KKBOX presents flumpool・山村隆太とおうち時間を楽しもう!

KKBOX presents flumpool・山村隆太とおうち時間を楽しもう!
後藤千尋
後藤千尋

ウイルスに備えた新たな日常に向け、KKBOXでは“アーティストと一緒におうち時間を楽しもう!”というコンセプトのもと、新規プレイリスト連載企画を実施。これまで、急増する「おうち時間」を楽しめるプレイリストをアーティストに作成していただきましたが、今回が全6回に渡る連載の最終回。

有観客ライブが徐々に解禁され、政府も需要喚起策「Go To トラベル」や「Go To イート」と未来を見据え経済も動き出す中で、デビュー記念日の翌日となる10月2日に全国ツアー『flumpool 10th Tour 2020「Real」』をスタートさせたflumpoolのヴォーカル・山村隆太さんに、“旅で聞きたい”プレイリストを作成していただきました。アーティストのインタビューと共にお楽しみください。


最終回:flumpool・山村隆太


―活動再開後初のアルバム『Real』がKKBOXでも好評配信中ですが、メジャーデビューアルバム『Unreal』から12年後の『Real』は、身の回りにあるものへの熱量宿る作品ですね。

山村隆太(以下、山村):このアルバムは、活動休止から再スタートのアルバムです。新型コロナウイルスでいま世の中が大変な時期ですが、僕は一足先に自粛してたので(笑)、活動休止中は近しい人としか会う機会が無かったんです。だから、今回の歌詞や曲も僕の周りの“小さな世界”のことを歌っています。

―2017年に歌唱時機能性発声障害により約1年余り、バンド活動を休止。それを乗り越えて制作されたアルバムは、山村さんにしか書けないパーソナルな部分が剥き出しとなった生身の感情が印象的でした。

山村:声がでないボーカリストという姿を世の中にさらしたからでしょうね(笑)。メンバーやスタッフにさえ、僕のパーソナルな部分をより知って欲しくなりました。露出狂に近いのかな?(笑)。人は弱いところを見せると強くなれる気がします。メンバーやファンが声のでない僕に対してプレッシャーを与えないようにと優しい嘘をたくさんくれたからですかね。「活動再開を待っていません(からゆっくり治してね)」っていう言葉の裏側にある意図に僕はとても鈍感だから、それを感じ取る大切さを学びました。

―山村さんは自粛中どのように過ごされていましたか?

山村:漫画『ドラゴンボール』を3周くらい読みましたね(笑)。

―おうち時間にお気に入りの漫画を読み返すって良い過ごし方ですね。コロナの時期はどういったことが救いになりましたか?

山村:家族の存在です。

―確かに、改めて近しい人の存在は大きいと実感された方も多いように思います。山村さんのウイルスに備えた生活についても教えてください。

山村:当たり前の対策はしていますが、マスクを耳にしていると顔の表情筋がひっぱられてしんどくなるので、マスクに工夫をしていたくならないようにしています。ウイルスに長くしぶとく対策できる方法が大事ですよね。

―こんな時期だからこそ『Real』の歌詞は胸に響きました。背伸びして強がるのではなく、しなやかに生きる柔軟性というか人としての成長も感じられます。

山村:耐えることが美徳とされている日本ですが、弱音を吐いていいと思います。100点の今日よりも、プラス1点の明日を大事にしたいです。欠点は美点といいますが、僕は0点の自分を嫌いになるのではなく、プラス1点できる「伸びしろだ」と、周りの人にアピールできるかどうか。その勇気が一番大事だと思います。一人じゃ悲しいことも仲間がいれば将来よろこびに変えられると、今は思っています。

―アルバム収録曲「HELP」では当時の心情が《心配は要らないとうそぶいた/自分なら隠せると思っていた》と素直に綴られています。強がることってどう思いますか?



山村:求められている強がりと、求められていない強がりがあると思います。「もっと頼ってくれたらいいのに」って人に思うことって案外多くないですか? 

―ありますね。

山村:誰かの力になれることって、面倒だけど意外とみんな嫌いじゃないと思うんですよね。

―シングル「素晴らしき嘘」はTVドラマ『知らなくていいコト』主題歌でしたが、こちらはバンドの活動を休止していた時のことを思って書かれたそうですね。

山村:はい。かずき(阪井一生)の楽曲の休符が秀逸だと思います。シリアスさと器の大きさのある曲なので、誰にも白黒つけられない僕らの感情に居場所をくれるような曲ですね。



―《モラルでさえ押し付ければ/ナイフのように誰かを傷つけるんだ》という歌詞も、この時期に通じる部分があるなと感じました。

山村:人は不安になるほど、自分と違う存在を排除しようと本能的に思います。僕は「不安なのはみんな同じだ」ということを認識するのが大変でした。手を握ったり、抱きしめあったり、そうゆう当たり前のことが僕らに安心をくれていたんだとコロナに気づかされました。

―今回のプレイリストは「おうち時間」も減り経済も動き出していることから、“旅で聞きたいプレイリスト”を作成していただきましたが、選曲のポイントも教えてください。

山村:旅をするとは、目的地に着くこともそうですが、その道程で出会う、人や景色、自分のいろいろな感情も大事だと思います。あなたの新しい出会いのBGMとなるような音楽を選んみました。カントリーミュージックやアイリッシュミュージックを中心に、素朴で温かみのある音楽で、あなたの知らない世界を彩れたらと思います。

―『Real』収録曲を中心にツアーもスタートしましたが、最後にファンの方へメッセージをお願いします。

山村:以前のような100%のライブはできないからこそ、コロナの中でリアル(現実的)な60%くらいのライブをどう楽しめるかだとも思っています。これはバンドもそうですが、スタッフ、オーディエンス、最高のチームがあれば、今しかできない120%の楽しさをうめるチャンスだとも思うので、そこは全員で挑戦できたらなと思っています。


後藤千尋
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