MACO『「私の今を歌ってくれている」っていうメッセージがたくさん届いた』

MACO『「私の今を歌ってくれている」っていうメッセージがたくさん届いた』
松浦靖恵
松浦靖恵

洋楽を日本語歌詞でカバーした動画がYouTubeで総合再生数1800万回を突破し、昨年7月にリリースしたメジャー・デビュー作のミニ・アルバム『23』がi-Tunesで1位を記録。また、11月には、『23』にセルフ・カバー1曲と新曲2曲、そして、配信・レンタル・通販限定でしか入手できなかったインディーズ盤『22』をプラスしたデラックス・エディション・アルバム『23plus』を発表し、MACOは2014年に多くの人にそのピュアな歌声を印象付けた。彼女は2015年に昨年以上の大きな飛躍が期待されているシンガー・ソングライターの一人だろう。 YouTubeにUPされた動画や人気番組「テラスハウス」(フジテレビ系)のオープニング・テーマ曲「私たちは絶対に絶対にヨリを戻したりしない~We Are Never Ever Getting Back Together~」をきっかけにして、2014年はその柔らかな歌声と名前を多くの人たちに知られるようになった、シンガー・ソングライターのMACO。メジャー・デビュー後は、「ものごとがめまぐるしく動いて、付いていくのが精一杯でした」と言うが、「すべてのものごとが新鮮に感じられて楽しかったです」と、キュートな笑顔を見せた。 YouTubeから発信されたMACOの歌を聴いた人たちがTwitterやfacebookで反応を示し、共感の輪が徐々に広がり、その大きな反響はメジャー・デビューという場所に彼女を導いてくれた。だが、17歳の頃から作詞作曲を手がけ、オリジナル曲を作り続けてきたにも関わらず、「We Are Never Ever Getting Back Together」(ティラー・スィフト)、「Baby」(アリアナ・グランデ)、「Roar」(ケイティ・ペリー)、「Rock'n Roll」(アヴリル・ラビーン)など、洋楽のヒット曲を日本語詞にし、バラードにアレンジして歌うようになったきっかけは、いったい何だったのだろう。 「原曲の和訳を見ると、住んでいる国は違うけれど、女の子が思っていることは同じなんだな、みんな1度は経験しているようなことなんだなって思っていたんです。だったら自分の国の言葉に置き換えればいいんだ!と思って。誰もやっていないことだったので挑戦してみようって思いました。バラード・アレンジにしたのは、自分の声はバラードに合っているからという理由です」 ちなみに、歌詞はノートなどに書くのではなく、ケータイに打って残しているのだとか。 「夜寝る前に、お布団に入ってキーを打っていることが多いですね。書こうとすると構えてしまって、言いたいことが書けなくなってしまうし、書くよりケータイに打つ方が早いんです」 歌詞は手書きではないが、YouTubeにUPする動画や歌詞カードは、彼女が手書きした文字が載っている。 「歌詞に注目してほしくて。みんなの目に歌詞がちゃんと見えて、その上で歌を聴いてもらいたいので、字幕ではなく手書き文字にしています。字はきたなくない方だと思うんですけど、見づらくないかなぁ、漢字まちがえてないかなぁって(苦笑)」 日々の生活の中で何かに心が動いたり、思いを抱えてしまった時にケータイに残した言葉たち。MACOはそれらを「絶対に曲にしてやろう!」と思うんだとか。 「歌詞にならないと意味がないと思うんです。歌詞にすると、自分の気持ちがすっきりするっていうのもあるんですけど、きっと私と同じようなことを思っている人も多いんだろうなって思うんですよね。(『23plus』に収録した)「存在」の歌詞は、MACOって一人だなぁって悩んでいた時に書いたんですけど、「私の今を歌ってくれている」っていうメッセージがたくさん届いたので、作って良かったなって。ライブなどで私の歌を聴いて、涙を流されている方を見ると、ちゃんと歌が届いているんだなと思います」 メジャー・デビュー作となったミニ・アルバム『23』に、新曲とインディーズ盤『22』収録曲をプラスした『23plus』をリリースしたことで、MACOの過去・現在・未来を届けた彼女が、2015年第一弾作品として発表したのは、アニメ「ちびまるこちゃん」の作者・さくらももこが作詞を手がけた配信限定シングル「幸せのはじまり」。聴き手の胸の内に、大切な人を思う優しい思いが温かな温度で広がっていく歌になった。「結婚される方たちに向けた曲なので、奥深いところまで考えながら書きました。私の姉は結婚しているんですけど、MACOも親元から離れて暮らしているので、親の大切さを思ったりして、自分が歌っていても感動しますね」 2015年の目標は「たくさんいい曲を作って、もっとたくさんの人たちに歌を届ける」こと。 「去年はいろんな方にMACOの名前を知って頂けたけれど、自分の中ではまだまだだなって満足していない部分があるので、もっとたくさんの方に曲を聴いていただいて、MACOにしか作れない歌詞と私の歌声をもっと感じてもらえたらなって。これまではバラードが多かったので、2015年はアップテンポの曲にもトライしたいです」

松浦靖恵
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