映画『バブル』でEDテーマ曲とヒロイン役に抜擢!注目度が高まる〈りりあ。〉にインタビュー敢行

映画『バブル』でEDテーマ曲とヒロイン役に抜擢!注目度が高まる〈りりあ。〉にインタビュー敢行
阿部裕華
阿部裕華

繊細で心地の良いウィスパーボイスと多くの人の共感を誘う歌詞。顔出しを一切しない中、SNSを中心に若い世代の女性から圧倒的な支持を集める注目のアーティスト「りりあ。」。5月11日には自身の活動の記録となる楽曲をすべて収録した初のEP『記録』をリリースする。2019年からSNSで活動を始め、瞬く間に人気階段を駆け上がった りりあ。から、顔出しをしない理由や楽曲制作の仕方などこれまでの活動について振り返ってもらった。

また、5月13日(金)公開の長編アニメーション映画『バブル』では、EDテーマ「じゃあね、またね。」で初の書き下ろしに挑戦。さらに、ヒロイン役のウタとして声の仕事にも初挑戦した。「じゃあね、またね。」の制作秘話や役を演じながら歌うこと、初めてのアフレコについてなど、『バブル』にまつわる話もたっぷりお届けする。

顔出しをしないからこそのメリット

ー2019年からTikTokやYouTubeで弾き語りカバー動画の投稿を始めたりりあ。さん。最近は顔出しをしないアーティストが増えていますが、楽曲制作や投稿において「顔出しをしないからこそ工夫していること」はありますか?

りりあ。:動画を投稿する際には、歌う楽曲に合わせた服を着たり編集をしたりしています。例えば、カッコいい雰囲気の曲なら暗めのトーンの服を着たり、明度を下げた編集をしたり、カッコよさを演出するような感じです。逆にカワイイ曲ならカワイイ服を着るとか。顔が見えない撮り方をしているからこそ、詞や服など見える部分で楽しんでいただけていると思うんです。なので、そこは頑張ってこだわっているかもしれません。

ー「見える部分」で工夫をしているというのは面白いですね。そもそも、りりあ。さんが顔出しをせずに活動している理由とは?

りりあ。:最初は私の歌声や歌詞に注目してもらえるという理由から、顔出しせずに活動をしていました。だけど、活動を続けていく中で「生活を変えずに音楽が続けられる」というメリットにも気づきました。

ー「生活を変えずに音楽が続けられる」というのは?

りりあ。:ありがたいことにたくさんの方に応援していただいたり、曲を聴いていただいたりしていますが、顔出しをしていないことで誰かに見られていると感じることがないんですよ。それまでの日常を崩すことなく生活ができるのは、私にとってすごくメリットを感じる部分だなと思います。

ーでは、「SNSの総フォロワー数が170 万人超え」と言われてもあまり実感が湧いていない?

りりあ。:他人事のような不思議な感覚です。まさかこんなにたくさんの方たちから反響があって、応援してもらえるとは想像もしていなかったです。最初は趣味の延長線だったので、見てもらえるのか・聴いてもらえるのか分からない中で音楽を投稿していて。もちろん多くの人に届いたらいいな、とは思っていましたけど……いまだに実感は湧いていません(笑)。

「ファンの実体験をベースに書く」りりあ。の作詞スタイル

出典元:YouTube(りりあ。)

ー5月11日発売のEP『記録』にも収録されている初のオリジナル楽曲「浮気されたけどまだ好きって曲。」は、YouTubeの総再生回数1200万超えの大ヒットとなりました。この反響についても想定外だったのでしょうか。

りりあ。:すごく驚きました。私だけではなく、周りの友人や家族も「すごいね!」と驚いていました(笑)。アーティストとして活動していたわけではない素人の楽曲が、こんなに多くの人に聴いてもらえるなんて!とただただビックリしました。

ーオリジナル楽曲の一発目とは思えないほどのキャッチーな楽曲だと思うのですが、「話題になればいいな」と戦略的に考えていた部分は……?

