お盆、亡きあの人を音楽でしのぶ

お盆、亡きあの人を音楽でしのぶ

<天国に涙はいらない>そう歌ったのは、4歳の愛する息子が窓から転落して亡くなってしまったエリック・クラプトン。今年もそろそろお盆の季節ということで、今回は亡くなった人へ捧げた名曲と、それにまつわるエピソードを調査してみました。 アメリカを代表するパンク・バンド、グリーン・デイの「ウェイク・ミー・アップ・ホウェン・セプテンバー・エンズ」(2005)は、ヴォーカル/ギターのビリー・ジョーが、10歳の時に亡くなった父のことを歌っており、ライヴでは大合唱になる名アンセム。<いい人はみんな早く死んでしまうな/9月になったら起こしてくれ>という歌詞が沁みます。 また、マライア・キャリーの「バイ・バイ」(2008)も、亡くなった父親へ捧げた曲。幼いころに両親が離婚し、長年疎遠だった父と、亡くなる直前に再会でき、心を開くことができたのだとか。黒人と白人のハーフという理由でいじめられた幼少期、圧倒的な歌唱力で大ブレイク後、レコード会社社長との離婚による低迷など、紆余曲折あった後のことで、<再びナンバーワンに返り咲いた時、パパがここにいてくれたらなあって思った>って…!これは泣くでしょ!!   その他洋楽では、14歳の時に友達が薬物の過剰摂取で亡くなった時のことを歌った、ピンクの「フー・ニュウ」、伝説のバンド・ニルヴァーナで仲間だった故カート・コバーンに捧げた、フー・ファイターズの「ザ・ラスト・ソング」も名曲です。 邦楽では、花*花「さよなら大好きな人」(2000)、夏川りみ「涙そうそう」(2001)や、さだまさしが在籍したグレープの「精霊流し」(1974)などが、故人を想う歌としてヒットしていますが、最近では福原美穂「ひまわり」(2008)もその一つ。亡くなった幼なじみのことを歌った曲で、冒頭の<ひまわりの種 植えた時は~>など、実際の思い出が元になっているという。また、長年一緒だった愛犬の死がきっかけで生まれた珠玉のバラード、KOKIAの「ありがとう…」(1999)は、バラエティ番組の1コーナー「泣ける2ちゃんねる」のBGMから火が付き、海外でもリリースされています。 大切な存在を悼む気持ちは、万国共通。 「おすすめ楽曲」には、ほかにも洋楽・邦楽の、亡くなった人のことを歌った名曲をご紹介しているので、あなたの想いに寄り添う1曲を探してみてください。

齋藤奈緒子
齋藤奈緒子

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