アイドルたちの耳元〜フィロソフィーのダンス(日向ハル/十束おとは)

アイドルが愛用しているイヤホンやヘッドホンを見せて頂きながら、普段のミュージックライフについて話をお聞きする連載企画「アイドルたちの耳元」。今回ピックアップするのは、10月19日に1stEP「Red Carnival」をリリースしたフィロソフィーのダンスの日向ハルさんと十束おとはさんです。11月には現体制最後のワンマンライブとなる「十束おとは卒業コンサート ~ベスト・フォー・フォーエバー~」も開催。そんなお二人の大好きな音楽のことと合わせてお話をお聞きしました。
フィロソフィーのダンスの耳元
KKBOX:日向さんのヘッドホンはかなりスタイリッシュですね。
日向:SONYのヘッドホンです。ファッション性のあるヘッドホンをずっと探していたんですが、SNSなどでファンの方がオススメしてくれたのがこれです。見た目もカッコいいし、ノイズキャンセリングもあって優秀です。でも一番に惹かれたのがスタイリッシュな広告でした。それに自社製品なので(笑)。これをつけたまま、うつぶせになって寝てると手にロゴのSONYの印がばっちり付きました。
KKBOX:愛社精神ですね(笑)。機能もすごそうです。
日向:モード選択が結構できます。ノイズキャンセリングをオフにした瞬間、外の音が一気にバーッて入ってくるので、歩いていて危ない時は外音のコントロールを設定変えればしっかり外の音も聞こえつつ、音楽も楽しめるので有能です。

KKBOX:すごい解説力です、使ってみたくなりました(笑)。十束さんはヘッドホンとイヤホンの両方使いですか。
十束:家ではPCゲームをしているので、その時はRazerのヘッドホンを使っています。左右の音のバランスとか、聴こえ方が耳を包む感じがしてとても聴こえやすいです。あと猫耳の部分が光るので気持ちがアガりますね。好きな色にできたり、このゲームの時はこの色とかに変えて楽しめます。見た目も可愛いのでお気に入りです。ゲーマーは光るものが好きなので、PCも、キーボードマウスも全部光らせるというのが自分ルールです (笑)。
KKBOX:イヤホンの方はSONYのワイヤレスですね。
十束:そうです。重低音の音の響きもスゴいんですが、一番びっくりしたのがライブ音源を聴いた時の声の臨場感ですね。フィロソフィーのダンスの曲は、ベースとかブリブリな音が多いですけど、しっかり聴こえて最高です。
KKBOX:さすが、フィロソフィーのダンスのお二人は聴き方にもこだわりがあるんですね。
最近よく聴いている音楽を教えてください。
KKBOX:よく聴く音楽をお二人から選曲してもらいましたが、聴いている音楽が全くちがうんですね。日向さんはやっぱりソウルというか、ブラック・テイスト色が多いですね。

日向:そうですね。普段からよく聴く曲ばかりを選びました。コロナになる直前ぐらいの頃に、『ドリームガールズ』の来日公演を一人で見に行ったんですが、とても感動して、そこからミュージカルにすっかりハマってしまいました。その後に見た映画の『ドリームガールズ』の中で、印象に残ったのがジェニファー・ハドソンの歌だったんです。その中でも「And I Am Telling You I'm Not Going」が一番心に残りました。自分で歌おうにも歌いこなせないくらい難しいんですけど、それをさらりと歌ってしまうジェニファー・ハドソンの表現力にやられました。憧れるって言うには遠すぎるけど、もう本当にただただカッコいいなって思える存在です。
KKBOX:いまとても人気のKroiも選曲されていますね。
日向:ここ最近ビビっとくるバンドになかなか出会えていなかったんですが、久しぶりに衝撃が走りました。自分たちのスケジュールと被って、なかなかライブを観れなかったんですが、この前ようやくライブに行けたんです。ぎゅうぎゅうで、全然見えなかったんですがKroiの生の音楽を体感できて幸せでした。まだ若いのにスゴい才能だなと。
KKBOX:ELLEGARDENは少し意外でした。
日向:私は学生時代にずっとバンドをやっていて、ELLEGARDENのコピーもしていたんです。その頃の想い出が刻まれている大切な曲です。私の青春の曲がELLEGARDENなんです。今でも、軽音部の友達とカラオケに行くとELLEGARDENを歌って盛り上がっています。あと純粋に音楽好きだったっていうことも想い出させてくれるというか、気持ちをリセットできる大切な時間です。
KKBOX:十束さんの選曲は、日向さんの選曲とはかなり違いますね。

