【2024年】TikTokでバズった令和の最新人気曲48選

【2024年】TikTokでバズった令和の最新人気曲48選
KKBOX編集室
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現代の音楽業界においては、「TikTokでバズらせること」が楽曲をヒットさせる大きなカギ。最新の流行はもちろんのこと、昭和や平成の名曲のリバイバル・ヒットもTikTokが発端というものがほとんどです。
しかし、「TikTokでバズった曲」という謳い文句はよく見聞きするものの、そもそもどの曲がTikTokから流行した曲で、それらがどうして流行したのかよくわからないということも少なくないでしょう。短い動画が特徴のTikTokで、振り付き動画が主流のTikTokで、一体どんな風にしてバズが生まれるのでしょうか。TikTokを使わない人にとって「Z世代のSNS」や「魅力がわからない」という印象を持つ人も多いことと思います。

そこで本記事では、TikTokからトレンドが生まれる構造やTikTokで音楽がバズるからくりを紐解くとともに、実際にバズった令和の最新人気曲を厳選して48曲ご紹介します。

TikTokが日本で流行った理由|なぜTikTokから音楽が流行するのか


もとはダンス動画やリップシンク動画の投稿・視聴が主流だったTikTok。投稿する動画の編集や撮影に特別なスキルを必要としないうえ、気軽に投稿できることから、若い世代を中心に人気に火がつきました。

TwitterやInstagramと少し体裁の異なるSNSというのも人気に一役買ったポイントかもしれません。人気の高まりとともに、ライフハック動画や美容動画など、生活に役立つ情報を発信する動画も次第に多くなり、Z世代の若者を中心に。新たな情報プラットフォームとして市民権を得ました。動画が数十秒程度と短いのが特徴で、手軽にいくつもの情報を得られるためタイパ(=タイムパフォーマンス)のよい情報収集ツールというのも流行に一役買ったポイントといえます。


そんなTikTokの動画には耳残りのよい音楽を使用するのが一般的。TikTokで最もポピュラーな動画形式「振り付け動画」に適した、踊りやすい楽曲や短時間の視聴で印象に残りやすい楽曲が用いられることが多いです。昔の楽曲から今流行りの楽曲、そしてこれからトレンドになるかもしれない楽曲まで幅広く、とにかくキャッチーで振り付けや動画の雰囲気に合うものを使うとバズりやすい傾向があります。特に、同じ言葉を連呼する楽曲だったり、ポップでリズミカルなものとの相性が良いというのも特徴です。

TikTokはAI学習による動画のレコメンド機能が特に優れていることもあり、ひとたびバズが起きると瞬く間に動画が拡散され、それを観た人々が同じ楽曲を用いて動画を投稿し、さらに拡散されるというサイクルが生まれます。Tani YuukiやimaseなどTikTokでの動画投稿から人気が火がついた「TikTok発のアーティスト」が近年目覚ましい活躍を遂げており、今後も令和の流行発進拠点としてTikTokは輝きを放ち続けることでしょう。

再生回数数百億回超え!TikTokでバズった曲49選

YOASOBI - アイドル

「夜に駆ける」のヒットを皮切りに快進撃を続ける、YOASOBIの楽曲「アイドル」。TVアニメ「【推しの子】」のオープニング主題歌として起用され、オリコンランキング初登場から5週目で再生回数1億回を突破と、オリコン史上最短の記録を打ち出しました。ラップやアイドルソングのオマージュ、エレクトロサウンドなどさまざまな要素が詰まっており、アニメファン以外の人たちからも熱い視線を集めたことがヒットの理由のひとつと考えられます。ビルボードのグローバル・チャート(アメリカを除く)では、日本語で歌われている楽曲として史上初めて1位を獲得するという快挙を達成。また、TikTok Weekly Top 20では12週連続首位を獲得。その勢いはとどまることを知りません。

新しい学校のリーダーズ - オトナブルー

TikTok国内女性アーティスト最大のフォロワー数を誇る新しい学校のリーダーズが、2020年5月にリリースした「オトナブルー」。昭和歌謡のようなこぶしの効いた曲調・歌い回しが特徴で、昭和世代にとっては懐かしさを、平成・令和世代にとっては新鮮さを感じられる楽曲です。TikTokでは首振りダンスが大きな話題となり、この楽曲が使われている動画は合計で31億回以上も再生されています。その結果、「TikTok上半期トレンド大賞2023」では大賞を受賞。「ATARASHII GAKKO!」としてアメリカのレーベルから世界デビューも果たしており、今後もその活躍から目が離せません。

