レイジ、DVD化された伝説ライブはある夫婦の呼びかけがきっかけ!?

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西廣智一

レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(以下、RATM)が、1作品だけシングルでチャート1位を獲得しているのをご存知だろうか。アルバムでは2nd『Evil Empire』(1996年)、3rd『The Battle of Los Angeles』(1999年)がアメリカを筆頭に世界各国でチャート1位を記録したことがあるが、Wikipediaなどで確認する限り、シングルにおいての獲得経験は、2009年にイギリスで1位になった「Killing In The Name」のみとなる。しかも実はこの1位、イギリス在住のとある夫婦の呼びかけがきっかけなのだ。 クリスマスシーズンのUKシングルチャートは毎年、人気オーディション番組『Xファクター』の優勝者が1位を獲ることが恒例行事のようになっており、これにうんざりしたある夫婦が「RATMのシングルを1位にしよう! 」とキャンペーンを立ち上げたのだ。そして、その際1位にしようとプッシュしたのが、1992年の1stアルバム『Rage Against The Machine』収録曲の「Killing In The Name」。この面白いキャンペーンを自国メディアが取り上げたことで大きな話題となり、その結果、2009年クリスマスシーズンの1位をRATMが勝ち取ることに。ファンやRATMの音楽を信じる者たちが力を合わせることで実現したこの1位獲得は、いかにもこのバンドらしいエピソードと言えないだろうか。 この出来事に対するバンド側から感謝の気持ちとして、2010年6月にロンドンのフィンズベリー・パークにてフリーライブが実施され、8万人ものファンを集めた。このライブの様子はYouTubeなどで目にしたことがあるファンも多いはずだ。このライブ映像が9月30日に『ライヴ・アット・フィンズベリー・パーク 2010』と題してDVD化。ついにあの伝説の公演を余すところなく、ここ日本でもたっぷり楽しむことができるようになったのである。

(YouTube :Eagle Rock) 再結成後のライブは、ここ日本では2008年2月に行われたのみ。また、復活後のライブ作品がリリースされるのも今回が初となる。波打つように踊る8万人の観客という壮絶な景色を前に、グレイテストヒッツ的選曲で貫禄あるパフォーマンスを披露するRATMの姿は圧巻の一言。解散後にリリースされた『ライヴ・アット・グランド・オリンピック・オーディトリウム』をはじめ、彼らの生々しいライブ作品はKKBOXでもチェックすることができるので、ぜひこの機会に伝説の片鱗に触れてみることをオススメする。

西廣智一

音楽系ライター。2006年よりライターとしての活動を開始し、「ナタリー」の立ち上げに参加する。2014年12月からフリーランスとなり、WEBや雑誌でインタビューやコラム、ディスクレビューを執筆。乃木坂46からオジー・オズボーンまで、インタビューしたアーティストは多岐にわたる。