シアワセノオトってどんな音？ミニアルバム『I HEAR YOU』リリース!!

2015年4月よりUNIVERSAL Jへレーベルを移籍し、この度ミニアルバム『I HEAR YOU』をリリースしたHaKU。リード曲は｢happiness ～シアワセノオト～｣。そこでHaKUに様々なシアワセについて聞いてみた。

ミニアルバム『I HEAR YOU』は、先行配信となったリード曲｢happiness ～シアワセノオト～｣、グッドモーニングアメリカのギター渡邊幸一をフィーチャーした「Romance in the summer feat. 渡邊幸一(グッドモーニングアメリカ)」を含めた5曲入り。これまでのHaKUサウンドを、よりロックに、よりダンサブルに、よりポップにおしすすめた一枚だ。 ｢進化した｣と言っていいのだと思う。以前、アルバム『シンバイオシス』をリリースしたときにKKBOXのインタビューにおいて、｢楽曲を制作するときに“人と共に”という意識があった｣と話をしてくれた。今回はその進化版とも言えるかもしれない。 リード曲｢happiness ～シアワセノオト～｣ではベースの三好春奈がメインボーカルを務める。もちろんそれをして進化したというつもりはない。サウンド的にもこれまでも見せてきたディスコ風のダンスロックサウンドをよりポップな方向へおしすすめた感じで、HaKUらしさということからいえば変わっていない。

ならば何が変わったか。それは人との｢つながり方｣だと思う。少し抽象的な言い方になってしまうのだけれども、最初に音を聴いたときに｢となりの人と笑いながら踊っている｣感じという印象を受けた。 昨年行われたライブを見たときには｢空間を共有しながらも、音楽のみに感情をぶつけていた｣というレポートを書かせてもらった。バンドの感情、オーディエンスの感情が常に行き交う。そこに流れるロック。バンドもオーディエンスも音楽に自分の感情をぶつける。 前作まではそんな「人とのつながり方」だった。でも今回の曲は、その場にちょっとだけとどまり、となりの人とちょっとだけ笑い合いながら感情もちょっとだけ共有する。音楽だけでなく、人とも直接的につながる感じなのだ。

｢シアワセを感じる空間や場所を教えてください｣というインタビュー最初の質問にギターの藤木寛茂はまっさきに｢俺は場所というよりも、誰といるかかな｣と答えていた。これがすでにして今回の｢変化｣を言い表している。 その後もシアワセをテーマにしたインタビューで出てくるキーワードは常に｢人｣だった。また、インタビューの最後にカフェにあった黒板にシアワセの絵を描いてもらったのだが、そのときにハートのなかに人がたくさんいる絵を描いてくれた。これもまさに今回の楽曲を表していた。空間をともにして、感情も共有する。そうしたくなる音楽なのだ。そんなふうに｢人とのつながり方｣が変わったのだ。 それはよりポップになったサウンドがそうさせるのかもしれないし、歌詞の変化がそうさせるのかもしれない。｢happiness ～シアワセノオト～｣で印象的な｢kyula yula｣という歌詞のフレーズは｢キュラっと恋に落ちて、ユラっとシアワセな気分になる｣という意味が込められているらしい。たしかにこのフレーズにはそんな感じがある。それは本当に“たしかな感情”としてそこにある。そしてそれは人と直接触れ合っているという感覚としてそこにある。そんな音楽なのだ。