夏の夜空に 数多の夢が
瞬いて流れて消えてゆく
あなたの夢が 私の夢が
今宵、天の川 越えますように...
そっと覗いた夢の中
独りで泣く あなたはだあれ?
振り向いたその影は
手を伸ばした刹那に消えた
伸ばした手は届かない
2人はそう 鏡のようね
あなたは微睡みに
何故、叶わぬ夢 見続ける?
短冊の願い事
夜風に攫われて
ちらちら 煌めく天の川へ飛び込んだ
夏の夜空に 数多の夢が
瞬いて流れて消えてゆく
儚き夢は ゆらゆら揺れて
泡沫の岸辺で踊り出す
あなたの縋る 優しい夢が
悲しみで揺れてしまわぬように
私は此処で ただ祈りましょう
早く、その涙が乾くように
今日も覗いた夢の中
じっと佇むあなたの影
誰かを待ちぼうけ?
いつの間にか 日は暮れ落ちた
突然の轟に 夜空を見上げれば
大輪の夢花火が 闇を染め上げた
夏の夜空に 数多の花が
咲き乱れ 刹那に溶けてゆく
光の花は きらきら揺れて
泡沫の岸辺に 狂い咲く
あなたの愛でる優しい花が
切なさで 枯れてしまわぬように
私は此処で 水をあげましょう
いつかまた 笑顔が芽吹くように
何度目の微睡みか あなたが泣き止むと
あっちこっち 眩い灯が
そっと寄り添った
陽炎揺れる 揺りかごの中
蝉時雨 子守唄が止んで
宛てなく廻る 果てなき夢の
辿り着く答えが 目を覚ます
あなたの縋る 私の守る
この夢が 目覚めるその先で
あなたと二人 笑えているように
烟る 涙の川、飛び越えて...
夏の夜空に 数多の夢が
瞬いて流れて消えてゆく
あなたの夢が 私の夢が
泡沫の岸辺を旅立った
あの日に揺れた 優しい花を
贐に この手で抱きしめて
私もやっと 歩き出せるわ
だから この涙が乾いたら
ともに笑顔で会いましょう