十束:堀江由衣さんの曲はライブ盤なんですが、先ほどお話ししたようにやっぱり耳の近いところで、好きなアーティストのライブ音源を聴くっていうのがオタクの幸せなんです。息遣いの瞬間を高音質のイヤホンで聴くことこそが醍醐味で「ありがとう」って気持ちになります。それにこちらの現世に降りてきてくれたのを実感しますね (笑)。「本当に生きているんだな、ほっちゃんも。」と思えてきます。あとオリジナルとは違うアレンジが楽しめるのもオススメです。皆さんも好きなアーティストがライブ音源を出していたら、是非ヘッドホンかイヤホンで聴いて欲しいと思って選曲しました。
KKBOX:意外だなと思ったのがDoja Catです。
十束:好きですね、可愛いのにパワフルな部分もあって。ガールズパワー的な女の子というか、いま生きている女の子の象徴みたいな感じに、みんなが憧れる存在だろうなって思います。あと2.5次元感があるのも惹かれます。彼女のビジュアルとか、表現しようと思っていることが、自分の好きなものに割と近い感じがするんです。
KKBOX:m-floは少し古めの曲ですが、よく聴くんですか。
十束:m-floは自分の中でも核になっているというか、外せないですね。初めて「come again」を聴いた時に、音楽っていいなって思わせてくれたのがm-floなんです。小さい時から聴き続けている数少ないアーティストさんです。アニソンやボーカロイドもそうですが、バラードよりもリズムで乗れるような音楽が好きなんだと思います。
アクティブな活動だったフィロソフィーのダンスの2022年
KKBOX:少し今年を振り返ってみたいんですが、メジャー1stアルバム『愛の哲学』をリリースして時間を空けずに今回の1stEP『Red Carnival』をリリースするなど、かなり攻めてきているなと感じました。あと、With ensemble(オリジナルアレンジのオーケストラ演奏に毎回ゲストアーティストを迎えてパフォーマンスを行い、その日限りのライブ・アンサンブルを切り取るプロェクジェクト)での「愛の哲学」もかなり挑戦的な企画だったなと思います。フィロソフィーのダンスの歌声に魅了されました。
出典元:YouTube(With ensemble)
日向:ありがとうございます。ライブでも「愛の哲学」をまだ一度も歌っていない時の収録だったので、本当に緊張しましたね。音がいつもよりシンプルな分、自分たちの歌で支えなきゃっていうプレッシャーもありました。でも、いつもお世話になっているボイストレーニングをしてくれてる先生が、後ろで歌ってくれたんです。それが心強かったですね。だから先生と一緒に頑張れたんだなと思えました。
KKBOX:With ensembleで挑戦したことで、フィロソフィーのダンスにとっての新しい気付きというか、覚醒したようなものはあったんでしょうか?
十束:フィロソフィーのダンスって常にいろんなことに挑戦し続けてきたのと同時に、新たな発見の連続だった7年間でした。With ensembleでは「あ、皆んな本当に歌が上手いんだな。」ということを再発見しました (笑)。フィロソフィーのダンスの歌を狭いところに閉じ込めてたら駄目だ!全世界の人に聴いてもらわなきゃ駄目だ!!ってあの日、すごく思ったんです。
KKBOX:その後は3年振りの全国ツアーでした。久々に地方のファンの方と会うことができたと思うんですが。
日向:メジャーデビューしてから、コロナでほとんどライブができてなかったんです。だから、どのぐらいの方に私たちのことを知ってもらえているかというのが、正直全くわからなくて不安でした。だけど、実際にツアーを回ると、こんなに私たちのことを知ってくれた人が増えていることを感じることができました。メジャーデビューしてからの期間、本当に頑張ってきてよかったなと思いましたね。フィロソフィーのダンスは絶対にライブが楽しいって胸を張って言えるので、全国のみんなと共有できた事がすごく嬉しかったです。

