アーティストの耳元〜ラストアイドル

アーティストの耳元〜ラストアイドル
山本雅美
山本雅美

アイドルが愛用しているイヤホンやヘッドホンを見せて頂きながら、普段のミュージックライフについてお話をお聞きする連載企画「アイドルたちの耳元」。今回ピックアップするのは、3月に活動終了を発表したラストアイドルの山本愛梨さんと髙橋美海さんです。4年間のグループの歴史を網羅した初であり、最後となるフルアルバム『ラストアルバム』を2022年4月27日にリリース。5月29日(日)に開催される東京ガーデンシアターで行われるラストライブまで1ヶ月となった現在の心境などのお話をお聞きしました。

(撮影/安藤未優)

ラストアイドルの耳元


KKBOX:山本さんも、髙橋さんも同じAir Podsなんですね。

髙橋:そうなんです。私はずっとAir Podsを使っているんですが、これは買ったばかりのAir Pods Proで、今日初めてつけて来ました(笑)。

山本:以前は有線のイヤホンを使っていたんですが、コロナの自粛期間が始まったぐらいに、自分へのプレゼントとして買いました。ノイズキャンセリングの性能が凄くて、食事したり、歯を磨いたり、ドライヤーする音も聴こえなくなるので、もう24時間ずっと付けてる感じです。完全にカラダと耳が一体化しています(笑)。

髙橋:私もドライヤーする時は、音楽を聴きながら髪の毛を乾かしていますね。ドライヤー中って結構退屈というか、何かをしてたいんです。


そんなにいつもイヤホンをつけている生活! もう音楽と完全密着している感じなんですね。今日はおふたりに最近聴いている曲を5曲ずつ選んでもらいました。山本さんは邦楽ロック系なんですね。クリープハイプの「栞」やSEKAI NO OWARIの「Error」など、少し懐かしい曲もありますね。




山本:一度聴いて好きになったら、その曲しか聴かないというタイプなんです。「栞」はラストアイドルが活動スタートした頃にメンバーから教えてもらって好きになりました。この曲を聴くと当時の記憶とかも蘇ってきます。セカオワさんは最近よく聴くようになったんですが、全ての曲が好きです。「Error」はアルバム収録の曲でライブでもあまり披露されないんですけど、私の中では一番大好きな曲です。

髙橋さんは女性シンガーソングライターばかりの選曲ですね。

髙橋:女の子の気持ちを歌っているアーティストさんにすごく惹かれますね。『ユイカ』さんは本当に好きで、ここに来る時もずっと聴いて来ました。自分では言葉にできないような歌詞が素敵で、ストレートに刺さって本当に心に届くんです。キュンキュンするし、ドキドキもさせてくれます。



お二人の好きな音楽のタイプが違うので、面白いです。ラストアイドルの曲を聴くことはあるんですか?

山本:プライベートでは聴こうと思わなくて、以前はまったく聴いていませんでした。でも活動終了を発表してからは、よく聴くようになりましたね。

髙橋:私も同じです。練習以外ではあまり聴いていなかったんですが、最近は良く聴くようになりました。改めて聴いてみると、いまの自分と照らし合わせることができるし、感情がぴったりハマる歌詞が多いかもしれないです。

私のラストアイドル推し曲

出典元:YouTube(Last Idol Family)

お二人にはラストアイドルの活動を振り返って、想い出に残る曲を選んでもらいました。山本さんは「 Break a leg! 」です。

山本:〈ラスアイサバイブ〉という企画で選ばれた17人の選抜メンバーで歌っている曲です。今までのラストアイドルの企画って「団体行動でできる」とか「殺陣が上手い」というような企画が多かったんですが、この企画は「歌とダンス」だったんです。この「ラスアイサバイブ」で、私のラストアイドルの活動の中で一番高い〈立ち位置3番〉という順位を頂きました。この〈立ち位置3番〉はファンの方と一緒に頑張って掴み取った位置でもあって、そこで歌って踊ることができる「Break a leg! 」は、私の中ですごく思い入れが強い曲になりました。


山本さんにとっては特に意識している立ち位置ですよね。

山本:最初のオーディションで〈立ち位置3番〉に挑んで負けちゃったんです。「 Break a leg! 」では守る立場になったというのも大きいですね。グループの人数も多いので、前で踊って歌うということが家族やファンの方への恩返しだと思っています。

ミュージックビデオは山本さんのお母さんも登場しています。

山本:お母さん(or母親)に感謝を伝えたくてMVに出てもらいました。お母さん(or 母親)は女手ひとつで、私を育ててくれて本当に本当に感謝しています。一番に恩返しをしたいと思っていたのがお母さん(or母親)なので、少し恥ずかしかったですが気持ちを伝えることができてよかったです。貴重な経験でした。

「 Break a leg! 」のMVは、見ていてほっこりしました。そして髙橋さんが選んでくれた曲は「青春トレイン」です。このミュージックビデオは本当に見応えがありましたね。

出典元:YouTube(Last Idol Family)


髙橋:私はアイドルになっていながら、ダンスが本当に苦手なんです。「青春トレイン」の最高難易度ダンス企画は、一番自分が苦手としてる企画だったので「ああ。終わったー」という感じだったんです。私は本当にポンコツで、どうしようもなくて、本当にこの企画は泣きながらの日々でした。



そうだったんですね。確かに「青春トレイン」の振り付けは誤魔化しがきかないほどキレのある感じですよね。どれぐらい練習したんですか?

