活動休止中の宇多田ヒカルが、4月に始まるNHK連続テレビ小説の主題歌の描き下ろしを発表したのとほぼ時を同じくして、宇野維正著『1998年の宇多田ヒカル』(新潮新書)が発売された。全国各地の書店で売り切れが続出するほどの人気を博しているという。

この本は1998年という日本でCDが最もよく売れた年にデビューした宇多田ヒカル、椎名林檎、aikoという日本を代表する歌姫3人に焦点を当て、デビューの経緯や現在に至るまでの活動状況、そして3人の相互の関係性等について音楽ジャーナリストの立場から分析している力作である。

(YouTube: UtadaHikaruVEVO)

この3人のデビューのバックグラウンドとなった当時のJ-POPの状況も丁寧に語られており、1998年当時CDを購入したりテレビの音楽番組を見ていた人ならば誰もが、この本を読んで当時の熱気を懐かしく思い出せるであろう。また、当時まだ生まれていなかった、あるいは物心ついていなかった人も、この本で挙げられているアーティストたちの多くが、今も現役で活発な活動を行っていることに驚くに違いない。

(YouTube:aikoOfficial)

(YouTube: SheenaRingoVEVO)

中でも、宇多田らと同じく1998年デビュー組である浜崎あゆみについては一章分が設けられ、2001年に宇多田の2nd album『Distance』と浜崎のベストアルバム『A BEST』の発売日が重なって社会現象にもなった「世紀の歌姫対決」や、浜崎がカバーした宇多田の名曲「Movin' on without you」にも言及している。この本を読んで当時の彼女の苦悩や現在の活動の状況を理解した上で『A BEST』や「Movin' on without you」カバーを聴くと、名曲たちがより一層味わい深いものになるだろう。今回のプレイリストには1998年のヒット曲を集めたので、こちらもぜひ。

(YouTube:ayu)


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