Ado - 唱

言わずと知れた令和の歌姫・Adoが歌う「唱」。エキゾチックなビートが特徴で、Ado本人が、これまでに歌った楽曲のなかで最も難しいと語るほどの難曲です。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのハロウィーンイベントとコラボした楽曲で、USJが「# USJ唱ダンスチャレンジ」と題したダンスレクチャー動画を投稿したことに端を発し、TikTokでも多くの動画が投稿されました。オリコン週間ストリーミングランキングに登場してから8週目で1億回再生を突破したほか、TikTokでは総再生回数が30億回を超えるという驚異的な数字を記録。YouTubeでも2024年1月中旬時点で1億2千万回近く再生されており、その圧倒的な歌唱力のもと勢いは止まることを知りません。

Creepy Nuts-Bling-Bang-Bang-Born

「日本一のMC」R指定と、「世界一のDJ」DJ松永によるユニット・Creepy Nuts。「Bling-Bang-Bang-Born」は、アニメ「マッシュル-MASHLE-」のオープニング・テーマ曲に起用され、オープニングのダンスと共に爆発的なヒットを記録。TikTokでは、オープニングのアニメーションに合わせた「BBBBダンス」チャレンジが人気を集め、アメリカを中心に世界でも大きな注目を集めている。アメリカ以外でもイギリス・フランス・南アフリカ・ブラジル・タイ・シンガポール・インドでもチャートトップ10入りを記録するなど、その人気は日本国内はもとより海外にまで大きな広がりを見せています。

乃紫-全方向美少女

「全方向美少女」は、TikTok発のアーティスト・乃紫 (読み:のあ)が、2023年11月に発表した楽曲。乃紫は、作詞・作曲のみにとどまらず、編曲や映像に至るまでを自ら手掛けているソロアーティストで、この楽曲も自身のTikTokアカウントにて発表されました。TikTokでは、同楽曲の「正面で見ても横から見ても下から見てもいい女で困っちゃう」という印象的な歌詞と耳のこりの良いメロディーに合わせてカメラを動かしながらリップシンクする動画が流行。TWICEや三上悠亜など多くの著名人が同曲を使用し、総再生回数は4億8千万回再生を突破しています。

LE SSERAFIM-Perfect Night

日本人2人を有する韓国の多国籍ガールズグループ・LE SSERAFIM。「Perfect Night」は、「仲間と一緒なら完璧ではなかった1日でも楽しく過ごせる」というメッセージが込められた、初の全編英語の楽曲です。MVではアクションゲーム「オーバーウォッチ2」とコラボしており、ゲームの人気キャラクターがLE SSERAFIMのコンサート会場へ急いで向かう様子が描かれています。軽やかな打ち込みを基調にしたポップソング。アクションゲーム『オーバーウォッチ 2 (Overwatch)』とのコラボによるMVも色鮮やかで、スキルフルなダンスとともにグループとしてそこまで前面に押し出してきていなかった可愛らしさも堪能できる作品になっています。BTSやENHYPEN、TWICEなど人気K-POPグループのメンバーが次々と同曲を使ったダンス動画を投稿することで大きな流行を生み出しました。

LANA-99

音声ファイル共有サービス・SoundCloudにさまざまな楽曲をアップし、SNSを中心に注目を集める19歳のラッパー・LANA。彼女の歌は、特徴的なハスキーボイスと、ティーンのリアルな気持ちを飾らずに代弁する歌詞が特徴です。「99」は、大人には理解してもらえない感傷的な気持ちと、夢を見つけて前向きに生きる現在の気持ちが表現された楽曲。ラストティーンならではの繊細な感性がつまった、共感性の高い楽曲といえるでしょう。

Official髭男dism-SOULSOUP

「劇場版 SPY×FAMILY CODE: White」の 主題歌として起用された、Official髭男dismの「SOULSOUP」。ヒゲダンの楽曲は、同アニメの第1クールのOPテーマにも起用されており、この楽曲が同作2度目のタイアップです。「自分のことを奮い立たせてくれるような楽曲を作った」「ヒゲダン史上、抜群の熱量を込めた」と自身が語っている通り、聴くと元気が出るようなポップなサウンドと、困難なときに背中を押してくれるような歌詞が特徴。TikTok上には人気TikTokerらを筆頭に多数の踊ってみた動画が投稿されています。

AYANE-Love U

AYANEは、カバーやオリジナル楽曲の投稿で、ティーンを中心に多くの人々から注目されるシンガーソングライター。等身大の歌詞を乗せたメロディーを、高い歌唱力で歌い上げるのが特徴です。「Love U」は、恋をしたときに抱くポジティブな感情の裏にあるモヤモヤとした感情を、飾らないまっすぐな言葉で歌った楽曲だとか。若い世代から多くの共感を集めており、TikTokでは、関連動画も含めると27万8,000本もの投稿があり、その人気の高さがうかがえますね。

SUSHIBOYS-OMG

埼玉県越生町出身の2人組ラップグループ・SUSHI BOYS。「OMG」は、2018年にリリースされたアルバム「NIGIRI」に収録されている楽曲です。誰もが一度は耳にしたことがあるであろうオクラホマミキサーのメロディーに、思わずクスッと笑ってしまうような歌詞を乗せた、ついつい口ずさみたくなるような中毒性の高さがTik Tokという媒体にフィットしたのかもしれません。フィギュアスケーターの樋口新葉選手が、エキシビションでこの楽曲を用いたことでも注目されました。また、アニメーター・イラストレーターのトキチアキが手掛けたMVのゆるい世界観も、この楽曲の人気の秘密かもしれませんね。

Mrs. GREEN APPLE-WanteD! WanteD!