またこれまでのライブは私たちやスタッフの方で演出を考えていたんですが、今回のツアーで初めて外部の演出家さんに入ってもらったんです。新しい視点で私達の良い部分を引き出して頂いた点が、これまでのツアーと比べても成長できた点だと思います。
十束:私自身は最後のツアーでしたが、寂しい感じにはしたくなかったんです。そんな気持ちを汲み取って頂き、楽しくて、ハッピーな感じの演出をしてもらいました。MCだったり、パジャマ姿でステージに立ったりというのも初めてのことだったんですが、新鮮で私達も楽しかったし、見ているファンの皆さんも楽しんでもらえたのではないかなと思います。
あと、以前よりも老若男女の幅広いファン層が広がっていることにびっくりしました。女性ファンの方が増えているのも嬉しかったです。私たち、女の子にも憧れてもらえるアイドルだったんだ!みたいな感じでした (笑)。
KKBOX:なにかきっかけがあったんでしょうか?
十束:メジャーデビュー以降、「もっと自分を愛してあげよう」という女の子へのメッセージを込めたり、頑張る働く女性たちにも共感してもらえる曲が増えたので、少しずつ応援してくれる女性たちが増えてきたのかなって思っています。
現体制で最後の作品となる1stEP『Red Carnival』
KKBOX:そして今回の1stEP『Red Carnival』ですが、いろんなLOVEを歌った『愛の哲学』の続編というか、『愛の哲学』に収まりきらなかったLOVEというか、改めてこの節目となるタイミングでのフィロソフィーのダンスへの深い愛情を歌っているように感じました。
出典元:YouTube(フィロソフィーのダンス)
十束:そう感じてもらえて嬉しいです。「フィロソフィア」は4人最後の曲ではあるんですけど、よくある卒業ソング的な泣けるバラード調にはしたくなかったんです。それにフィロソフィーのダンスはこれからも続いていくわけで。だから「これまでの物語はここで終わり、でも、これからも乞うご期待!」的なテンション感でいきたいというのをスタッフの方とずっと話していたんです、そんな想いをtofubeatsさんが完璧に作り上げて下さいました。
KKBOX:確かにこれまでを振り返りながらも、未来への想いを感じますね。あと「愛してる」という言葉がとても印象的です。
十束:今回の配信ジャケット、私とハルちゃんの手だって、いま気づいた!
日向:そうだよ(笑)。この写真がぴったりだなって思ったのが、レコーディングの時に、ディレクターさんから「おとはちゃんからのバトンを受け継ぐイメージで歌ってください。」って言われたんです。「ハルちゃん、あとは任せたよ。」ってはすが落ちサビを歌って、その後で私が歌っているんです。はすからのバトンを私が受け取り、ラストのサビに繋がっていくイメージなんです。

KKBOX:「フィロソフィア」は意味深い曲なんですね。「恋をしてもいいですか」は先行配信されていますが、ツアーの時にも歌われたりしているんですか?
十束:「君は1000%」だけ、夏のイベントで歌っていますが、他の曲はまだ歌っていないです。
KKBOX:ファンの皆さんは、おとはさんの歌う姿を見たいでしょうね。4人一緒のラストレコーディングはどの曲だったんですか?また何か思う事とかありましたか。
十束:順番的には「Clap your hands」だったんですけど、ディレクターさんが配慮してくださったのか、ちゃんと自分の歌うところで終わった方がいいんじゃないって言ってくださって、4人のコーラスではなく、私がメインで歌うパートで終わりました。それを言われて、「これが最後のレコーディングか、これで終わりかぁ。」と初めて気がついた感じでしたね。それ以外は、本当にいつもと変わらないレコーディングでした。寂しい気持ちというより、楽しい気持ちで埋め尽くされたレコーディングでした。
KKBOX:今日のお話を聞いていると、楽しい気持ちで前向きに卒業するという気持ちがたくさん伝わってきます。
十束:同じ空の下で生きてるのでまた会えるわけですし、道は違えどみんなと同じ気持ちでいたいなと思っています。
KKBOX:「フィロソフィア」の歌詞にもありましたが、この広い世界の中で出会った4人ですものね。強い結びつきを感じます。日向さんから見て、これまでおとはさんと過ごした日々の中で印象に残るエピソードとかありますか?
日向:初めて会った時の印象は、いままで出会ったことのないタイプの女の子だなって感じました。「仲良くなれるかな?」って。
十束:(笑)。
日向:でも話してみたら、意外と波長が同じだったので、すぐ打ち解けました。でも、第一印象は、もっとおとなしい女の子だと思っていましたけど(笑)。
KKBOX:7年間同じメンバーで活動してきたというのは、アイドルでは珍しいことだと思うんです。とても強い絆ができているんだろうなと。
十束:いい意味で競争心とかがまったくなくて、他のメンバーを羨ましいとか思う気持ちみたいなものも全くないんです。違う星から来た4人が集まって交流を深めて一つの星に住みつくみたいなイメージだったので、すごく新鮮でした。