髙橋:3ヶ月ぐらいです。企画が始まってからはダンスの先生にたくさん励まされ、たくさん練習して、努力したひと夏を過ごすことができました。自分が一番苦手としてる企画だったので、特に想い入れが強い曲になりました。

ラストライブでは、31人全員の大編成での「青春トレイン」を目に焼き付けておきたいです。

ふたりにとってのラストアイドルと『ラストアルバム』

活動終了発表から1ヶ月経ちました。いまの気持を改めて聞かせてください。

山本:〈ラスアイサバイブ〉あたりからなんとなく察していて心の準備はしていたんですが、直接大人の皆さんから活動終了の話を聞いたり、その後のファンの皆さんの反応を見たり、メンバーのみんなとの最後のレコーディングをしたりする中で、やっぱり悔しさと悲しさがあります。



髙橋:自分の卒業は、いつかやってくるんだと思ってはいました。でもラストアイドル自体がなくなってしまうというのは、学校がなくなっちゃうような気分で本当に寂しいです。あと自分に区切りをつけるようなタイミングは、やっぱり自分で決めたかったなという気持ちもあります。未練じゃないですけど、やり残したこともあるので悔しいですね。あと少しの期間ですが、やり切れるように頑張りたいなっていう気持ちです。

やりたいこともたくさんあった?

山本:はい。夢は大きく思っていたので、日本武道館のステージとかにも立ちたかったなという思いはあります。

最後のレコーディング「僕たちは空を見る」はどんな様子だったんですか?

出典元:YouTube(Last Idol Family)

山本:感傷に浸る間もなく、すごくバタバタのスケジュールで。実はあっけなく終わってしまいました(笑)。それはそれで、最後までラスアイらしいなと思いました。

MVはこれまでの衣装を着たメンバーが少しずつ登場しますが、みんな私服になっていくんですよね。その私服でダンスを踊り、そして最後には真っ白な衣装を纏った31人になっていく流れは、胸にくるものがありました。

髙橋:最後にふさわしい曲だなって思いました。歌詞を読むと自分たちのことを歌っているかのような。希望を感じる曲だったので胸がいっぱいになりながら歌いました。


山本:ファンの方の背中を押してあげたいっていう気持ちでパフォーマンスしてたんですけど、最近の「青春トレイン」や「大人サバイバー」では、自分が背中を押されている気持ちになっていました。「僕たちは空を見る」もそうで、自分が励まされるような曲になっているなって感じます。

「バンドワゴン」もストリングスバージョンで新たにレコーディングされました。ひとりひとりの歌声がストレートに届いてきます。最初のオーディションバトルに参加していた山本さんは、「バンドワゴン」に対して思い入れが強いのではないですか?

山本:もちろん、あります。やっぱり、 LaLuceの曲というのもあるので「歌っていいのかな?」という気持ちだったんですが、ラストアイドルにとって大切で特別な曲だなって改めて感じました。たくさんの人に聴いて欲しいし、届けたいなって思います。

オーディションバトルの山本さん、すごく悔しそうでしたね。

山本:(笑)。私、ふてくされてましたよね(笑)。「もう一度やらせてください」と直訴したかったぐらい、すごく悔しい気持ちでしたね。やっぱり「バンドワゴン」は、あの時に歌いたかったですね。

山本さんも髙橋さんもレコーディングとしては、初めての「バンドワゴン」なんですよね。

髙橋:そうです。私は2期生なので「バンドワゴン」を聴いてラストアイドルに入りたいと思ったきっかけになった曲です。そういう意味では、自分が1期生さんに対する憧れが詰まった曲であるし、いまここにいる原点の曲です。だからこそ、自分が歌わせて頂けるというのはとても嬉しかったです。「バンドワゴン」を自分が歌えるなんて夢のような気持ちでした。

実際に歌ってみて、初めての「バンドワゴン」はどうでしたか?

髙橋:オリジナルよりゆっくりなテンポで歌ってるから、歌詞の意味を自分でも深く考えながら歌うことができて、なんだか泣きそうになっちゃいました。うん、心がいっぱいになりましたね。自分が歌ってるパートは2行くらいなんですけど。その短い言葉も意味をきちんと考えながら、心を込めて歌いました。

一言では語れないと思いますが、お二人にとってラストアイドルはどんな存在だったのですか?

髙橋:ラストアイドルはメンバー選抜などもかかっている企画が多かったから、一喜一憂することが多かったですし、涙する場面もたくさんあったと思います。そんな、がむしゃらに頑張ってる私たちを見てもらうことで、ファンの皆さんも少しでも頑張れる活力になれたらいいなという気持ちでやってきました。



山本:ラストアイドルって、普通にアイドルをしていたらダメと言われている感じなんです。本当にいろんなバトル企画があって涙することも多かったですが「戦わないとラストアイドルの存在理由がない」みたいになってしまうのは嫌でした。メンバーのみんなは普段のままでも、強くて美しくて、素敵なんです。そんなラストアイドルは、私の青春すべてです。

山本さんのメンバー皆さんに対する言葉が素敵ですね。最後に今回のアルバム『ラストアルバム』を聴いている皆さんにメッセージをお願いします。

髙橋:いろんな企画があって、そこからたくさんのシングルをリリースすることができました。その企画ごとにファンの方と一緒に頑張って、支えてきてもらった思い出の詰まってる曲ばかりのアルバムになりました。ラストアイドルは活動終了してしまいますけれども、これからもラストアイドルのこと忘れないで欲しいなって思いますし、このアルバムを大切にしてずっと聴いてくれたら嬉しいです。

山本:活動終了してしまうことは、まだ完全に受け入れられなくて寂しい思いもあります。でも5月31日まで全力で頑張って、少しでも皆さんのことを楽しませられるように精一杯頑張りたいと思っています。そして活動終了してしまった後も、皆さんの記憶の中で輝き続けるグループでいたいと思っているので、最後までよろしくお願いします。



山本雅美
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