ミュージシャンの「オン」と「オフ」を覗く連載「至福なオフ」。「オン」のモードで作り上げた作品についてはもちろん、休日の過ごし方や私服のこだわり、聴いている音楽など「オフ」の話題にも触れています。
今回のゲストは、スターダストプロモーションの若手俳優集団EBiDANから2015年に誕生した9人組ダンス&ボーカルユニットSUPER★DRAGON(以下、スパドラ)の池田彪馬さんと松村和哉さんです。ヘヴィロックを軸にダンスミュージックやラップを融合した“New ミクスチャースタイル”が特徴的なスパドラですが、2022年5月から実施している毎月新曲配信では新しい楽曲スタイルにも挑戦中。そこで7月配信「Summer Party」、8月配信「So Woo」について語っていただきました。さらに私服事情や休日の過ごし方、最近よく聴いている音楽など「オフ」のお話もお届けします。
オフの日のファッションは?
ーまずは今日の私服のポイントから教えてください。
池田彪馬(以下、池田):「ピンキーリング」ですね。母親が使っていないのをたまたま見つけてもらったものをずっとつけています。小指につけているから目立ち過ぎず、どんな服装にも合うんですよね。あと僕、物を失くすことが多かったのですが、これだけは絶対に失くさないように大切にしようと心がけていたら、物を失くすことが少なくなって。日常的に助けてもらっているという意味でもオススメのアイテムです!
松村和哉(以下、松村):母親からもらった物なのにオススメするなよ(笑)。
池田:あははは(笑)。
松村:僕はデニムですかね。地元のよく行くヴィンテージを扱っているお店で1ヶ月前くらいに買った「リーバイス 560」なんですけど、広めのシルエットが好きでめちゃくちゃ気に入っています。
ー池田さんのシャツ、松村さんのスニーカーも特徴的ですよね。
池田:今日のシャツは素材がちょっと特徴的ですね。夏なので重く見えないようにサラッとした生地のシャツを着てきました。
松村:僕の靴は、紐を結んで閉まってからチャックをしなきゃいけないから履くのがすごく面倒くさいんですよ(笑)。でもラクに履きたいから、ちょっと緩めにしてあります。本来は足のサイズが27センチのところを、少し大きめの27.5センチを買って一発で履けるようにしました。靴ベラを使いたくないんですよね。
池田:分かるわ〜。僕は革靴をよく履くのですが、ラクを重視したいので同じように少し大きいサイズを買います。
ー今日はお二人とも対照的な私服ですけど、普段から系統はあまり被らないんですか?
松村:被らないですね。僕は普段からストリート系の服を着ていて、靴はスニーカーしか履かないですし。いかにラクにオシャレするかを考えているので、自分に似合わないアイテムは買わないことが多くて。クローゼットの一番上に置いてある服を取れば、コーディネートが完成しちゃうアイテムを買うことが多いです。あとはキャップをよく被ります。
池田:僕は逆に日によってバラバラですね(笑)たまにストリート系も着ますけど、行く場所やその日の気分に合わせることが多いかな。例えば、休日に美術館へ行く時はラフすぎないようにシャツと革靴でコーディネートするとか。でも多いのはシャツ系かもしれません。ちょっとカッチリしている方が好きですね。
ーとはいえ、アクセサリーはシルバーという共通点もありますね。
池田:メンバーみんなシルバーが好きだよね?
松村:うん、そうだね。僕はTシャツばかり着てしまうから、地味に見えないようにアクセサリーをいっぱいつけるようにしています。
池田:僕はピアスとリングと時計くらいです。
オフの日、なにしてる?
ー続いてオフの過ごし方について。池田さんは「K-POP好き」、松村さんは「マンガ好き」とのことですが、オフの日も触れているんですか?
池田:触れることが多いですね。とはいえ意識してK-POPに触れているというより、オフの日は音楽を聴くことが多いので、その中の好きなジャンルとしてK-POPがある感じです。音楽を聴くのはもちろん、動画を見て楽しんでいます。
でも、7割くらいは外に出ていますね。先ほどお話した美術館以外にも、一人でカフェや買い物に行きますし。気になるお店があれば入って、作業していることが多いです。無意識のうちにオシャレなカフェ探しをしているかもしれません(笑)。
松村:実は僕も休日は外に出ていることが多いんですよ。音楽の趣味が合う友達とDJのライブを見に行ったり、スケボーやサウナに行ったり。マンガは最近はあまり読めていません。あと、オフの日の夜は大体音楽を聴く時間にしています。
ーお二人ともアウトドアな過ごし方をされているんですね。では、直近のオフの日で印象に残っているエピソードがあったら、ぜひお聞かせください!