約1年8か月の活動休止期間を経てますます力強さを増し、名実ともにJ-POPの最前線を駆けるMrs. GREEN APPLE。「WanteD! WanteD!」は、活動を休止する前の2017年8月にリリースされた楽曲です。カンテレ・フジテレビ系ドラマ「僕たちがやりました」のOPテーマとして起用されたことで話題になりました。若者の、自分の弱さから目を背けたくなる気持ちと、その弱さと向き合おうとする葛藤を描いた楽曲で、作詞・作曲を手掛けたボーカルの大森は「その汚れながらも美しいものを書き下ろした」と語っています。聴き馴染みのよいポップさとメッセージ性の強さを兼ね備えた楽曲といえるでしょう。

NewJeans – Super Shy

2022年にデビューした韓国の5人組ガールズグループ・NewJeans。「Super Shy」は、彼女たちの2nd EP「Get Up」に収録されている楽曲で、初恋の相手に想いを伝えるときの緊張する気持ちが表現されています。フラッシュモブを思い起こさせるMVでは、ワックスダンスをベースにした、誰もが真似して踊りやすいダンスを披露。「#ImSuperShy」をつけてSNSにダンス動画を投稿するダンスチャレンジも仕掛けており、YouTube Shortsではメンバー本人たちのダンス動画が投稿されています。また、MVのコメント欄には世界中の人々からコメントが寄せられており、世界から広く人気を集めていることがうかがえます。

SEKAI NO OWARI – 最高到達点

唯一無二のファンタジックな世界観で高い人気を誇る4人組バンド、SEKAI NO OWARI。「最高到達点」は、大人気アニメ「ONE PIECE」の主題歌として書き下ろされ、2023年9月にリリースされた楽曲です。アニメの世界観と重なる歌詞と、世界がパッとひらけるような壮大なメロディーが印象的な楽曲です。ジャケット写真には「ギア5(フィフス)」という最高地点に到達したルフィの幻想的な姿が描かれており、セカオワファンだけでなく、ONE PIECEファンも必見。同年12月には、セカオワらしいキラキラとした世界観が楽しめるMVも公開されており、そちらも見逃せませんよ。

edhiii boi – おともだち

ラッパー・プロデューサーとして活躍するSKY-HIに才能を見いだされ、弱冠14歳にしてアーティストとしての道を切り拓いたedhiii boi。特徴的な声やワードセンスを持っているだけでなく、ダンスやトラックメイクまでも幅広くこなす才能の持ち主です。「おともだち」は、友達への愛と感謝の気持ちが熱く表現された楽曲。元ダンサーの3人組クリエイター・ローカルカンピオーネが「おともだち」の歌詞に合わせて踊ったダンス動画をTikTokに投稿したことがきっかけで、多くの人々によってダンス動画が投稿されるようになり、その人気はどんどん拡大しています。

Conton Candy - ファジーネーブル

高校軽音部発の3人組ロックバンド、Conton Candy。彼女らが2023年4月にリリースした「ファジーネーブル」は、叶わぬ恋をする女の子の思いを歌った甘酸っぱい楽曲です。元々注目度が高いバンドだったことに加え、ショートムービークリエイターが振り付け動画を投稿し、多くの踊ってみた動画が投稿されるようになったことから、TikTokにおける動画投稿数が上昇。TikTokで楽曲に興味を持った人々がフルサイズ視聴をするようになり、さまざまなストリーミング配信サービスでの再生回数も上昇しました。リリースから3か月ほど経過した時点でのYouTube再生回数は、650万回を突破しています。

藤井 風 - ガーデン

2022年3月23日にリリースされた、藤井風のセカンドアルバム「LOVE ALL SERVE ALL」内の1曲、「ガーデン」。藤井風本人がセルフライナーノーツで述べているように、だんだんと盛り上がるゴスペルのようなアレンジが印象的で、いわゆる“チルい”雰囲気がありながらも崇高さを感じさせる楽曲です。TikTokにて「#ガーデン」で投稿された動画の再生回数は1億7200万回を超えています。リリースから1年以上が経過した2023年6月14日、藤井風26歳の誕生日には、再編集されたライブの演出映像がYouTubeで公開。今後も再生回数はまだまだ伸び続けることが予想されます。

