろんな作家の人に参加してもらっているので、ライヴツアーはこれまでのリリスク・ファン以外の人にも見てもらって、私たちの世界観を感じてもらえればなと思います。


hime : いままでの作品は自分が苦労して出来上がったものだから、主観的な思い入れがあったんです。でも『BE KIND REWIND』は、自分がメンバーでなくてもリスナーとして好きになるだろうなと客観的に思いました。そしてリリスクで注目して欲しいのはスキットなんです。スキットが絶妙に意味のある場所に入ることで、アルバム全体の聴き方が変わると言うか、聴き込めるんですね。そのほかにもオートチューンを使ったり、フロウで乗り切るラップがあったり、BPMも遅めなのでそれぞれのラップの色とかもわかりやすいと思います。


8曲目の『YOUNG LOVE』はアルバムではエモめなんですが、ライヴでは盛り上げる曲ぐらいの気持ちでやっていきます。アルバムとライヴでは違う楽しみ方ができるような感じ方をしてもらえるようなツアーをやっていきたいです。だからシャッフルではなく、是非曲順通りに聴いて欲しいです!



<プロフィール>

lyrical school 略称 “リリスク”。yuu、minan、hime、 hinako、risanoの5人によるアイドルラップ・グループ。新体制になり、2018年6月にフルアルバム「WORLD’S END」をリリース、翌7月からは全国14箇所の リリースツアーを敢行。ツアー・ファイナルの新木場STUDIO COASTを成功させて勢いを増す中、同年12月/1月に2ヶ月連続 でダブルA面シングルをリリース。2019年5月18日にビクターのコネクトーン・レーベルへの移籍を電撃発表、6月26日には 移籍後初の配信シングル「LAST DANCE」をリリース。 7/24配信の「Enough is school」、そして8月の配信シングル「LOVE TOGETHER RAP」(NONA REEVES “LOVE TOGETHER”のカバー・ラップ)を受けて9月11日にはいよいよアルバムをリリース。9月13日からは「lyrical school tour 2019 “BE KIND REWIND SERIES ”」がスタート。



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