港はまだ遠い

作詞:吉田旺    作曲:浜圭介

北へ向う船の 座席にもたれて
そっと子守唄 くちずさむ女
他人に預けてる わが子の顔みたくて
三月に一度の旅 みやげの玩具づつみ
うすいひざでゆれている 港はまだ遠い

北へ向う船を つつんで降る霧
窓に顔をあて 海を見る女
愛をみうしない 着のみ着のままひとり
誰にもゆくえ告げず 都会を逃げてきたよ
つかれはてたその胸に 霧笛がしみわたる

北へ向う船の デッキにたたずみ
声をおい殺し なみだぐむ女
止める母の手を むりやりに振りほどき
ふるさと捨てて二年 明日をも知れぬ 母に
せめて不孝わびたくて 帰って行く女