カラオケ歌唱厳禁!! 10分超えのJ-POPソング


カラオケ歌唱厳禁!! 10分超えのJ-POPソング

KKBOX編集室
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私たちが普段よく聴く音楽は Aメロ、Bメロ、サビや落ちサビで盛り上がる構成で5分前後の曲が多いのではないでしょうか。なぜ5分が基準になっていったのかというと、CDが開発された頃の最大収録時間が74分42秒で「1曲が5分ぐらいにすれば、12曲入りのアルバムで良いバランスだよね」とか「5分以上にすると印税が2曲分になるから得だよね」とか諸説ありました。そんなCD時代にディレクター泣かせだったのが、10分を超える長尺の曲。なぜなら1曲が長いとCDの収録時間との兼ね合いで、たくさんの曲を収録できなかったからです。今回は、そんな聴きごたえのある10分超えの長尺J-POPソングを紹介します。


ミーのカー / ゆらゆら帝国(25分33秒)


日本でサイケデリック・ロックを確立し、多くのアーティストにも影響を与え、「空洞です」や「美しい」などの名曲を残したバンドがゆらゆら帝国です。2010年に「バンドとして完成しちゃったから」という名言を残し解散して早や10年。そんなゆらゆら帝国は、「ミーのカー」という25分を超える長い尺の作品を発表しています。エロいのだけど不穏なサウンドの旋律がなんとも言えません。17分あたり以降は奇妙な世界の深淵に足を踏み入れたかのようなトリップ感を味わえます。


声に出して読みたい日本文学 / 桑田佳祐 (18分45秒)

「声に出して読みたい日本文学」は、桑田佳祐の12枚目のシングル「君にサヨナラを」のカップリング曲です。桑田佳祐はかなり実験的な作品づくりをしています。と言うのも、この作品の作詞者クレジットには、中原中也/高村光太郎/太宰治/与謝野晶子/芥川龍之介/小林多喜二/樋口一葉/石川啄木/夏目漱石/宮沢賢治という10人の作家が名前を連ねています。この日本の文豪たちの教科書にもでてきたあの名作のフレーズを、ジャズやブルース、昭和歌謡など様々にアレンジした桑田佳祐って、やっぱりすごいなーと聴き入ってしまいます。


Captain of the Ship / 長渕剛 (13分09秒)


「Captain of the Ship」は、1993年11月にリリースされた長渕剛の14枚目のオリジナルアルバムに収録されているアルバム表題曲で、長渕自身がインドに行った際に見た過酷な光景や、実の母親の病などが重なり、長渕剛が生と死について傾倒していた頃の作品です。とにかくすごい曲です。「生きることの舵を握っているのはお前自身だ。生きてくれ。お前の命は生きるために流れている」と聴く者を鼓舞し続けます。気持ちが落ちている時に聴いたら、さらに深いところまで落ちていくことでしょう。そして、その向こうにある光を感じることが出来たら、もう長渕剛の魔力から逃れることはできないはずです。


SAY YOUR DREAM/ GLAY(12分59秒)


10分以上の曲の多くはアルバム収録曲として制作されることがほとんどですが、「SAY YOUR DREAM」は、GLAYの通算40作目、デビュー15周年の記念シングルとして2009年3月4日にリリースされました。 TAKURO曰く「完成までに8年かかった」という大作で、前半と後半で曲調の異なる2部構成となっている大作です。GLAYファンならずとも、日本のミュージックシーンの中においても非常に重要な作品と言えるのではないでしょうか。


親父の一番長い日 / さだまさし(12分33秒)


兄(さだまさし)の目線から見た父親と妹の人生絵巻を歌っているのが「親父の一番長い日」です。娘の誕生から、七五三、入学式、学芸会、初恋、恋愛、そして結婚までの想い出や出来事が詳細に描かれています。終盤は嫁ぐ日にフォーカスして、父親にとって長く、そして大切な一日が綴られています。時代は変われど、胸に滲みる楽曲です。ちなみにこの曲は時間の問題から
EP盤に収録できず、当時としては異例の12インチシングル盤として発売されました。


虹 / 電気グルーヴ(10分53秒)


1994年にリリースされたアルバム『DRAGON』に収録され、のちにシングルカットされたり、2005年にはアニメ『交響詩篇エウレカセブン』の挿入歌として起用されるなど、時代、時代でクローズアップされてきた作品です。15年経っても色褪せることのない電気グルーヴのエバーグリーン的なテクノサウンドを感じることができるのではないでしょうか。美しいメロディーと高揚感を煽るループアレンジに引き込まれます。


Tears / X JAPAN (10分30秒)


X JAPANの曲はスケールが大きく世界観が広がる名曲がたくさんありますが、その中でも10分を超えるバラードの大作が「Tears」です。 1993年11月10日にリリースされたXからX JAPANに改名した後の第1弾シングルでもあります。6分10秒過ぎからエンディングまで、感動的なオーケストラ演奏を聴くことができます。 HIDEやToshIが最も愛した曲が「Tears」だったというのも納得です。秋の夜長にこの壮大な世界に身を預けてみるのも良いかもしれません。



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