アーティストが活動を止めるとき、伝説になった出来事特集

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森朋之
いつの時代も大好きだったバンドやグループが解散するのは寂しいもの。時代とともに、まるで自分の青春や思い出まで霧散していくような寂しさがあります。これまでにも数多くの人気バンド/グループが活動を止めてきましたが、そこには興味深いエピソードと美学が詰まっています。そこで今回は“解散・活動休止”を巡る出来事を、そのアーティストを象徴する楽曲とともに紹介したいと思います。
普通の女の子に戻りたい”という名言とともに解散した昭和を代表するアイドル
出典元:(YouTube:CandiesChannel) 人気絶頂だった1977年7月17日、日比谷野外音楽堂でのライブの最中に突然の解散宣言。ラストシングル「微笑みがえし」が初のチャート1位を獲得するも、翌年4月4日、5万5千にファンを集めた後楽園球場でのファイナルコンサートで惜しまれながらその活動に終止符を打つ。メンバーの伊藤蘭の「私たちは、普通の女の子に戻りたい」という言葉は当時の流行語となった。
徹底した美意識に溢れた“散開コンサート”はいまや伝説
「テクノポリス」「ライディーン」などのヒットにより1980年代の日本にテクノミュージックの大ブームを生み出し、世界的な評価を得たイエロー・マジック・オーケストラは、1983年に“散開(兵士が間隔を置いて散らばる)”という言葉を用いてバンド活動を休止。細野晴臣、高橋幸宏、坂本龍一という才能と個性に溢れた3人の音楽家が、それぞれの創作活動に戻るのは必然だったのかもしれない。
鋭利なロックンロールを武器に時代を駆け抜けた4人の“解散の美学”
出典元:(YouTube:TMGEChannel) 本格的なロックンロール、ガレージロックに根差した音楽性、チバユウスケ(V/G)、アベフトシ(G)のカリスマ性によって1990年代後半~2000年代前半のロックシーンを牽引した彼らは、2003年の幕張メッセライブ(約3万7000人を動員)を最後に解散。その理由を語ることなく、気合いの入ったライブで幕を閉じた4人からは、ロックンロ―ル・バンドとしての美学が感じられた。2009年にアベが死去、再結成の可能性はなくなった。
才能あふれる音楽集団だったバンドが選んだ、前向きな解散
出典元:(YouTube:TokyoIncidentsVEVO) 椎名林檎(V)、亀田誠治(Ba)を中心としたバンド、東京事変。センスとテクニックをもと合わせたメンバーたちの化学反応から生まれた楽曲は、音楽的な斬新さと普遍的なポップネスを同時に放ち、日本のシーンに大きな影響を与えた。2012年1月、椎名が「事変は来る閏日解散いたしますが、我らが作品群は永久に不滅です」と声明を発表し、同年2月29日に解散。惰性でバンド続けることを潔しとせず、個々の音楽活動に戻ることを選択した。
活動停止の日まで音楽と格闘を続けたふたりの生き様
出典元:(YouTube:BOOM BOOM SATELLITES Official YouTube Channel) 1998年にヨーロッパでデビュー。オルタナティブロック、テクノなどを融合したサウンドを武器に世界を席巻したBOOM BOOM SATELITESは、2016年6月にリリースされた4曲入りEP「LAY YOUR HANDS ON ME」をもってバンド活動を終了。その理由は川島道行(V)の脳腫瘍による麻痺などの後遺症。メンバーの中野雅之(Ba)はブログで「川島真道行は今日も前を向いて生きているので、自分もブレないで生きていきたい」とコメントした。
(復活編)15年ぶりに奇跡の復活を果たしたグラマラス&ワイルドなロックバンド
出典元:(YouTube:theyellowmonkeyCh) 2001年1月の東京ドーム公演で活動休止。2004年に解散したTHE YELLOW MONKEYが2016年に復活。5月からスタートしたアリーナツアー、SUMMER SONIC 2016をはじめとする大型フェスへの出演によって、本格的な再始動を実現させた。ビジュアル、パフォーマンスともに全盛期と変わらないステージ、そして「THE YELLOW MONKEYはもう一生、解散しない」という吉井和哉にファンは狂喜乱舞! (総括) バンド、グループは永久に続くものではなく、いつかは必ず、解散や活動休止の時期を迎える。ファンにとってはその事実を受け入れがたいこともあると思いますが、結成から解散・活動休止(そして復活)までの物語――そこで生まれる様々な人間関係と作品――もまた、バンド・グループの大きな魅力。そのストーリーに自らの思い入れを重ねながら素晴らしい楽曲の数々を堪能してみてはいかが?
森朋之

音楽ライター/’00年頃からライター活動をスタート。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。個人的に好きなジャンルは、ストーンローゼズ、オアシス、プライマルスクリームなどのUKロック。

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