なとり - フライデー・ナイト

2021年5月にTikTokで活動を開始してから、その独特な世界観で人気アーティストへの階段を駆け上がる正体不明のアーティスト、なとり。「フライデー・ナイト」は彼が作曲を始めてわずか2か月で作ったという曲で、MVがYouTubeにアップされると約4か月で再生回数1200万回を突破しました。この楽曲は、ジャズを思わせる心地よいグルーヴ感を帯びながらも、メロディーに憂いを含んでいるのが特徴。ストリーミング配信サービスのCMソングにも起用されていることから、その人気は若い世代だけでなく、幅広い世代に広がっていきそうです。

imase - NIGHT DANCER

imaseは音楽活動を開始してからたった1年で楽曲をバズらせ、メジャーデビューまで果たした異色の経歴の持ち主です。楽曲をリリースするたびにバイラルを巻き起こしている彼が2022年8月にリリースした「NIGHT DANCER」は、人気TikTokerHoodie famによる踊ってみた動画で流行し、「TikTok流行語大賞2022」にノミネートされるまでの大ヒットを記録。一般人だけでなくさまざまな有名K-POPアーティストたちも踊ってみた動画をアップしたことから、海外でも大きな話題に。韓国の大手配信サイト「Melon」の総合デイリーランキングに、J-POP史上初めてランクインするという快挙も果たしました。

MAISONdes - トウキョウ・シャンディ・ランデヴ

1986年以来36年ぶりにTVアニメ化された「うる星やつら」のEDテーマ曲、「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ」。同じ時代を生きるアーティスト達のコラボレーションによって架空の六畳半アパートの住人達の物語を紡ぐ音楽プロジェクト・MAISONdesから発表された楽曲です。この楽曲を担当したのは、「フォニイ」などのヒット曲を生み出したツミキと、3Dアバターを使って活動しているバーチャルシンガーの花譜。中毒性のあるポップなサウンドと、昭和の懐かしさと令和の新しさを取り入れた独特な表現が特徴で、YouTubeの再生回数は4700万回を突破しています。

SHISHAMO - 君の目も鼻も口も顎も眉も寝ても覚めても超素敵!!!

SHISHAMOの楽曲のなかで最も長いタイトルの「君の目も鼻も口も顎も眉も寝ても覚めても超素敵!!!」は、恋人を熱烈に愛する女性の心の内を歌った楽曲です。2021年2月にリリースされましたが、約2年経った2023年4月に「TikTok Weekly Top 20」で第1位を獲得。自分の恋人や推しの動画をこの楽曲に乗せてアップするのが流行しているほか、歌詞に合わせたダンス動画もじわじわと広がりを見せている印象。TikTokで曲名にハッシュタグをつけて投稿された動画の再生回数は1230万回を超えており、推し活ブームとともにますます盛り上がりを見せることが予想されます。

有華 - Baby you

心にすっと入ってくるような温かみのある歌声が特徴の有華のメジャーデビューシングル「Baby you」は、「TikTok上半期トレンド大賞2023」のミュージック部門賞を受賞した楽曲。その人気は日本国内にとどまらず、海外のアーティスト・インフルエンサーからも本楽曲を用いた動画の投稿が多数され、インドネシアやマレーシア、シンガポールなど東南アジア各国でもスマッシュヒット。世界7か国のSpotifyバイラルチャートとApple Musicの世界9か国のJ-POPランキングでトップ10入りを果たすほどの大流行を見せました。今後もその人気が世界中に広がっていくと期待できます。

有華 - Partner

耳に残る中毒性の高いメロディーと、「愛してる」「一生一緒に生きていこう」などのストレートな歌詞表現が印象的な、有華の「Partner」。有華本人が、いつか一生をともにするパートナーに出会えたら伝えたい、言葉では恥ずかしくて伝えられない100%の気持ちを歌に乗せた曲と語っており、「かわいい曲」として広く注目を集めました。楽曲に乗せてカップル動画や推し動画、歌詞動画などのさまざまな動画が投稿された結果、「Partner」が使用された動画のSNSにおける再生回数は、リリースからたった1か月で3億回を突破。今後もその勢いから目が離せません。

ハマいく - ビートDEトーヒ

NHKの音楽番組「Venue101」から生まれたダンスボーカルユニット・ハマいくの「ビートDEトーヒ」。お笑いコンビ・かまいたちの濱家隆一と俳優・歌手の生田絵梨花が番組内で結成したユニットで、2人は同番組のMCを務めています。楽曲提供は「なにやってもうまくいかない」でバイラルを巻き起こしメジャーデビューを果たしたmeiyoが、振り付けは2016年にアメリカで開催されたダンスの世界大会で優勝したGANMIのSotaが行いました。ポップなメロディーと踊りたくなる振り付けが話題を呼び、TikTokでは「#ビートdeトーヒ」で投稿された動画の再生回数が2億200万回再生を超えています。

