「LUNKHEADは家なんです。ファンにとっても、自分たちにとっても」

「LUNKHEADは家なんです。ファンにとっても、自分たちにとっても」

去る2014年、メジャーデビュー10周年を迎えた4ピース・ロック・バンド、LUNKHEAD。10年を総括し、新しいモチベーションをつかんだ全国ツアーを経て、このたび10thアルバム『家』が完成した。オープニングの<地図→家>は、彼らの1stアルバム『地図』の1曲目から、これまでの彼らの代表曲のリフがつながっている。『家』は、彼らにとって単なる新作を超えた存在であるようだ。そのタイトルの理由、新境地を開いた「ある2曲」が生まれたきっかけについて、メンバー4人に語ってもらった。 もっとカッコいいタイトルがあるんじゃないか?って思ったんですけど 「『家』ってキーワードが出てきたきっかけは、<シンフォニア>です。この曲のPVは、ギターの山下が、去年の秋のツアーで、お客さんの顔を撮りためた映像で作ってるんですけど、それが『だいたいできた』って見せてもらったとき、その子たちの顔がほんとによくて」(小高芳太朗、Vo・Gt) 「自分で映像つなげてて涙出たもん(笑)」(山下壮、Gt) 「これは自分たちとファンとの絆を歌った曲なんですけど、そのPVを見ていたとき――もともとLUNKHEADは、みんなにとっての『家』みたいな存在でありたいと思ってたんですけど、実は、この子たちが、俺らにとっての『家』なんだなあって思って。でも、『…もっとかっこいいタイトルないかなあ…』とは思いましたけど(笑)」(小高) 交通事故と2曲の新境地 昨年秋、4人は全国ツアーの移動中に自動車事故に遭っている。ベース・合田悟は左腕と前額部挫創の重症。しかし、彼らはツアー続行を選んだ。 「だから悟は、ライヴ中『走るな・歌うな・頭振るな・汗かくな』(笑)。続けるかどうかギリギリのラインだったんだよね。櫻井さんが右足折ってたらできなかったけど」(小高) 「したら『左足で踏め!』とか言うんでしょ(笑)」(櫻井雄一、Dr) 事故の後、「生きてるってすごい!何でもできるじゃん!」という心境になったという小高。この『家』には、ソングライターとしての新境地といえる2曲がある。その1つは「うちにかえろう」。彼の得意料理「シチュー」が登場する、日々すりきれ気味の人にはたまらない癒し系バラードだ。 「前作が『メメント・モリ』=死を想うっていう、粛々とした作品で。だからその反動で今回は派手にしたいって思ったら、今度は『イケイケの曲しかできない病』になっちゃって(笑)。そんなときにピョコッと『うちにかえろう』ができたんですけど、これは今のLUNKHEADには優しすぎるかな?って。だけど持って行ってみたら、4人ですごい同じ景色が見えて」(小高) 「『シチューか!』って。カレーじゃなくてシチューってとこが響いたんですよね」(合田) その一方で、「もし愛する人が誰かに殺されたら?」をシリアスに突き詰めた「誰か教えて」のような曲が入っているのが、このアルバムの一番の特徴である。 「僕の中では、『うちにかえろう』と『誰か教えて』は、対極にあるんだけど同じテーマなんですよ。特別な人と一緒に過ごせるかけがえのなさと、それを失ったときにどうなるのかな、っていう。最初の歌詞のバージョンを悟に見せたとき、『よくわかんない』って言われて、『じゃあもう言っちゃえ!』みたいな。だから言葉はすごく強くなりましたね」(小高) 変わったところ、変わらないところを聴いてほしい この日、彼らの過去の全アルバムが網羅されているなど、KKBOXの充実ぶりに目を見張っていたLUNKHEAD。最後に、KKBOXユーザーにこんなメッセージを送ってくれた。 「KKBOXは、音楽を聴く敷居が低くなるところがいいと思うので、僕らのアルバムもどんどん気軽に聴いてください」(山下) 「このアルバムでまた新しい俺らを知ってもらえると思うので、だまされたと思って聴いちゃってください!」(小高) 「我々と一緒に、この『家』を楽しんでいただけたらと思います」(合田) 「一番新しいのから過去の曲まで、LUNKHEADの歴史、変わったところ、変わらないところを聴き比べていただけたらと思います!」(櫻井)

齋藤奈緒子
齋藤奈緒子

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