藤川千愛にとっての「至福なオフ」〜オフに聴く音楽と、ファッション&休みの過ごし方

藤川千愛にとっての「至福なオフ」〜オフに聴く音楽と、ファッション&休みの過ごし方
矢島由佳子
矢島由佳子

ミュージシャンの「オン」と「オフ」を覗く、連載『至福なオフ』。「オン」のモードで作り上げた作品についてはもちろん、休みの日に聴いている音楽や私服のこだわりなど、「オフ」のことも伺います。

今回のゲストは、藤川千愛さんです。昨年9月に「歌で勝負をしたい」という志を持ってガールズグループを卒業し、シンガーソングライターとしての活動をスタート。5月7日には、初のソロアルバム『ライカ』をリリースしました。今回のインタビューでは、藤川さんの歌に対する強い愛とストイックな気持ちが溢れています。


オフの日、なにしてる?

-まず、「オフ」のことについて聞かせてください。オフの日はどうやって過ごしていますか?

藤川:オフの日はほとんど家から出ないです(笑)。最近はギターの練習をしたり、これからインプットを色々していかなきゃいけないなと思っているので、映画を見たり、本を読んだり、YouTubeを見たり。最近見た映画のなかだと『万引き家族』(2018年公開、是枝裕和監督)がよかったです。本だと、最近は歌詞を書くために比喩表現を勉強したいなと思って、短歌集を読んだりしています。YouTubeだと、私はYouTuberが好きなので、ドッキリとかメイク動画を見ていますね。

-オフの日はインプットというのは、藤川さんの音楽に対する向上心と真面目な部分の表れですよね。「至福なオフ」という連載名にちなんでお聞きしますが、藤川さんにとって、一番「至福だなあ」と感じるオフの過ごし方は?

藤川:私、都会が苦手で、自然が大好きで。地元が岡山県井原市という、屋根のうえに猿がいるような超田舎なところなんですけど、都会に4年くらい住んでみても、やっぱり田舎が大好きだなと思うんですよね。なので、休みがあったら岡山に帰って、地元の友達と遊んだり、家族と過ごしたりしています。それが一番落ち着くし、心が休まりますね。やっぱり田舎が好きです(笑)。


どういうファッションが好き?

-普段はどういうファッションが好きですか?

藤川:最近は古着が好きで、手刺繍とかビーズ刺繍とか、手間がかかっているブラウスやワンピースなどの古着が好きです。古着は受け継がれていくものなので、そこに魅力を感じます。歌もそうなんですけど、受け継がれていくのってすごく素敵だなと思っていて。自分もこれから先、受け継がれるような歌を歌いたいなって思いますね。

-お気に入りの古着屋さんは?

藤川:今日のワンピースは、東京・高円寺にある「郊外SUBURBIA」で買いました。ライブで地方へ行ったときに、その地域の古着屋さんと純喫茶に行くのが好きで。大阪だと、アメ村にある「アサギ」という古着屋さんがすごく好きです。

-今日のワンピースは、どういうところを気に入って買われたんですか?

藤川:これも、刺繍がすごく手が込んでいるところですね。ワンピースも好きです。一枚着るだけでかわいいし、女の子らしさも出せるので。


オフの日に聴きたい曲

-今回、KKBOXのプレイリストを作るにあたって、「オフの日に聴きたい曲」をテーマに楽曲を選んでいただきました。ハッピーな曲というより、曲の主人公が傷ついている系が多いですね?

5% / クリープハイプ

ナイトミルク / 石崎ひゅーい

猫とアレルギー / きのこ帝国

残ってる / 吉澤喜代子

痛いよ / 清竜人

別の人の彼女になったよ / wacci

たばこ / コレサワ

誰かの願いが叶うころ / 宇多田ヒカル

二十九、三十 / クリープハイプ

藤川:ハッピーな曲ないですね……。つらい、失恋の歌が多い……。私、結構緊張しいで、ライブとかでもすごく身体に力が入っちゃうんです。だからオフの日はいかに力を抜くかを考えていて。そういうときに聴きたいものとなると、こういうバラードで、主人公が傷ついている系になっちゃいました。元気な曲を聴くと、逆に力が入っちゃうんですよね……。今回選んだアーティストさんたちは、歌声も力が抜けている感じの方が多いですよね。

-藤川さんの最新アルバム『ライカ』ではボーナストラックにクリープハイプの「オレンジ」のカバーを収録されていて、今回のプレイリストには2曲も選ばれていますが、藤川さんにとってクリープハイプってどんな存在なんですか?

