SNS世代の共感を集める「ギター女子」まとめ

今、新世代の女性シンガーソングライターたちが注目を集めている。みずみずしいメロディと飾らない言葉でストレートな心情を伝える彼女たち。アイドルでも、バンドでも、ダンスグループでもなく、アコースティックギターを選んだ「ギター女子」の表現が、10代や20代に共感の波を巻き起こしているのだ。 まずは、8月6日にメジャー1stアルバム「amazing sky」をリリースする片平里菜。福島県出身、22歳。2011年に「閃光ライオット」で審査員特別賞を受賞、その後もアジアン・カンフー・ジェネレーション主催の「NANO-MUGEN FES」に出演したり、全国を弾き語りでツアーしたりと、着実にキャリアを積み重ねてきた経歴の持ち主だ。アヴリル・ラヴィーンやアラニス・モリセットに通じる芯の強さに、シングル曲「女の子は泣かない」のような、女子ならではの目線が持ち味だ。 そして、「りなてぃ」として出演した番組「テラスハウス」でグッと知名度を上げた住岡梨奈。北海道出身、23歳。高校生の頃からアコースティックギターを持ち、札幌市内のライブハウスを中心に弾き語りのスタイルで活動を繰り広げてきたシンガーソングライターだ。昨年11月にメジャー1stアルバム「ツムギウタ」をリリース。そこではYO-KING、堂島孝平、元チャットモンチーの高橋久美子など、彼女が憧れてきた数々の先輩とのコラボも実現した。 今年1月にメジャー1stアルバム「アオイロ」をリリースした山崎あおいも期待株。13歳でYUIに憧れてギターを弾き始め、2012年に地元・北海道から上京してデビューを果たした20歳のシンガーソングライターだ。シンプルな曲調、飾らない言葉で作り出す、生活感のあるナンバーが魅力。代表曲「夏海」など、季節を感じさせる楽曲も魅力だ。 1996年生まれのシンガーソングライター新山詩織も注目を集めている。3月に初アルバム「しおり」、4月に4thシングル「今 ここにいる」をリリースした彼女。幼少期より父親の影響でブルース、パンク、ロックを聴いて育ったそうで、憧れには、チバユウスケ(The Birthday)、藤原基央(BUMP OF CHICKEN)、くるり、斉藤和義などロックミュージシャンが並ぶ。ポップな中にもどこか憂いを帯びた歌声を響かせる曲調が鮮烈な印象を与える。 4月に六本木EXシアターで行われた「new guitar girls fes.」や、今夏に行われる「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」での「BUZZ SPECIAL」(8/3)など、今年に入ってこれらの「ギター女子」たちが一堂に会するフェスやイベントも行われるようになってきた。彼女たち自身も、いい意味でのライバル関係としてお互いを意識しているはず。 これらの「ギター女子」たちが注目を集めている理由は、アイドルブームが定着した一方で、そのシーンには少ない10代や20代の女性としての「等身大」の魅力が音楽に現れているからではないだろうか。いわばSNS世代の共感を集める新しい時代のポップミュージック。ここから誰がさらなる飛躍を果たすのか? ぜひチェックしてみて欲しい。