池田:最近は暇な時にガジェット系の動画を見るのが結構好きで。イヤホン、ヘッドホン、スピーカーとか音楽系のレビュー動画や電化製品の動画とか面白いんですよね。自分で試してみたいと思う製品のレビュー動画があれば見てから買うようになりました。
松村:僕もヘッドホンの話なんですけど、最近家で使う用のヘッドホンを買ったんですよ。オーディオテクニカのモニターに繋ぐやつ。それが音の奥行きが細かく再現されていて、これまで以上に音楽を聴くのがすごく楽しくなりました。
ー音楽を聴く時は、ガジェットにもこだわる?
池田:そうですね。僕は曲に合わせてヘッドホンやイヤホンを変えたいので、5〜6個は常備しています。
松村:僕は4個ヘッドホンを持っていますね。同じ音で聴いていると飽きちゃうから、「低音を楽しみたい時はこのヘッドホンで聴く」みたいな感じで選んでいます。
オフの日に聴きたい音楽は?
ーオフの日は音楽を聴かれているそうですが、お二人にピックアップしていただいた楽曲のジャンルがかなり異なっているのが印象的でした。池田さんはK-POPと洋楽、松村さんはJ-POPとHIP HOPですよね。
松村:ここ2人(池田・松村)はあんまり被らないよね。
池田:メンバーごとに聴くジャンルが違うからね。
僕は小学生の時からずっと洋楽を聴いていて、小学生の高学年になるタイミングで親が好きだったBIGBANGを聴くようになったんです。G-DRAGONさんの「WHO YOU?」のMVを見て子どもながらに感動して、ライブに行ってみたいと思っていた時にちょうどツアーが開催されていたという。それでツアーに行ってハマりました。
松村:僕は完全にJ-POPとラップですね。そもそもスパドラに入る前は、音楽というものを率先して聴いてはいなかったんですよ。お父さんの車で流れてくる、ラジオで聴いているような感覚で。スパドラでラップ担当になってから音楽が好きだと感じるようになりました(笑)。
特にHIP HOPって言葉が真っすぐじゃないですか。言葉に助けられることや影響を受けることがたくさんあって、それは人だからこそできることだと思ったんですよね。そこからHIP HOPっていいなと。それに加えて自分の好きなラッパーさんのルーツを辿ると原点にバンドを挙げている方が多かったので、それがキッカケでJ-POPの中でもバンド音楽がいいなと思うようになりました。
ー音楽のルーツもそれぞれだいぶ異なるんですね。ちなみに、ピックアップしていただいた中で特によく聴く楽曲を挙げるとしたら何でしょう?
松村:BUMP OF CHICKENの「乗車権」ですね。僕は音楽を聴く時、言葉や文脈を意識して聴くことが多くて。ラップをやっていることもあって、音やグルーヴより言葉が大事だと思うタイプなんですよ。だから日本の曲をよく聴くのはあるのですが、中でもBUMPの歌詞の書き方は自分の歌詞を書く時のお手本になっているところがあります。
すごく文学的になり過ぎても自己満足な歌詞になってしまうし、かといって分かりやすい言葉を並べると凡庸な歌詞になってしまう。ポップスとしてリリースしないといけないから中間を狙って詞を書く必要があると思っているのですが、そのバランス感覚が優れているのがBUMPだと思ってよく聴いています。
池田:僕はillmoreの「love left.」です。この楽曲が入っている『pure.-EP-』が大好きなんですよ。僕は和哉と真逆でトラックや雰囲気など感覚的な部分で好きになることが多くて、個人的な好みとして「love left.」のようなインストゥルメンタルをオススメしたくなります(笑)。
特に「love left.」が好きなのは、タイトルに“love”と入っていてキュートでキャッチーなサウンド感なのかと思いきや、哀愁や切なさを感じるから。聴けば聴くほど深みのあるサウンドやメロディは楽曲の中に入り込みやすいなと。音楽って自分の人生の物語のBGMとして捉えているのですが、「love left.」はすごく忙しい日々の中のオフのタイミングに聴いて助けてもらっている感覚がありますね。
7月配信曲「Summer Party」と8月配信曲「So Woo」
ー2022年5月からスタートした毎月新曲配信。7月13日に配信リリースした「Summer Party」は夏にぴったりのシティポップな1曲です。これまでのスパドラにはなかったテイストの楽曲かと思いますが、「Summer Party」の印象についてお二人はどのように感じられていますか?
