2014年KKBOXの年間再生ランキングから見る、ストリーミング配信サービス視聴層の動向

2014年KKBOXの年間再生ランキングから見る、ストリーミング配信サービス視聴層の動向
KKBOX編集室
KKBOX編集室

定額制音楽配信サービスKKBOXが、2014年の邦楽・洋楽年間再生回数ランキングを発表した。 世界的にSpotify、Pandora、Music Unlimitedといった音楽ストリーミングサービスが拡大を続ける中、台湾発のKKBOXはアジアを基盤に展開。2013年に日本上陸を果たし、トータル会員1200万人以上を誇るアジア最大級規模のサービスである。日本では1000万曲以上が聴き放題となっている。 今回の年間ランキングは2014年1月1日~12月31日までの再生回数を集計したもので、邦楽ではGreeeeNが、洋楽ではOne Directionが1位に輝いた。 邦楽で1位のGreeeeNは「キセキ」「愛唄」が1~12月すべての月間TOP10にランクイン。代表曲の根強い人気ぶりをうかがわせた。また、KG(2位)、BENI(3位)、加藤ミリヤ(5位)、JUJU(9位)と、数々のミドルナンバー&バラードをヒットさせてきた実力派シンガーたちがランクイン。各アーティストごとのKKBOX楽曲ランキング上位3曲に注目すると、KGは「いとしすぎて」「めぐり逢えた」「叶わない恋でも…」、BENIは「小さな恋のうた」「Darlin’」「Lovers Again」、加藤ミリヤ「Aitai」「Love Forever」「SAYONARAベイベー」、JUJU「この夜を止めてよ」「Hello,Again~昔からある場所」「明日がくるなら」と、ディスコグラフィーのなかでもラブソングとカバー曲がとりわけ人気傾向に。一方で4位にONE OK ROCK、7位にUVERworldと、ラウドでエモーショナルなロックバンドも人気を博している。 洋楽は1位のOne Directionはじめ、Taylor Swift(3位)、Avril Lavigne(4位)、Lady Gaga(6位)、Pitbull(7位)、Bruno Mars(9位)と、日本においても武道館、メッセ、アリーナといった会場で来日公演を成功させている世界的なメガヒット・アーティストが順当にランクイン。2014年一躍スターダムを駆け上がったAriana Grandeは2位を獲得し、ストリーミングサービスにおいても高い人気を誇った。10位のマイケル・ジャクソンは、2014年5月に『エスケイプ』収録曲を含む1300以上の楽曲を一挙に配信解禁、話題を呼んだ。 邦楽はアップテンポな曲よりも「聴かせる」系のしっとりソングを歌うアーティストが多く上位に名を連ねた。一方洋楽は、CMやドラマでの起用や来日などでメディア露出が高いアーティストが上位という結果に。メロディアスで日本語をしっかりと聴き込める邦楽は家の中で1人でじっくり聴き、通勤、通学等の移動中には気分を盛り上げるためにポップで明るい洋楽流行曲を聴いているのだろうか。このランキングの傾向によって、今後ますます拡大していくであろうストリーミング配信サービスの視聴層をセグメントしてマーケットを考えていくことができるかもしれない。

KKBOX編集室
KKBOX編集室

関連アルバム

最新の記事

    share to facebook share to facebook share to facebook share

    Ctrl + C でコピー