'10年代の最新型ロックンロール!

'10年代の最新型ロックンロール!
森朋之
森朋之

志摩遼平をフロントマンに擁するザ・ドレスコーズは、’10年代の音楽シーンを代表するロックンロール・バンドである――そのことをはっきりと示した傑作アルバムが、本作「バンド・デシネ」だ。ザ・ドレスコーズは志摩遼平(V&G)、丸山康太(G)、山中治雄(B)、菅大智(Dr)による4ピースバンド。‘12年にシングル「Trash」でデビューした彼らは、同年に1stアルバム「the dresscodes」を発表。そして、シングル「トートロジー」を含む「バンド・デシネ」によって、その評価を確かなものにした。 「ぼくは ゴッホじゃやなんだ」と宣言する「ゴッホ」、ノスタルジックなメロディが印象的な「ハーベスト」、「これがロックンロール、わかんないヤツは 全員くたばれ!」と叫ぶ「トートロジー」などを収録した本作の最大の魅力は、ロックミュージックに対する絶対的な信頼が全編に漲っていること。ビートルズ、ストーンズ、ピストルズ、ベルベット・アンダーグランドといった伝説的バンドのエッセンスをたっぷりと吸収しつつ、2014年の最新型ロックンロールとして昇華する。そんなことができるバンドは、本当に稀だと思う。 際立ったポップ感覚とユーモアのセンスもこのアルバムの魅力。本作を通して、ぜひ本物のロックンロールに触れてみてほしい。

森朋之
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