NewJeans - OMG

韓国の5人組多国籍アイドルグループ・New Jeansが2023年1月にリリースした「OMG」は、ヒップホップの要素とR&Bの要素をあわせ持った楽曲です。Apple Musicの「今日のTOP100グローバル」で20位にランクインしたほか、オーストラリアとタイの人気急上昇音楽動画部門で1位獲得したり、アルゼンチンやエジプトなどを含む8か国と地域で人気急上昇動画に入ったりと、グローバルヒットを記録。MVの奇抜でややホラーテイストな演出が話題を呼び、その再生回数は公開からわずか58時間で1000万回を突破。MVについてネット上ではさまざまな考察が行われ、解釈をめぐって議論が巻き起こっています。

マカロニえんぴつ - なんでもないよ、

「なんでもないよ、」は、メンバー全員が音楽大学の出身者のロックバンド・マカロニえんぴつ最大のヒット曲です。「愛している」などのストレートな表現をあえて用いず、「なんでもないよ」という言葉でパートナーへの愛情を表現した歌詞が特徴です。第63回の日本レコード大賞で最優秀新人賞に輝き、翌年第64回の日本レコード大賞ではこの楽曲で優秀作品賞を受賞。前年に最優秀新人賞を受賞した楽曲で翌年に優秀作品賞を受賞という、日本レコード大賞史上初めてとなる快挙を成し遂げています。

Tani Yuuki - W / X / Y

「W / X / Y」は、「TikTok2022上半期トレンド」でミュージック部門賞を受賞した楽曲。優しくも切ない歌声で人気を集めているシンガーソングライター・Tani Yuukiの5thシングルで、リリースから約半年後、ローカルカンピオーネによる振り付け投稿をきっかけに大きなバズを巻き起こしました。Spotifyの急上昇チャート・TOP200デイリーやApple Musicデイリートップ100、LINE BGM 月間ランキングなど多くのランキングで上位にランクインし、2022年に国内で最も聴かれた楽曲のひとつとなりました。TikTokにおいて「#wxy」で投稿された動画の総再生回数は3億3000万回を超えています。

yama - 春を告げる

2018年からYouTubeをベースに歌い手としての活動を始めたyamaが、初めてオリジナル楽曲としてリリースした「春を告げる」。ボカロPのくじらが作詞・作曲・編曲を担当しました。2人とも詳しい素性を明かさずに活動しており、「春を告げる」には、互いに一度も会うことなく楽曲を完成させたという逸話があります。タイトルから受けるイメージとは異なり孤独感・虚無感が表現されているこの楽曲は、SNSで人気が急上昇し、青春ソングとして若者を中心に大ヒット。多くのヒットチャートで1位を獲得し、令和のJ-POPにおける代表的な曲のひとつとなりました。

ano - ちゅ、多様性。

「ちゅ、多様性。」は、anoと相対性理論の真部脩一がTVアニメ「チェンソーマン」のED曲として書き下ろした楽曲です。TVアニメ「チェンソーマン」は、全12回のED曲をすべて異なるアーティストが担当することで話題を呼びました。この楽曲は第7回のED曲で、同回でインパクト抜群だったシーン「ゲロチュー」に音を寄せた「Get get get on! Get get get on! Get on chu!」という歌詞が印象的。曲調はポップでかわいらしいものの、言葉遊びによって作品の世界観を巧みに表現しています。繰り返し聴きたくなるメロディーと印象的なサビのダンスが話題になり、SNSではダンス動画が多数投稿されました。

ヤングスキニー - 本当はね、

若者の心に寄り添ったリアルな歌詞でティーンからの支持を集める4ピースロックバンド・ヤングスキニー。「嘘だらけで矛盾だらけの日常を歌う」がコンセプトで、ギターとボーカルを担当するかやゆーを中心にSNS経由で結成されました。「本当はね、」は結成から約2年後にリリースされた2nd Singleで、TBS「王様のブランチ」のEDテーマに起用された楽曲。歌詞の主人公である“私”の気持ちの移り変わりがテンポの変化や転調によって見事に表現されているのが特徴です。TwitterなどのSNSでは曲に共感する多くのコメントが寄せられており、YouTubeにおけるMVの再生回数は2000万回を超えています。

