楽曲

ニセモノ

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作詞:YUKITO
作曲:YUKITO
編曲/Arranger:YUKITO

本当の事が知りたいんだ。

繕(つくろ)った正義感、
秘匿(ひとく)した嫌悪感、
誰もが知らぬ振りをしている違和感。
自己暗示するばかりか?
孤独の内に在(あ)るはアンビバレンスの楔(くさび)だった。

紛い物(まがいもの)が昂(こう)然(ぜん)と粋(いき)がる。
ああ 喧々囂々(けんけんごうごう)、鼓膜(こまく)を劈(つんざ)く。
「仕方がない」と詭弁(きべん)を弄しては不器用な笑みを浮かべた。

牴牾(もどか)しくて堪(たま)らない。
今も隠してしまった。
本心を伝えられず口を噤(つぐ)む。
逆巻(さかま)く憂(うれ)いが滲(にじ)んでいく。
水槽が澱(よど)むように。
空(むな)しくて堪(たま)らない。今も潜(ひそ)んでしまった。
本性を曝(さら)け出せず胸が疼(うず)く。
果てなき感情を塞(ふさ)ぎたくない。
私を偽らないように。
それが有りの儘(まま)だ。

上面(うわつら)の謙遜(けんそん)を携(たずさ)え、
不満を飽く迄(あくまで)ただ暈(ぼか)すだけ。
何処(どこ)かの端役(はやく)の猿真似。
虚ろ(うつろ)に響いて。
中途半端な俗世間(ぞくせけん)の中枢(ちゅうすう)を段々崩したいの。
多数派の誂え(あつらえ)。
風潮に覆(おお)われた。

余り物が陰鬱(いんうつ)と案ずる。
戦々恐々、静寂(しじま)に佇(たたず)む。
臆病風(おくびょうかぜ)に吹き飛ばされる木(こ)の葉(は)が宙を泳ぐ。

訝(いぶか)しくて堪(たま)らない。
今も疑ってしまった。
本望を信じられず足が竦(すく)む。
溢れる痛みを塞ぎたくない。
私を壊さないように。

苦しくて堪(たま)らない。今も零(こぼ)してしまった。
素直な心を閉ざしたくない。
私の願いは(願いは 願いは)。

牴牾(もどか)しくて堪(たま)らない。
今も隠してしまった。
本心を伝えられず口を噤(つぐ)む。
逆巻(さかま)く憂(うれ)いが滲(にじ)んでいく。
水槽が澱(よど)むように。
歪(いびつ)に絡まった思いが潜(ひそ)んでしまった。
本懐(ほんかい)が都会の音に掻き消される。
果てなき感情を塞(ふさ)ぎたくない。
私を偽らないように。
言葉を轟(とどろ)かせて。
それが有りの儘(まま)だ。

本当の事が知りたいんだ。

収録アルバム

ニセモノ
ニセモノ
2023/09/05

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