藤川:私、岡山の工場で働いていたんですけど、そのときにずーっとクリープハイプさんを聴いていて。その頃からずっと好きですね。クリープハイプさんも、聴いていると変な力が抜けるというか。リラックスできる声だし、歌詞も大好き。クリープハイプさんの曲は歌っていても力が抜けるから、ライブとかレコーディングの前にウォームアップとしてもよく歌っています。私、普段歌うときも力が入りすぎちゃうところがあって、そこは変えていきたいなと思っているんですけど、今回「オレンジ」を歌ったときは、変な力は抜けるけど気持ちや感情は乗せられる、という歌い方ができました。

-プレイリストの1曲に選ばれたコレサワさんは、クリープハイプ・尾崎世界観さんのお気に入りアーティストでもありますよね。

藤川:「たばこ」は最初聴いたときに衝撃を受けました。「めっちゃいい曲!」と思って。私がまだ自分のオリジナル曲が少なかったときに、ライブで「たばこ」を自分の曲かのようにカバーさせていただいたんです。それくらい大好きな曲ですね。好きすぎて、今回自分のアルバムに、勝手にアンサーソングみたいなものを作らせてもらったんですよ。

-「夜もすがら君を想う」ですよね? この曲を聴いたとき「たばこ」の歌詞からインスピレーションを受けたのかなと思いました。

藤川:えーすごい! そうでした(笑)。

-今回の選曲は全体的に、登場人物が相手のことを好きすぎる、強く想いすぎているというシチュエーションのものが多いですよね。藤川さん自身、そういう恋愛タイプだったりしますか?

藤川:そういうタイプかもしれないです、はい(笑)。自分と重ねているんですね、きっと。


最新アルバム『ライカ』について

-アイドルを卒業して、シンガーソングライターとしての初アルバム『ライカ』を制作しているあいだ、自分の内面と向き合う作業をたくさんされたと思います。完成されたときに「自分の中に密かにあった毒、ネガティブな部分をさらけ出している」「飾らない素の自分でありたい」といったコメントを出されていますが、藤川さんのネガティブな部分だけでなく、「他人や環境のせいにしちゃいけない」「自分が変わらなきゃいけない」というストイックさと強い邁進力が、アルバム全体に滲み出ているなとも思いました。

藤川:ありがとうございます。でもやっぱり、アルバムができて聴いたときに、「自分はネガティブだなあ」って思いました。ただ、今までの自分だとネガティブな部分とか毒づく部分は隠していたんですけど、これからはいろんな表現の仕方で、自分を隠さずに出していきたいと思えるようになりました。いい始まりのアルバムになったかなって思います。

-自分の歌に対して、このままじゃいけないという気持ちは強いですか? まだ自分に100点はあげられない?

藤川:全然(即答)! 3点とかです。私は本当に歌うことが大好きで、歌うことに対してのこだわりはすごく強いんです。だから、もっと歌を追求していきたいし、技術の面も感情の乗せ方も成長したい。MISIAさんとか、Mr.Childrenの桜井さんとか、本当にすごい方々を見ると、自分はまだまだすぎるなって思います。

-アルバム収録曲「あの日あの時」についても聞かせてください。千鳥のノブさんが初めて作詞を手がけられたというニュースを見たときは、「え、あのノブさんが!?」とすごく驚きました。この歌詞が上がってきたとき、藤川さんはどう思いましたか?

藤川:びっくりしました。正直、もっとノブさんの「クセがすごいんじゃ」感が入っているかなと思ったんですけど(笑)。本当に温かい歌詞で、ノブさんの人柄が表れているなって。西日本豪雨災害の復興を後押しさせていただきたいと思ってこの曲を作り始めたんですけど、岡山の方だけじゃなくて、地元を大切に想っているすべての方に届いてくれる歌詞だなというふうに思いました。

-藤川さんから見て、ノブさんの人柄ってどんな感じですか?

藤川:ノブさんとは、地元がすごく近いんですよ。本当に近所で、学年は違いますけど小中高も全部一緒で。本当にいい方で、私からしたら優しいお兄ちゃんみたいな存在です。テレビで見ていても「絶対いい人だな」って思われると思うんですけど、実際にお会いしても本当にいい人です。

出典元:YouTube(藤川千愛)

-先日6月6日に、24歳のお誕生日を迎えられましたよね。どういう24歳を過ごしたいと思っていますか?

藤川:どんどん成長していきたいです。さっき言ったように歌うことが大好きで、歌うことに対するこだわりが強いんですけど、聴いてくれる方と一緒に自分も楽しんで音楽をやっていきたいなというふうにも思います。これまで音楽にたくさん救われてきたので、誰かを支えられるような歌を作って歌いたいですね。

写真:関口佳代


藤川千愛プロフィール

1995年6月6日生まれ。日常の鬱憤や葛藤から恋心までを独自のユニークな視点で歌う岡山県出身のシンガーソングライター。2019年5月に1stアルバム『ライカ』をリリースするやいなや、iTunesアルバムランキング2位、オリコンデイリーチャート1位、Billboard週間チャート7位に輝くなど、令和デビュー注目のシンガー。表題曲の“ライカ”や、同郷の千鳥・ノブが作詞した西日本豪雨災害への復興ソング“あの日あの時”、アニメ「盾の勇者の成り上がり」のED曲など早くも話題曲多数。2019年7月より、東名阪の三都市に加え、自身の地元岡山をまわるライブツアー「Laika」を開催。
https://fujikawachiai.com


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矢島由佳子
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