毒舌スキマ産業系女子?バンド、ぽわんを聴かないと

「かわいいっていわないと呪う」なる曲タイトルに、つい心魅かれたのが運の尽き。某レゲエバンドや某ロックバンドなど、彼氏が変わると好きな音楽が変わってしまう女の子を描いた「しょおなんのかぜ」、バンドマンとつきあったがゆえに彼と外も歩けない「バンドマンの彼に恋をしたお話」――。女子の行き過ぎたピュアネス(&マッドネス)をリアルに描く歌詞と、それとは対照的に、虫歯になるほど甘くガーリィーなヴォーカルとポップなサウンド。そんな話題の衝撃的ガールズ?バンドの名は、ぽわん。なぜ「ガールズ?」かというと、女子3人+女装男子(36歳、ドラマー)という編成だから。「スキマ産業系」を自称し、街中でビラ配り中に、テレビに突撃取材されて地上波デビューしたり、ライヴでセーラー服からスクール水着&ビキニに生着替えするなど、その予想もつかない動向も注目を集めている。 KKBOXでは、そんなぽわんの最新アルバム『BLUE』が全曲チェックできる。自撮りのキメ顔をせっせとアップし、「お気に入り」や「いいね!」の数が生きがいという、女子の今どきな病を(あくまでかわいく)歌う「かわいいっていわないと呪う」や、11月にリリース予定の『IDOL e.p』に収録予定の大問題曲「処女なわけない」をはじめ、とかく過激な歌詞に目を奪われがちだが、それを支えるのは確かなソングライティングとアレンジ力。しかも友達以上・彼女未満ポジションの切なさを歌った「ボーイフレンド(仮)」など、正攻法の曲もちゃんと泣けるから困ったものである。まあ、身もフタもない歌詞でそれがぜんぶ台無しになっていくのがまた爽快なんですが。 現在ぽわんは、先日KKBOXのニュースでも紹介された、歌って踊れるFカップ、ぱいぱいでか美とともに「かわいいの押し売りツアー」を敢行中。かわいくておもしろくて曲もカッコいい、そんな万能型女子アイドルが全盛の今、彼女たちのドブ板ばかりを踏み抜いていくスタイルは新鮮で、清々しくすらある。ぱいぱいでか美もKKBOXで配信がスタートしているので、ぜひ合わせてチェックしていただきたい。