貴重なセッション続々、JAPAN JAM BEACH 2015をレポート

貴重なセッション続々、JAPAN JAM BEACH 2015をレポート
森田美喜子
森田美喜子

5月3日(日・祝)~5日(火・祝)、千葉県・幕張海浜公園にてJAPAN JAM BEACH 2015が開催された。初夏の海風が吹き抜ける開放的なシチュエーションのもと、場内の3ステージでは3日間にわたり50組以上のアーティストによる熱演が繰り広げられた。 JAPAN JAMといえば2010年のスタート以来、"スペシャルセッション"が名物の一つとして知られている。初日、最終日のセッションを中心にレポートをお届けします! Czecho No Republic × 在日ファンクホーンズ 後関好宏(Ts) ジェントル久保田(Tb) 村上基(Tp)

第1日目は、SUNSET STAGEの2番手として登場した5人組Czecho No Republicのパフォーマンスでスペシャルセッションが展開。在日ファンクホーンズの後関好宏(Ts)、ジェントル久保田(Tb)、村上基(Tp)を招き、「Amazing Parade」、「ダイナソー」を、ホーンの音色でグルーヴ度UPな仕様で披露した。 POLYSICS × ノブ(the telephones)

同じく、SUNSET STAGE。POLYSICSのライブでは、ハヤシ(Vo,G)の「今日はヤバイものが観れちゃうんじゃないの!」というMCに促され、the telephonesのノブ(Key)がステージにお出まし。「Baby BIAS」、「Let’sダバダバ」の2曲を、テンション高く繰り出した。ノブはキーボードを奏で、カウベルを打ち鳴らしつつ、ステージを所せましと駆け回り、曲のテクノ・ポップ的高揚感を増幅させていく。「DISCOって叫ぼうぜ!」とノリノリなノブに、「いつもなら石毛が言うセリフ」とテンポ良くハヤシが突っ込むなど、MCの掛け合いでも、2人はエンジン全開だった。 ZAZEN BOYS × 中嶋イッキュウ

初日、SUNSET STAGEのトリを務めたZAZEN BOYSは、切迫と饗宴の間を、超絶的なプレイヤーである4人が"あうん"の呼吸で行き来し、唯一無二の、ヒリヒリとした音楽空間を築き上げていく。そんななか、5曲目の「Kimochi」ではtricotの中嶋イッキュウ(Vo,G)が登場。1フレーズ、1フレーズを噛みしめるように、情感たっぷりに歌い上げ、向井秀徳(Vo,G)の歌声と切なくからみ合いながら、夜の砂浜に酔いしれるような余韻を残した。

イッキュウが舞台をあとにしたのち、「泥沼~ポテトサラダ~honnoji」と続いたメドレーで「ずっと待ってる。あの男を。瘦せ型の、ナデ肩の、ちょっとアゴがキューカンバ的なフォルムを持った――」という向井の語りから一気にThe Smithの「This Charming Man」カバーへとなだれ込んだ流れも胸熱だった(あの男とは……そう、モリッシー!!)。 ROTTENGRAFFTY × 10-FEET

最終日、SKY STAGEで行われたROTTENGRAFFTYのパフォーマンス終盤2曲には、10‐FEETが出演。京都出身の「盟友」バンドによる、メンバー総出のガチンコセッションが実現した。両バンドによる演奏が、太くビートを刻んだ「その向こうへ」(10‐FEET)では、NAOKI(B,Vo)とTAKUMA(Vo,G)らのマイクリレーとともに、オーディエンスの熱いシンガロングがフィールドに響き渡った。ラスト「金色グラフティー」では、KOUICHI(Dr)が金色タイツで登場。ヘヴィ&ラウドなサウンドを轟かすと同時に、笑いもかっさらうという爽快なエンディングに。MCのコミカルな応酬も最高でした!

フェス最終日の夕暮れどきといえば、名残惜しさが増す頃。そんな時間帯のメランコリーと「まだまだガンガン行きたい!」という気持ちを引き受けるかのように、痛快なパフォーマンスみせたのがSUNSET STAGE、THE STARBEMSとTOTALFATのShun(Vo,B)と、Jose(Vo,G)によるセッション。 THE STARBEMS × Shun & Jose (TOTALFAT)

Operation Ivy 「Sound System」、Green Day 「Basket Case」とスカ&パンクのクラシックを連打。

続けて、「俺らは今日、はじめて日高さんと同じステージで歌えて。ガキの頃の自分に言ってやりたい」。そんな、ワクワクが隠しきれないMCを、素敵な表情で放ったShunが、たまらず「ぶっこんでいいですか」と日高に問いかけ突入したのが「HIT IN THE USA」。なんと、Shunのリクエストで、本番前に急遽セットリスト入りしたという。そこから「Everybody Needs Somebody」へと、フルスロットルな展開でフィールドを沸騰させた。 KREVA × 三浦大知

筆者が目撃できたパフォーマンス以外にも、KREVAのステージに三浦大知が登場、第2日目にはレキシの「年貢for you」でやついいちろうが参加。加えて、SAKANAMON×ねごとの蒼山幸子(Vo,Key)、BLUE ENCOUNT×NICO Touches the wallsの光村龍哉(Vo,G)、KEYTALK×キュウソネコカミのヤマサキセイヤ(Vo, G)という組み合わせの各セッション。また、NICO Touches the WallsによるACO Touche the Walls名義のアコースティック編成ライブなどが行われた。

3日間にわたる、JAPAN JAM BEACH 2015。オオトリを飾ったのは、SKY STAGEの[Alexndros]。アンコール「Adventure」では、場内が一体となって、コーラスを雄大にシンガロング。祭典を感動的に締めくくった。

森田美喜子
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