「ブレイク期待」などというとおこがましいのだけれど、「もっと聴きたい、ライブを観たい！」と思ってしまった、とくに歌声が印象に残る3組。ただ、並べて聴いてみると、メロディと歌声があるだけでなく、ちゃんとサウンドがあるから歌声が残ってるんだなぁなどと思ってしまいました。ぜひ聴いてみてください！
遠かったり近かったりする歌声 2015年にシングル「桜が咲く前に」でメジャーデビューした4人組ロックバンド。メジャーデビューとなったこのアルバムに派手さはない。言ってみれば、ものすごくストレートなサウンドとメロディで、“歌のよさ”が前面に出た作品だ。ボーカル佐藤千亜妃の冷めたようでいて表情豊かなボーカルが染みわたる。でもそこには広がるようなギターも、しっかりと地を踏みしめるようなリズム隊がいる。だからこそ聴き終わったあとにも余韻が耳と身体に残るのである。
大阪発OLボーカルデュオの体温 普段はOLもこなしている女性2人組。『AQ』は2015年にリリースされた3枚目のミニアルバムだ。これまではどちらかというと打ち込み系の音が多かった印象だったのだけれど、同作はバンド系の生音がぐっと増えた。それでいて、何というかゆらりとしたサイケな感覚は残っている。それでいて、ちゃんと“人”がいる感覚が残る。ちゃんとふたりの体温が伝わるのだ。さまざまなサウンドを取り入れている部分もあるけれど、揺るがないメロディと歌声があるからこそ。また、“飾ったり飾らなかったり”する独特な歌詞にも注目！
RONDONRATS。 - eat sorrow and happiness
ツインギターでポップにロックを鳴らす広島出身5人組バンド。2007年に1stミニアルバム、2011年に1stフルアルバムをリリースしている。2016年にブレイク期待などというと大変失礼なのだけれども、2015年から活動拠点を東京に移したということで、これから全国でもっともっと目にする機会が増えることを願ってのセレクト。疾走感のある“メロディック・ロック”が彼らの持ち味なのだけれど、個人的にはこのアルバムに収録されている「クレイドル」のような、ボーカルMAMIKOの声が全面に出た曲が大好きです！