りりあ。:聴いてくれる方たちの反応を考えずに作りたい曲をつくりました。カバー曲のみを投稿していた中で、フォロワーの方たちから「オリジナル曲も聴きたい」とコメントが増えてきて、じゃあつくってみようかなと深く考えずにオリジナル曲をつくってみたんです。とにかくその時つくりたい曲をつくろう、って。そしたらものすごく反響があって驚いた……という感じです(笑)。

ーつくりたい曲をつくっているとのことですが、「浮気されたけどまだ好きって曲。」を含め、EPに収録されている「蛙化現象に悩んでる女の子の話。」「素直になりたい子の話。」「私じゃなかったんだね。」など、歌詞がかなり印象的です。どのように歌詞を書いているのでしょう。

出典元:YouTube(りりあ。)

りりあ。:「私じゃなかったんだね。」は私自身の実体験に基づいて歌詞を書いていますが、それ以外は全部友達やファンの方の恋愛相談や悩み事をベースに歌詞を書いています。8割くらいはファンの方の声を取り入れているかもしれません。

ーファンの方の体験をベースに歌詞を書くという作詞スタイルに至ったのには何かキッカケが?

りりあ。:私、もともと作詞がとっても苦手で……実はあまり好きじゃないんですよ(笑)。

ーとても意外です……!

りりあ。:あはは(笑)。だから自分だけで詞を書こうと思えなくて。そんな中でファンの方から恋愛相談のDMをもらったんです。それを見たときに、ここから曲がつくれるんじゃないかな?と思って、この作詞スタイルに至りました。

ー他者のエピソードから歌詞に落とし込む作業の中で、りりあ。さんなりに意識していることはありますか?

りりあ。:とにかく共感してもらえるように、と意識しています。私が影響を受けたアーティストの一人であるコレサワさんの歌詞はすごく共感できて、すごく尊敬しています。なので、私も聴いてくれる方たちの共感を意識して曲づくりをしていて。私の日常にある出来事を落とし込んだり、日常的に抱く感情をそのまま言葉に落とし込むように心がけています。

「じゃあね、またね。」制作秘話

ーアニメ映画『バブル』のEDテーマとなった「じゃあね、またね。」は、りりあ。さん初の書き下ろし楽曲とのこと。これまでの曲づくりとはまた違う作業だったのでしょうか?

りりあ。:全く違いました。今までは自分の好きなテーマに沿って曲をつくっていましたけど、「じゃあね、またね。」は作品のテーマに沿って書き下ろさなければいけなくて。普段とつくり方が違う分、すごく難しかったです。

ー今回はどのように楽曲の制作を進めていったのでしょうか?

りりあ。:最初は『バブル』の台本から作品の世界観を読み解いて詞をつくっていたのですが、これまでリアリティのある曲しかつくったことがなかったので、アニメという創作の世界を上手く歌詞に落とし込めなかったんです。

それで途中から『バブル』の主人公とヒロインである「ヒビキとウタが現実にいたら」と考え方を変え、『バブル』の物語のその後をイメージして曲をつくりました。ただタイトルに関しては劇中のウタのセリフをリンクさせています。

ーりりあ。さんは本作でヒロイン・ウタの声も演じています。どのような気持ちで「じゃあね、またね。」をレコーディングしましたか?

りりあ。:物語の展開的に切なかったり悲しかったりするから、最初は「じゃあね、またね。」という歌詞の部分も同じような気持ちを表現して歌っていたんです。だけどレコーディング中に「物語にはまだ希望があるから、悲しく終わらせないでほしい」とアドバイスを受けたので、最終的には少し希望を込めて歌いました。本編の映像自体は完成されていなかったのですが、台本や絵コンテを一通り見た後でのレコーディングで。ウタの気持ちになって歌っていたら涙が出てしまいました……(笑)。

ー感極まってしまったんですね。劇中もウタとして歌うシーンがたくさんあったと思いますが、歌い方など意識されたことはありますか?

りりあ。:ウタは生まれたての子どものように純真無垢でまっさらな子だから、ストレートに歌う必要があって。最初はりりあ。のまま歌っていたのですが、レコーディング中に「あまりクセをつけないように」とディレクションを受けたので、りりあ。の歌い方のクセがつかないように努力しました。Eveさんが手掛けるOPテーマ「Bubble feat.Uta」のレコーディングでも同じように意識しました。これまで培ってきた歌い方のクセってなかなか取りづらくて、その作業はすごく大変でしたね。

出典元:YouTube(Eve)

