歌曲

第六封信 / 我把愧疚寫成最後的一封信

蔭山征彥
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友子、
無事に上陸したよ。
七日間の航海で、戦後の荒廃した土地に、
ようやく立てたというのに、海が懐かしいんだ。
海はどうして、希望と絶望の両端にあるんだ。
コレが、最後の手紙だ。
後で出しに行くよ。

海に拒まれた僕たちの愛…
でも、思うだけなら許されるだろう?

友子、
僕の思いを受け取っておくれ。
そうすれば、少しは僕を許すことが出来るだろう?
君は一生僕の心の中に居るよ。
結婚して子供が出来ても、
人生の重要な分岐点に来る度、
君の姿が浮かび上がる。

君は、静かに立っていた。

七月の激しい太陽のように、
それ以上、直視することは出来なかった。
君はそんなにも、静かに立っていた。
冷静に努めた心が、一瞬熱くなった。
だけど、心の痛みを隠し、
心の声を飲み込んだ。

僕は知っている。
思慕という低俗の言葉が、
太陽の下の影のように、
追えば逃げ、逃げれば追われ。

一生…

友子、
自分の疚しさを最後の手紙に書いたよ。
君に会い、懺悔する代わりに
こうしなければ、自分を許すことが出来なかった。

本当にそうだと思えるまで、
必死に思い込もう。

そして、
君が、
永遠に幸せである事を、

祈っています……