出典元:YouTube(SUPER DRAGON OFFICIAL)
池田:タイトルだけを見ると明るいドンシャン系の楽曲なのかなと思うのですが、実際に聴いてみるとゆったりしたメロウな雰囲気で。だけど歌詞は少し「やんちゃな夏」感もあるという。今までこういう楽曲をやってきたことがなかったので、挑戦的な楽曲だなと。自分たちの今度のセットリストでも良いスパイスになってくれる印象です。
松村:彪馬と同じくですね。メロウでゆったりしているからこそ、いい意味で聴き疲れしない、何気ない日常に馴染んでくれる楽曲だと感じます。
ーお二人のパートでこだわった部分を知りたいです。池田さんはボーカル、松村さんはラッパーとして意識したポイントはありますか?
池田:1番のAメロ部分とサビ部分を歌っているのですが、いつも以上にレコーディングで歌い方を意識しました。「Summer Party」は耳にスッとなじみやすい楽曲だからこそ、歌詞の言葉一つひとつを置いていきたいなと思って。今までも楽曲のストーリーを思い描きながら自分の解釈で歌ってきたのですが、今回は1A部分とサビ部分で歌い方を変えた方がよさそうと変化を加えてみました。例えば、サビは誘惑しているような歌詞なので、誘惑しているような歌い方を意識しています。楽曲的にも歌い方的にも挑戦できる楽曲だったから、すごくいい機会でした。
松村:僕は自分のラップパートの詞を書いたのですが、今までの楽曲と比べるとすごく等身大のリリックが書けたと感じていて。というのも、サウンドと他部分の歌詞を照らし合わせてみた時、ふと聴いただけで意味が伝わるようなリリックが書きたいと思ったんですよね。ほとんどの人は初めて聴く楽曲を歌詞ベースで聴かないだろうから、分かる人に分かればいい精神は違うなって。あくまでもスパドラはポップスであって多くの人に聴いてもらいたいから、誰が聴いても日常に溶け込めるような普段話している時に聞くような軽い質感の言葉を使うことをすごく意識しています。
その結果、等身大の歌詞が生まれたので、歌う際もあまり力を入れずにカッコつけずにラップすることを意識しました。
ーお話を聞いていると、スパドラにとってかなり挑戦の1曲だったことがうかがえます。8月17日配信リリースの「So Woo」は大人っぽいダンスナンバーで「Summer Party」とはまた違う印象の楽曲です。
池田:これまでのスパドラって抽象的な表現ですが、“ガッツリ”しているイメージだったと思うんですよ。そういう意味で7月の「Summer Party」は比較的落ち着いていましたが、そこに8月の「So Woo」が来たことによって新しい尖りをお見せ出来ているのではないかと感じています。今まで僕たちが表現してきたダブステップやEDMのガッツリ感ではない、また違った鋭さが「So Woo」では表現できるという期待がありましたね。
松村:たしかに。今までのスパドラの楽曲のようにアッパーだし、ノッて踊れる楽曲だけど、これまでにない大人っぽい印象がありますね。
ー「So Woo」についても、ぜひこだわった・意識したポイントをお聞かせください。
池田:楽曲がスタイリッシュなのでグルーヴ感を意識して歌いました。リズムも前乗りではなく後ろ乗りで裏拍を取るようにしています。和哉が言ってくれたようにアッパーな楽曲は、リズムの取り方が一番大事だと自分の中で解釈していて。そこをメインに意識しましたね。
松村:「Summer Party」は日常に寄りそう楽曲だとすれば、「So Woo」は非現実的な楽曲だと解釈していて。だからこそ現実を忘れて細かいことは気にせず踊れよ、という曲にしたいなと。なので、いつもより声の出し方を低めに大人っぽい感じに意識して、普段の僕からはイメージできないような非現実的な世界観をつくり込んで歌いました。
「So Woo」はフローとリリックの折り合いがすごく難しくて、ありきたりな表現はしたくないけど言いたいことは伝わるようにしたい。音楽としてグルーヴさせないという気持ちが大前提にあるので、そこの絶妙な表現を見つけることができました。
ー毎月新曲配信リリース、8月の「So Woo」で4曲目となります。お二人は新しい試みに対してどのような手ごたえを感じていますか?