Da-iCE - スターマイン

4オクターブのツインボーカルを特徴とする5人組男性アーティスト・Da-iCE が2022年8月にリリースした夏曲、「スターマイン」。リーダーの工藤大輝が作詞・作曲を手がけた本曲は、「海・太陽・クラブ」といった華やかなシーンよりも「夜・花火・浴衣」のようなしっとりと大人びたシーンを連想させる楽曲です。MTV「Video Music Awards Japan 2022」では「MTV Breakthrough song」を受賞。さらに第64回日本レコード大賞でも優秀作品賞を受賞しています。TikTokでは人気のYouTuberやクリエイター、ゆるキャラらによりさまざまな動画が投稿され、踊ってみた動画や歌ってみた動画も広がり話題を呼びました。

佐藤千亜妃 - 夜をループ

「夜をループ」は、「きのこ帝国」のボーカル・ギター佐藤千亜妃のソロ楽曲。類まれな表現力を持つ彼女の “夜の片隅”がテーマのEP「NIGHT TAPE」に収録されています。このEPはチルな夏のミックステープをイメージして作られており、入っているのは横ノリでノれる5曲。“陰”の印象を与える曲が多いなか、「夜をループ」は “陽”の空気をまとった曲で、仲間とドライブしているときにみんなで口ずさめるようなパーティーソング的なビートと楽観的な歌詞を特徴としています。

水曜日のカンパネラ - エジソン

「水カン」の愛称で知られる水曜日のカンパネラの「エジソン」。キャッチ―な曲を数々世に送り出してきた彼女たちですが、「エジソン」も「踊る暇があったら発明してえ」という印象的な歌詞や「踊るエジソン 自尊心 歌うエジソン ジソン心」のような同じ言葉の繰り返しがインパクト抜群で、SNSでバイラルを巻き起こしました。MVで披露されている足ダンスも大きな話題になり、TikTokではそのダンスを真似る人が続出。さらに、足ダンスの動画だけでなく振り付け動画でも人気に火がつき、2022年のTikTok流行語大賞ではミュージック部門賞を受賞しました。

asmi. - PAKU

「memory」「ヨワネハキ feat. 和ぬか,asmi」が大ヒットしたことも記憶に新しいシンガーソングライター・asmi。その甘くて儚い歌声は“SNSで最も使われる歌声”ともいわれ、彼女の歌声を求めてコラボやフィーチャリングの依頼が殺到するなど、アーティストから多くの支持を集めています。「PAKU」は、作詞・作曲を「なにやってもうまくいかない」でバズったmeiyoが、アレンジを「ずっと真夜中でいいのに。」の編曲担当で知られる100回嘔吐が手掛けた楽曲。ポップで面白いメロディー・リズムとasmiらしい愛らしい歌声が若者の心をがっちり掴み、SNSで大流行しています。

SEKAI NO OWARI - Habit

「自分で自分を分類するな」というテーマが込められたメッセージ性のある歌詞とインパクトのあるダンスで、社会現象レベルの大バズりを巻き起こしたSEKAI NO OWARIの「Habit」。映画の主題歌のために書き下ろされた楽曲で、前作のシングルから約4か月ぶりにリリースされました。第64回日本レコード大賞で同バンド初となる大賞を受賞したほか、YouTube公式が発表した「2022年日本のYouTube年間ランキング」では、国内トップトレンド動画および国内トップ音楽動画で1位を獲得。TikTokで「#habit」をつけて投稿された動画の再生回数は28億回超えと、驚異的な数字を記録しています。


変態紳士クラブ - 溜め息

3人組ジャンルレスユニットの変態紳士クラブ。特徴的なユニット名は、「自分たちらしさがあり二度見される名前を」と考えてつけたものだそう。彼らが奏でる楽曲「溜め息」は、2022年2月に初めて日本武道館でライブを行った際に初披露し、ファンからリリースを望む声が多く上がっていた曲。「本気で生きている奴への応援歌」をテーマとしており、出演した板尾創路とメンバー3人の計4人で本気で生きている人たちの「チクショー」を表現したMVは必見です。TikTokではさまざまなジャンルの動画に合わせて楽曲が用いられており、「#溜め息」で投稿された動画の再生回数は1億5200万回を超えています。

大橋ちっぽけ - 常緑

大橋ちっぽけは、2019年にメジャーデビューを果たしたシンガーソングライター。フォーキーな楽曲からバンドサウンド・ダンスチューンまで幅広いジャンルの音楽を作り続けており、私立恵比寿中学や&TEAM、ジャニーズWESTなどへの楽曲提供も行っています。「常緑」はメジャーデビューから約3年半後の2022年10月にリリースしたミニアルバム「you」に収録されている楽曲。ビルボードの新人チャート「Heatseekers Song」で6週連続1位を達成する人気ぶりで、同チャートの2022年上半期1位を獲得しました。TikTokでは、主にカップル動画やフィンガーダンス動画に用いられる楽曲として流行しています。

