イケメンだらけの日台合作布袋劇「サンファン」の魅力

イケメンだらけの日台合作布袋劇「サンファン」の魅力
中国・台湾に17世紀から伝わる伝統芸能「布袋劇(プータイシー、ほていげき)」。一種の人形劇で、手や頭部以外の身体部分が布製の衣服によって造られていることから、そう呼ばれているそうなんですが、ご存知ですか? 伝統的な文語表現による念白(各登場人物の名乗り口上のような詩吟)や音楽伴奏を特徴としますが、メディアの発達や時代の潮流に合わせて独自の進化を遂げてきましたものでもあります。 このように長い歴史を持つ布袋劇のひとつとして、日台合作の現代布袋劇『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』(通称「サンファン」)の放送開始が、この度決定! 台湾の伝統文化と日本のコンテンツ文化が融合して生まれた、まったく新しい映像作品として、トレンドに敏感な人々の間で話題になっているんです。今回はその魅力に迫ってみようと思います!
出典元(YouTube:グッスマチャンネル)
サンファンの魅力①脚本・キャラデザ
現代版の布袋劇「霹靂(ピリ)」に魅力を感じて布袋劇の日台合作に乗り出したのは、『魔法少女まどか☆マギカ』等の脚本を担当したヒットメーカー・虚淵玄(うろぶち げん)。布袋劇について「伝統芸能でありながらエンターテインメントを追求する態度というか、進化に対する恐れのなさに感銘を受けました」と熱く語っています。そして台湾の現代布袋劇制作会社・霹靂社とのサンファン合作が実現。虚淵が手掛けた脚本は、王道かつダイナミックなストーリー展開で視聴者を引き付ける仕上がりとなっています。また、キャラクターデザインも、虚淵が代表を務める株式会社ニトロプラスが全面協力。各キャラの衣装等の細部にまでこだわりが感じられ、日本のアニメファンをうならせる魅力を放っています。
サンファンの魅力②バトルシーン
サンファンの大まかなストーリーは、兄と共に守ってきた幻の武器「神誨魔械(しんかいまかい)」を奪われた少女・丹翡(たんひ)が、偶然出会った凜雪鴉(りんせつあ)と殤不患(しょうふかん)と共に武器を取り戻すため旅をする……というもの。3人の前に次々と刺客が現れるため、とにかくバトルシーンが多い! 唇から流れる血がリアルですし、第一話から斬首シーンもばっちり。人形劇だからこそ可能な立体的かつ迫力満点なアクションは、一度見たらやみつきになります!
サンファンの魅力③イケメン人形と豪華声優陣
登場する人形たちがイケメン&美女揃いなのもさることながら、キャラデザに負けない豪華声優陣も魅力のひとつ。鳥海浩輔(『薄桜鬼 〜御伽草子〜』斎藤一役)、諏訪部順一(『新テニスの王子様』跡部景吾役)等が主要キャラの声を担当しているので、声優ファンなら劇中に飛び交う美声にうっとりすること請け合いです。人形の動きに合わせて声を当てるのは、アニメや吹替とはまた違った難しさがあったそうですが、登場する人形たちがまるで本当に喋っているかのようで、不自然さを感じさせません。というか、人形の造りが精巧かつ動きが俊敏すぎて、人間の手で操っている人形だということさえ忘れて、作品世界にのめり込んでしまいます。 また、全編が日本語セリフの中、本場の韻律を味わってほしいという制作サイドの思いから、念白だけは台湾語のまま(つまりオリジナル)にしているとのこと。こういった細かいこだわりも素晴らしいですね。なお、日本語訳は公式サイト(http://www.thunderboltfantasy.com)に載っているので、気になった方はチェックしてください!
サンファンの魅力④劇中の音楽
出典元(YouTube:グッスマチャンネル) 劇中音楽を担当しているのは、朝ドラ『まれ』を始め数多くのドラマ・アニメ・映画作品の楽曲を手掛ける澤野弘之(さわの ひろゆき)。壮大なスケールの楽曲が、作品のダイナミックな展開や激しいバトルシーンにマッチしています。サンファンだけでなくその他の現代布袋劇も、劇中音楽が魅力的なものが多いので、KKBOXでチェックしてその世界観を体感してみてください。
サンファンの魅力⑤T.M.Revolutionファンは必見!
サンファンのエンディングテーマに起用されたのはT.M.Revolutionの「RAIMEI」。西川貴教の美声と、まさに雷鳴のようなアップテンポの楽曲が、作品の世界観を盛り上げてくれます。また、3月にビッグサイトで行われたイベント『「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀」スペシャルステージ ~武侠幻想人形劇開演!~』には、西川をモデルにしたイケメン人形も登場したそう。今のところ、作中にその人形の登場シーンはありませんが、TMファンのためにも何とか今後出番を作ってほしいものです。
長く愛されてきた台湾の伝統芸能と日本の最先端のサブカルチャー文化が融合することで、人々を魅了するコンテンツとなっている現代布袋劇・サンファン。現在第七話まで配信されていますが、「人形劇とは思えない」「世界観にハマる」と続きを心待ちにするファンも多い様子。サンファンはバンダイナムコチャンネルで一話無料配信されているので、この機会にぜひ視聴を!
番外編:本場!現代布袋劇「霹靂」の魅力
サンファンが誕生するきっかけとなった、現代布袋劇「霹靂」。 本場台湾では、この「霹靂布袋戲」のTVシリーズが、1985年頃から30年以上放映され続けています。シリーズ数はなんと60作品以上あり、台湾では知らない人はいないと言われているほどの作品です。日本では2002年に公開された霹靂の映画「聖石傳説」がDVD化されているので、サンファンを通じてもっと知りたくなった方は、ぜひこの機会に観てみるのもおすすめですよ。 また、KKBOXにたくさんある現代布袋劇「霹靂」の主題歌・サントラをチェックして、その魅力の一端を感じてくださいね。
早乙女ぐりこ
早乙女ぐりこ

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