池田:自分自身も、スパドラとしても、“色”が増えたと感じています。可能性がどんどん広がっていく期待を大きく感じました。まだみなさんの前で披露できていないので、今後この楽曲がどうセットリストに加わるのか、どういう空気感でパフォーマンスできるか楽しみな気持ちもあります。
松村:本当に成長させてもらっている感じがすごくします。それこそ1回聴いただけで何となく分かるリリックを書こうという意識が芽生えたのも、毎月新曲配信を始めてから。5月に配信リリースした「Brand New Music」は今までと違う“尖らないこと”の難しさを経験できて、成長をすごく感じています。
出典元:YouTube(SUPER DRAGON OFFICIAL)
池田:本当にこの取り組みには期待の気持ちがすごく強いんですよね。BLUE(スパドラのファン名称)のみなさんの反応はもちろん、今後の僕たちにどう繋がっていくのかすべてに期待しています。
松村:そうだね。通常のシングルだと半年〜1年かけて制作して満を持して発表する感じだけど、毎月新曲を発表しているとリアルタイムでBLUEからの反応を感じられる。今年はより一層BLUEと一緒に歩んで活動している感じがしています。
活動7年目!! これからのSUPER★DRAGONの目標とは
ーそんなファンのみなさんと会えるFCツアーが7〜8月開催されます。楽しみにしていることはありますか?
池田:ファンクラブ限定なので、まずはBLUEのみなさんと一緒に楽しめればいいなと思っています。今までのライブと比べても“自由”がコンセプトになっているので、コントを含め企画が盛りだくさんなので楽しみにしていてほしいです。
松村:今までのライブの中で一番力を抜いて見てもらえるんじゃないかと思っています。感動して見入ったり涙を流したりするかしこまったライブではなく、純粋にエンターテインメントとして楽しめるライブになると思うので、とにかく楽しんでほしいですね。声はまだあまり出せないかもしれないけど、そんな中でもどんな空気感になるのかすごく楽しみです。
池田:FCツアー以外にもいろんな外部イベントに出演する夏なので、そこで新しい楽曲を含めて自分たちの表現や可能性をみなさんに伝えていきたいなと思っています。
ー直近は「パシフィコ横浜」でのライブを目指していますが、スパドラとして目標に向かうために今考えている意気込みを教えてください。
池田:僕たち、活動を始めて7年目になるのですが、こうやって目標に向かって何かに取り組むことを今まで全くやってきていなかったんですよ。すごく良い機会になっているので、自分たちが前進している姿をもっとたくさんの方に知ってもらいたいです。毎月新曲配信もそのうちの取り組みの一つなので、今後またどんな楽曲をリリースするか楽しみにしていただけたらと思います。 もちろんパシフィコ横浜は一つの通過点としか思っていません。そこを超えた先にどんな景色が広がっているのか、目標までの道中も含めてたくさんの人たちといろんな景色を見られたら嬉しいです。
松村:まずはパシフィコ横浜のステージに立つこと、客席を埋めることを目指しています。それが僕たちのキャリアに残す大きな機会であり大切なことだと思うから。その中で目標までの過程や物語をひっくるめて納得できるような、後悔しないような活動を続けていきたいと思っています。そういうものにこだわることのできる生き物って人間だけだと思うから、目標を叶えるのはもちろん過程にこだわる精神を捨てずに進んでいきたいですね。
グループ的にもこの半年間すごく団結しているんですよ。楽曲制作、衣装製作、ダンスの相談役などメンバー一人ひとりの役割が明確になってきて、自信を持ってお互いに任せられるようになった。責任感が強くなってきたと感じるので、一緒にいろんな過程を乗り越えて目標に向かえると思うとすごく心強さを感じています。
ーありがとうございます!それでは最後に、個人としての今後の展望を教えてください。
池田:僕はまだ歌詞を書いたことはないのですが、いつかスパドラが世界で活動するという大きな目標を叶えるためにも、いろんな言語に触れていきたいと思っています。日本語って翻訳されてしまうと本来の意味合いを受け取ってもらえないことがあると感じていて。例えば「無常」という仏教としての言葉が英語になると違うニュアンスに捉えられてしまう壁がある。その壁にぶち当たった時、自分たちの表現したい言葉を世界でも伝わるようにしていきたいという野望があります(笑)。あとは4thアルバム『Force to Forth』の「Pioneer (Keep It Real)」ではトラック・構成・世界観すべてに携わったので、これからも作曲には挑戦して今後に繋げていきたいと思っています。
松村:「Pioneer (Keep It Real)」の制作、彪馬からのMIXの注文がすごく多かったもんな(笑)。
池田:すごくこだわりました(笑)。
松村:僕はラップを書くので、人に届けるのは前提として書いていきたいのですが、いつかは「何度も読み返してくれよ!」と言えるくらいの詞も書きたいなと思っています。本場USのラップシーンとは違って日本のラップシーンって言いたいことが言えないことが多々あるんですよ。だから本場で行われてるような言葉遊びや踏み方を日本語で表現できる第一人者になりたいですね。