きゃない - バニラ

人々の心の内にある本音を90年代のJ-POPのような馴染みのあるメロディーに乗せ、芯の通った歌声で歌い上げる大阪出身のシンガーソングライター・きゃない。2019年から路上ライブを中心に活動しており、2021年3月にSNSに投稿した自作曲「イヌ」が200万回再生を記録したことをから観客が急増し、人気が全国に広がっていきました。「バニラ」は美しいメロディーラインが特徴的ですが、「亡くなった恋人に会いに行く」=「主人公の自殺」というセンセーショナルな裏設定がある楽曲です。切なくてハッとさせられる、きゃないらしい楽曲といえるでしょう。

Mae Stephens - If We Ever Broke Up

イングランドのシンガーソングライター、メイ・スティーブンスのメジャーデビュー曲、「If We Ever Broke Up」。2022年12月にTikTokでデモが公開されたところ瞬く間にバイラルを巻き起こし、翌年2月に正式にリリースされました。恋人と別れた未来を想像した曲ですが、その歌詞は超強気。その強気な歌詞と軽快で中毒性があるサウンドにハマる人が続出し、メジャーデビューシングルであるにもかかわらず、全英のシングルチャートではTOP20入りを果たしました。日本では「#破れハート」のダンスが流行し、Billboard JAPAN TikTokチャートでは初登場で2位にランクインしています。

MANSION PARK - One verse

MANSION PARKは、地元の幼馴染同士で結成した2人組ユニット。フレッシュさのある共感しやすい歌詞と都会的なサウンドを特徴としています。2021年5月に「Message」を発表して以降コンスタントに新曲をリリースしており、2023年5月にリリースしたのが「One verse」。「不意に生まれたOne verse 繋ぎ合わせ、でかくなるcanvas」のように韻を踏んでいる歌詞が耳に残り、つい歌いたくなるような楽曲です。TikTokでは、この楽曲に合わせて若い世代が日常動画を挙げているパターンが見られるほか、ダンサーグループ・ローカルカンピオーネのゆるい振り付けを真似たダンス動画が多く見られます。

HoneyWorks - 可愛くてごめん (feat. かぴ)

「可愛くてごめん」は、TVアニメ「ヒロインたるもの!〜嫌われヒロインと内緒のお仕事〜」に登場するキャラクター・中村千鶴のキャラクターソング。自己肯定感の高いポジティブな歌詞が特徴的な楽曲で、ボーカルが異なるいくつかのバージョンが発表されていますが、最も人気が高いのは歌い手のかぴが歌唱したバージョン。歌詞に合わせて投げキスや謝るしぐさをしたり、頬に手を当てる動作を行ったりするかわしらしいダンス動画が大流行し、アイドルはもちろん俳優からアナウンサーにいたるまで、さまざまな業界の著名人が動画を投稿しています。

りりあ。 - ばーか。 (feat. あれくん)

エモーショナルな歌声と表現力の高さで若者を中心に支持を集めているりりあ。と、圧倒的な癒し声と恋する女の子の気持ちを歌った歌詞で人気の初代弾き語りTikToker・あれくんが共同でリリースした楽曲、「ばーか。(feat.あれくん)」。もともとはあれくんが2018年にTikTokに投稿して若い世代から大絶賛の声が上がった楽曲で、2020年にあれくんがりりあ。にコラボを持ち掛け、feat.あれくんバージョンが誕生しました。マンネリ化している恋人たちのリアルな会話が表現された歌詞で多くの人から共感を集めており、TikTokには歌ってみた動画が多数投稿されています。

悠馬 - カーテン

“地元ノリを全国ノリに” “放課後の延長”をスローガンに掲げて活動する幼馴染5人組YouTuber・コムドットのゆうま。本名の“悠馬”名義でアーティストとしての活動を始めた彼のデビュー曲が「カーテン」です。この楽曲は、悠馬が18歳のときに作詞・作曲をしたラブソングをもとに制作されており、さまざまなクリエイターらによりブラッシュアップされ、歌詞の最後にコムドットへの想いも加えられているのが特徴。YouTubeにおけるMVの再生回数は680万回を超えており、コムドット・ゆうまへの関心はもちろん、アーティスト・悠馬への関心の高さも窺える大きなヒットとなっています。

P丸様。 - ガチやべぇじゃん

P丸様。は、クセになる短編アニメ動画で注目を集めるマルチエンターテイナー。YouTubeやTikTokなどの動画配信サイトで活動をしており、YouTubeでは273万人を超えるチャンネル登録者を有します。オリジナル曲の「ガチやべぇじゃん」は2020年11月に公開された楽曲で、P丸様。とのコラボ動画でおなじみのななもり。をゲストボーカルとして招いています。「ガチやべぇじゃん」「それな」などの同じ言葉の繰り返しと、「チルい」や「エモい」などの若者言葉をふんだんに散りばめた歌詞がインパクト抜群。TikTokでは、この楽曲に乗せて幅広いジャンルの動画が投稿されています。

