作詞:管梓 作曲:管梓
ほつれた夜の残り香を辿っても、
それぞれの孤独を重ねるには少し足りなくて、
歌われやしない歌に似た感傷に
包まれたあなたの体温も忘れちゃうのかな。
いろはにほへど散ることを知る――
2月の雨のあとで。
さようならサーチライト。
あなたの形の美しい闇を抱いたまま生きてゆく。
静かに照らした白い指先は
そっと祈るように愛を裂いてくれ。
古ぼけた部屋。
その窓をよぎるのは、いまよりも
少しあどけないあなたに見えた。
あさきゆめみしいつかの暮らし、
かすれゆく言葉の果て。
憧れはサテライト。
あなたの周りを定めのままに巡り続けるけれど、
いずれ費やした命を燃やしたら
そっと舞い戻って、海に降るよ。
ふたりの不甲斐ないすべてを潮汐のせいにして、
明日が奪い去ってゆくのはあの夜の「その先」だ!
さようならサーチライト。
あなたの形の美しい闇を抱いたまま生きてゆく。
静かに照らした白い指先は
そっと祈るように愛に咲いてくれ。