それにみんな大人なので、お互い認め合って、ひとつの目標に向かって進んでこれたという自信があるし、改めてすごく良いグループだなと思っています。フィロソフィーのダンスがもっとアイドルっぽいグループだったら、もしかしたら私はもっと早く辞めていたかもしれないです。メンバーのおかげで、こんなに長く楽しくアイドルができたので感謝しています。
日向:よしよし(笑)。
十束:ただこんな感じなので、何かちょっと心配(笑)。3人が自由な人なので、止める人がいないんです。私がそういう役割だったんですけど。
日向:はすがMCを仕切り直してくれたり、全部回収してくれるので、3人でずっとボケ続けていられたんですよね。ファンの方も、そこを一番心配しています(笑)。
KKBOX:心配(笑)。でもお話を聞いているだけで、これまでお互いの個性を尊重し合ってきたというのを感じます。
日向:お互いが違いすぎてわかんないっていうところから始まったと思うんですけど、だからこそお互いを肯定でき、「そういう考えがあるんだ。」みたいな発見ばかりです。「そういう考え方で幸せだったらOK」みたいな感じでやってきたので、喧嘩などしたことないし、すごく平和でした。
十束:多分、私たち二人がキャラクターも一番離れているし、声も真逆、好きな服とかも全然違って、普通にいたら絶対交わることがなかったと思います。
KKBOX:それでは未来のフィロソフィーのダンスについてですが、新メンバーの“中途採用”オーディションが行われていましたよね。十束さんから、新しいメンバーに託す言葉とかあったりしますか。
十束:新メンバーとしてこの3人と一緒に活動していくって、多分すごく大変だと思います。自分たちが思っている以上に、この3人はパフォーマンス力がすごいので、まずは追いつこうとしないで、自分らしい色で頑張って欲しいなって思います。3人みんな優しいので甘えて、辛い時はちゃんと言って無理し過ぎないことが大事です。ファンのみなさんは最初はたくさん褒めてあげて、わざと名前が載るようにツイートしてあげてください。褒めて伸ばしてあげて欲しいと、私は強く思っています(笑)。
KKBOX:心強い先輩の言葉ですね。日向さんはこれからのフィロソフィーのダンスをこうしていこうという考えなどはありますか。
日向:これまでのフィロソフィーのダンスはここで一旦一区切りだと思ってるので、新しいメンバーと新しいフィロソフィーのダンスを作っていけたらいいなと思っています。それに相応しいと思えるメンバーを、私たち自身も書類審査から参加して、この子なら大丈夫だって自信を持ってオススメできる子を選んだので、きっと大丈夫だろうなと思っています。でも変にプレッシャーに感じず、すくすくと育っていけるお家のような安心感を、残る3人が提供していきたいなと思いますね。

やっぱりアイドルの魅力って成長を見守る楽しさだとも思うので、時間をかけてゆっくりとできるようになることを増やしていって、その中でフィロソフィーのダンスとして今までになかった面白いものを生み出していくことがで出来ればと思っています。個人的には、しっかりしなきゃいけないなというプレッシャーがとても強いのですが、頑張ります(笑)。
十束:すごく楽しみ!ハルちゃんが後輩を育て、時には「こら!」なんて言っているのを想像するだけで、もう新たなケミストリーが生まれるはずです。
KKBOX:11月に開催される「十束おとは卒業コンサート ~ベスト・フォー・フォーエバー~」は、どんな感じのステージにしたいですか?
十束:4人での最後のライブなので、かなり盛りだくさんの内容になると思います。
今まで応援してきてくれた人も、逆にこの日からフィロソフィーのダンスを応援しようという人にも、どちらの方にも楽しんで頂けるようなライブにしたいと思います。現場に来て、私たちの雄姿を目に焼き付けてほしいなと思います。
KKBOX:日向さんは新しいフィロソフィーのダンスに向けた気持ちを最後にお聞かせください。
日向:フィロソフィーのダンスは底抜けに明るくて、お互いを肯定しあっているのが魅力だと思っています。この1stEP『Red Carnival』がすべての私たちを反映していると思います。「フィロソフィア」はとても明るいし、「恋をしてもいいですか」は肯定的な歌詞の内容だったり、最後の夏を一緒に過ごすのにぴったりだった「君は1000%」など、本当にタイムリーに、現在のフィロソフィーのダンスを理解してもらえるんじゃないかと思います。私たちを知ってもらうには本当にぴったりの作品だと思うので、是非聴いて頂ければ嬉しいです。またライブが私達の素の部分である面白さや明るさが一番わかるので、是非11月の日比谷野音のライブで目に焼き付けて、好きになって貰えたらなと思います。
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