チョーキューメイ - 貴方の恋人になりたい

「貴方の恋人になりたい」は、2020年の梅雨頃に結成されたという4人組バンド・チョーキューメイの1stフルアルバム「するどいささくれ」に収録されている楽曲です。「恋に落ちている」というストレートな表現の歌詞が何度も繰り返される点が印象的で、メンバーは「誰かのことを想うときや、今までの恋を思い出したいときなどに聴くとぴったり」と語っています。国内で10~20代の若い世代を中心に多く聴かれているほか、韓国やベトナム、タイの音楽チャートにランクインするなどアジアでじわじわと人気が高まっており、今後の動向から目が離せません。

LE SSERAFIM - Eve, Psyche & The Bluebeard’s wife

韓国人2人、韓国系アメリカ人1人、日本人2人からなる多国籍ガールズグループ・LE SSERAFIM。ハイレベルなパフォーマンスが魅力のグループで、この楽曲のダンスは特に難易度が高い振り付けで構成されており、世界中のファンから熱い視線を集めました。強烈なビートとダンスがぴったりマッチしたパフォーマンスはまさに圧巻。また、タブーを破ることで道は拓けるというメッセージ性が強い歌詞も話題になっており、世間の目に振り回されず、自信と強い意志を持って恐れずに前進するという思いがグループ名に込められたLE SSERAFIMらしい楽曲といえるでしょう。

こっちのけんと - 死ぬな!

死にたいと考えてしまう人に「死ぬな!」と伝えたいという強い思いから作られた楽曲、「死ぬな!」。こっちのけんと自身が「死にたい」と考えていた経験が元になっており、生きていたらきっといいことが待っているという確証のない言葉をかけるよりも、強引に現世に引っ張るほうが助けられるのではという考えから、「死ぬな!」というストレートなタイトルをつけたとか。自身の楽曲についた振り付け・茶壷ダンスの踊ってみた動画を投稿したり、英語バージョンを公開したりと、できるだけ多くの人にメッセージが伝わるようさまざまな工夫がされています。

星乃夢奈 - 男の子のために可愛いわけじゃない!

仮面ライダーギーツの鞍馬祢音役で知られ、モデルやYouTuber、タレントなどマルチに活動する星乃夢奈の1stシングル、「男の子のために可愛いわけじゃない!」。彼女が子どもの頃に踊ってみた動画を投稿していたほどファンだったクリエイターユニット・HoneyWorksの楽曲提供によるオリジナル曲です。「マスクを取っても」という時世に合った歌詞が特徴的で、曲にも歌詞にもかわいらしさが詰まっていて共感もできる、女の子の応援歌のような本楽曲。TikTokでは振り付け動画が流行しており、「#男の子のために可愛いわけじゃない」で投稿された動画の再生回数は8140万回を超えています。

ぼっちぼろまる - おとせサンダー

ロックなバンドサウンドから世界各地の民族音楽の要素を取り入れた楽曲まで、幅広いジャンルの音楽を自由に作り上げているぼっちぼろまる。「音楽で地球侵略を目論む、ぼっち星からやってきたミュージシャン活動を行う地球外生命体」として活動しています。ストーリー性のある歌詞と耳に残るメロディーが特徴で、「おとせサンダー」も中毒性の高い楽曲。2022年7月にTikTokを中心にバズを巻き起こし、軽快なメロディーと印象的な歌詞にかわいらしいポーズをつけて踊るダンス動画が流行しました。「#おとせサンダー」をつけて投稿された動画は、4億回を優に上回る再生回数を記録しています。

Orangestar - Surges

2021年のカロリーメイトのウェブCM「夏がはじまる。」編に起用された、ボカロP・Orangestarの「Surges」。このウェブCMは部活動に打ち込む生徒たちの毎日を支えたいという思いから制作されたもので、「Surges」はそのために書き下ろされた楽曲です。疾走感のある曲調と熱い歌詞が特徴で、コロナ禍の夏に部活動に取り組む生徒たちの“熱量の爆発”を描いたアニメーションとぴったりマッチ。ウェブCMで使用されているのは「夏背&ルワン」バージョンですが、ボーカルが異なる「feat. IA&初音ミク」バージョンもあります。どちらもYouTubeで動画が公開されているので、聴き比べてみるのもおもしろいでしょう。


TikTokが流行った理由やTikTokから音楽がバズるからくりを紐解くとともに、令和の最新人気曲を紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。中毒性の高い曲や共感できる歌詞が魅力的な曲などその流行はさまざま。きっとこの記事を読んで令和の音楽のトレンドの特徴に少し理解が深まったことと思います。メジャーデビューを果たしたばかりのアーティストも複数紹介したので、彼らの今後の活動にもぜひ注目してくださいね。

KKBOX編集室
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