ー「Bubble feat.Uta」は「じゃあね、またね。」と対照的ですし、今までりりあ。さんが歌ってきた楽曲ともかなり違うので聴いていてすごく新鮮でした。

りりあ。:Eveさんにしかつくれない疾走感あふれる楽曲ですよね。『バブル』の世界にすごくピッタリだなと思いました。 でも歌うのは大変でした(笑)。デモの歌声がボーカロイドだったので、よりイルカのようにキーが高いなと感じて。自分がつくる楽曲では絶対に出すことのない高音で、レコーディングは苦戦しました。だけど普段歌わないような楽曲だからこそ、レコーディングはとても楽しかったです。

アニメ映画『バブル』ヒロイン・ウタで声の仕事初挑戦

ー声のお仕事は『バブル』が初挑戦。オファーが来た時は率直にどんなお気持ちでしたか?

りりあ。:とても嬉しかったです。ただ、私自身普段アニメを全く見ないので、どういう風にアニメに声を当てるのかすらも想像ができなくて。私に務まるのかな……?という不安な気持ちと、挑戦してみたい!というやる気で忙しなかったですね(笑)。

ー未知の領域に踏み込むのはプレッシャーもひとしおですよね……。

りりあ。:プレッシャーしかなかったですね。だけど、荒木(哲郎)監督が「りりあ。さんのままでいい。演技はしなくていい」と言ってくださって。練習をしたり台本を読み込んだり、“演じる”ということもしなかったので、その分やりやすさはありました。

ーウタはセリフが少ない分、息遣いでの感情表現がかなり難しそうだなと思いました。

りりあ。:息遣いや細かい部分の表現はもちろんすごく難しかったです。パルクールのシーンではジャンプの息遣いを表現しなければならず。ジャンプの息遣いを意識して過ごしているわけではないので大変でしたね。セリフ部分に関しては難しさをあまり感じない状態でできたと思います。とはいえ、私自身初めてのことで何も分からなかったので、アフレコ中は音響監督の三間(雅文)さんから細かく指導を受けました。そこですごくアフレコがしやすくなったというのはありますね。

ー印象に残っているディレクションはありますか?

りりあ。:たくさんあるのですが、中でも印象的だったのはウタが猫のような動きをするシーンで「声も猫になりきってください」と言われたことです。猫になりきることって普段ないじゃないですか。最初はどうすればいいの……?と(笑)。そこで三間さんがお手本を見せてくれて、見よう見まねでやってみたら本当にできて。難しかったけど、やりやすかったです。

出典元:YouTube(ワーナー ブラザース 公式チャンネル)

ーちなみに、アフレコはお一人で? それともほかのキャストさんと一緒に?

りりあ。:はい、アフレコ自体は一人です。2回に分けてのアフレコだったのですが、1回目はほぼ誰の声も入っていない状態の絵コンテに声を当てはめる作業で。2回目は志尊(淳、主人公・ヒビキ役)さんの声が入っている状態での作業でした。

ー声が入っているのと入っていないのとで、アフレコのしやすさは変わりましたか?

りりあ。:声が入ったことで逆にすごく緊張しちゃいました(笑)。最初は自分の声だけだったので何も気にせずに臨めたのですが、役者さんの声が入ることによって気にしてしまうと言いますか……「ヒビキの声だ!」と思ったらプレッシャーが跳ね上がりました(笑)。

ー逆に意識してしまったんですね(笑)。今後もし声のお仕事に挑戦できる機会があったら、挑戦してみたいですか?

りりあ。:アフレコ自体は緊張して「もう無理だ!」と思うことも多々あったけれど、すごく楽しかったので機会があればと言いたいところですが……。今回楽しんでできたのは荒木監督から「りりあ。さんのままでいい」と言われたことが大きかったと思うんです。これが役づくりをして演じるとなったら大変ですし、今回以上に不安になりそうなので、今後お声がけいただく状況になってみないと分からないというのが本音です(笑)。

ーありがとうございます(笑)。それでは最後となりますが、改めて5月11日発売のEP『記録』を聴くリスナーのみなさんへメッセージをお願いします!

りりあ。:私の今まで作った楽曲がすべて詰まっています。りりあ。の今までの日々をまとめた“記録”でもあるEPに仕上がりました。失恋した人、素直になれない人、蛙化現象に悩んでいる人……いろんな人が共感できるような楽曲が詰まっているので、「誰」とは言わずいろんな人に聴いてもらえたらなと思っています。

阿部裕華
阿部裕華

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