乗り遅れている人必見!!人気沸騰中のYOASOBIを5分で理解する

乗り遅れている人必見!!人気沸騰中のYOASOBIを5分で理解する
森朋之
森朋之

“小説を音楽にする”をテーマに掲げたYOASOBIは、小説とイラストを中心とした投稿サイト「monogatary.com」から生まれた。2017年10月にスタートしたmonogatary.comは、「お題」に合わせた小説を投稿できるサービス。投稿された作品をもとに、書籍、音楽、映画、アニメ、ゲームなど幅広いジャンルのコンテンツに派生させるのがこのプラットフォームの特徴であり、ここで高い評価を得た小説『タナトスの誘惑』(星野舞夜)を原作とした楽曲が、YOASOBIの「夜に駆ける」だったというわけだ。


出典元:YouTube(Ayase / YOASOBI)

メンバーは作詞・作曲・編曲のAyase、ボーカリストのikura。じつはこの二人、YOASOBI結成前から、“次世代のシーンを担う期待のアーティスト”として注目を集めていた。Ayaseは2018年にボカロPとしてキャリアをスタート。翌年4月に発表した「ラストリゾート」で注目を集め、1st EP「幽霊東京」は早耳の音楽ファンの間で強く支持された。「ラストリゾート」のほか、表題曲「幽霊東京」「ハッピーエンダー」などを収めた本作は、ボカロ以降のポップミュージックを体現するAyaseのセンスを端的に示している。


出典元:YouTube(Ayase / YOASOBI)


出典元:YouTube(Ayase / YOASOBI)

ikuraの”ルーツはディズニー系のドラマの劇伴、そして、ティラー・スウィフト。小学6年のときに友達にプレゼントするために曲を作り、中学生の頃からシンガーソングライター・幾田りらとして活動をはじめた。「夜と月とそれから星」「約束」などによって知名度を上げた彼女は、ぷらそにかのメンバーとしても活躍。洋楽的なテイストを感じさせるメロディ、まるで映画のような光景を描き出すリリック、そして、楽曲の世界化を的確に表現するボーカルからは、シンガーソングライターの高い資質を実感してもらえるはずだ。


出典元:YouTube(幾田りら Official)


出典元:YouTube(幾田りら Official)

YOASOBIのブレイクのきっかけはもちろん、「夜に駆ける」のヒットだ。緻密なリズムアレンジ、カラフルなサウンドメイク、切なさと解放感を共存させたメロディ、そして、小説「タナトスの誘惑」にインスパイアされた歌詞。YOASOBIの魅力がバランスよく込められた「夜に駆ける」は、SNS、ストリーミングを中心に爆発的に拡散し、YOASOBIの名は一気に広がった。


出典元:YouTube(Ayase / YOASOBI)

その後も「あの夢をなぞって」(原作『夢の雫と星の花』/いしき蒼太)、「ハルジオン」(原作「それでも、ハッピーエンド」/橋爪駿輝)などの楽曲を発表し、“物語×音楽”の精度を高めた2人は、2020年の大晦日にNHK紅白歌合戦に初出場。最新のテクノロジーを駆使した演出、Ayaseを中心としたバンド演奏のクオリティ、ikuraの表情豊かなボーカルは、日本中に大きなインパクトを与えた。


出典元:YouTube(Ayase / YOASOBI))

さらに2021年1月6日には、1st EP「THE BOOK」をリリース。配信限定でリリースされた6曲(「夜に駆ける」「あの夢をなぞって」「ハルジオン」「たぶん」「群青」「ハルカ」)のほか、新曲「アンコール」、インスト曲「Epilogue」「Prologue」を収めた本作、YOASOBIにとって初のCD作品であり、現時点での集大成。原作小説のストーリーと重なる楽曲、そして、曲の主人公の心情を映し出すボーカルが生み出すケミストリーは、この作品で一つに高みに達したと言っていい。


出典元:YouTube(THE FIRST TAKE)

2月14日には、初の配信ライブ「YOASOBI 1st LIVE『KEEP OUT THEATER』」を開催。2月26日にはYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」で「群青」のパフォーマンスを公開するなど、幅広いメディアを駆使した活動を継続している。YOASOBIのブレイクを経て、Ayase、ikuraの活動も充実。AyaseはLiSA、Uruが歌う「再会(produced by Ayase)」、原因は自分にある。の「スノウダンス」などを制作。緻密に構築されたアレンジ、先鋭性とポップネスを融合させたサウンドメイクなど、作曲家/クリエイターとしての才能を発揮し始めている。


出典元:YouTube(THE FIRST TAKE)

一方のikuraは、幾田りらとして映画「フェイフェイと月の冒険」日本版エンドクレジットソング「ロケット・トゥ・ザ・ムーン〜信じた世界へ〜」を歌唱。昨年12月にはオリジナル曲「ヒカリ」を配信するなど、シンガーソングライターとしてのキャリアを着実に進めている。


出典元:YouTube(Netflix Japan)

いまや日本のカルチャーを象徴する存在となったYOASOBI。Ayase、ikuraのソロ活動を含め、今後も2人の動向には大きな注目が集まりそうだ。



森朋之
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