かつてない中毒性で話題沸騰。フレデリックの多彩なルーツとは?

かつてない中毒性で話題沸騰。フレデリックの多彩なルーツとは?
柴那典
柴那典

「一度聴いたら耳から離れない」と話題を巻き起こし、無名だったバンドを一躍次世代のブレイク候補に押し上げた一曲がある。神戸発の4人組、フレデリックの「オドループ」だ。 彼らのメジャーデビューミニアルバム『oddloop』の表題曲であるこの曲。去年の8月末にYouTubeで公開されたミュージックビデオは、アリスムカイデと内田佑朋を起用し美女2人がクールに踊る映像も話題となり、公開から約半年で再生回数が150万回を突破。今年に入ってもその勢いは衰えることなく、この原稿を書いている5月上旬現在で300万回再生に迫る数字となっている。 新人バンドとしては異例の注目を集めたこの「オドループ」に続き、バンドがミニアルバム『OWARASE NIGHT』の表題曲として公開したのが新曲「オワラセナイト」。こちらのMVもあわつまいと兎丸愛美という美女2人が起用され、ダンスシーンが印象的な映像となっている。 軽快なリズムに中毒性を持つメロディ、そしてユーモラスながら妙に頭に残る歌詞の言葉に独特の声質のヴォーカルという彼らの魅力をクリアに打ち出したこの「オドループ」と「オワラセナイト」。 実は、これらの曲には、三原健司(Vo./Gt.)・三原康司(Ba./Cho.)の双子の兄弟を中心として結成された4ピースバンドの、かなり幅広い音楽の嗜好が背景にあるのだ。 インタビューで彼らがルーツに掲げるのは、たま。「テレビで“たま”を見て衝撃を受けたことがきっかけ」と三原健司、三原康司の二人は語っている。同時代のロックだけでなく、三原康司はキャンディーズやシンガーソングライターの谷山浩子など昔の歌謡曲も愛聴し、その一方でディアフーフやテイム・インパラやオブ・モントリオールなど洋楽のサイケ・ロックも好きだとか。赤頭隆児(G)も中島みゆきやテレサ・テンなど昔の歌謡曲をルーツに上げ、一方、Kaz.(Dr)はアシッド・ジャズを聴いてきたリスナー遍歴の持ち主。様々な音楽のエッセンスを吸収していることが、フレデリックの独自のスタイルに結びついている。 5月13日の21:00には、そんな彼らとチャットしながらKKBOX内で音楽を聴ける「Listen With」も開催される。ファンならずとも楽しみにしてほしい。

柴那典
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