majikoにとっての「至福なオフ」ー 休みの日になに聴いてる?

majikoにとっての「至福なオフ」ー 休みの日になに聴いてる?
矢島由佳子
矢島由佳子

ミュージシャンの「オフ」のモードを覗く、連載『至福なオフ』。今回は、佐野史郎主演のテレビドラマ『限界団地』主題歌を担当し、歌唱、作詞作曲、さらにはイラストなど、多彩な才能と感性を持つmajikoが登場。アーティスト活動のなかからは見えにくい彼女の「オフ」の姿や、ファッションセンス、そして休みたいときに聴いている音楽などについて、話を伺いました。

オフの日、なにしてる?

ーmajikoさんって、オフステージの姿は謎に包まれている感じが少しあるのですが……オフの日はどのように過ごしていますか?

majiko:映画を観たり、ネットサーフィンしたり、ジムに行ったり……ドライブも好きですね。自分は運転できないので、誰かに運転してもらいながら、好きな曲をかけて高速道路を走るのが好きです。

ーじゃあ、もし明日がオフになったとしたら、どこへドライブに行きたいですか?

majiko:温泉かな。部屋で、刺身の舟盛りを食べて、ビールが飲めたら……そりゃあ、もう最高だあ!(笑)

ーmajikoさんにとって一番「至福だな」と思えるオフの過ごし方は、温泉?

majiko:うーん、長期の休みがとれたら海外に行きたいですけどね。今は一番マレーシアに行きたいです。私、子供の頃、母親の都合で、長期の休みのときはほとんどマレーシアに行っていて。マレーシアは、第二の故郷と思ってるくらい好きなんです。もう2年くらい行ってなくて、しかもそのときは仕事だったので、遊びに行きたいですね。

どういうファッションが好き?

ー「私服」に関しても聞かせてください。どこで服を買うことが多いですか?

majiko:高円寺の古着屋やセレクトショップが多いですね。私、ビンテージが大好きで。着慣れちゃった感じとか、色褪せてるようなものが好きなんです。高円寺にあるお気に入りの古着屋には、冬になると絶対行きます。かわいいニットがたくさんあって、もう「ニットの天国」みたいな感じなんですよ! あとはZOZOTOWNですね。もう、便利すぎて(笑)。

ー今回の取材は「私服」で来ていただきましたが、今日のポイントは?

majiko:上の服と、Dr. Martensのブーツは、高円寺で買いました。このブーツもビンテージですね。下のパンツはZOZOTOWNです。ブレスレットは、ライブでもオフのときでも、たくさんつけてますね。夏になると蒸れるから、今日は少ないほうなんですけど。ブレスレットをつけ始めたきっかけは、昔、心が病んでたとき、こういう数珠に頼っちゃって、精神安定のためにじゃらじゃらつけていたことで。ライブに出始めて心が強くなってからは頼ってないんですけど、当時ファンの方にもらったものとかもあるので、今も他のブレスレットと合わせながらつけているんです。

オフの日に聴きたい曲

ー今回は「オフの日に聴きたい曲」をmajikoさんに選んでいただきました。主にエレクトロニカが並んでいますね。

majiko:私、(エレクトロ)ニカニカしいのが本当に好きなんですよ。昔は「ドコドコドコドコバーン!」みたいな曲を聴いていたんですけど(笑)、そういう歳じゃなくなったのかな。普段はこういう落ち着いた曲を聴いていたいと思っていますね。Bibio「The Ephemeral Bluebell」とか、聴いていると優しい気持ちになってくるんですけど、そういう曲を好きになりやすいです。この曲は、学生の頃からずっと好きですね。この曲を知ったのが夏頃だったから、私のなかでは「夏」のイメージが強い曲なんです。

majiko:haruka nakamuraさんは、学生の頃、眠れないときに「Ralgo」が入ってるアルバム(『grace』)をずっと聴いていました。harukaさんの曲を聴いたら眠れていたんですよ。アルバムのなかでも特にこの曲が好きで。harukaさんには、これまで「morrow」と「声」の2曲を書き下ろしていただきました。最新アルバム(『AUBE』)の1曲目に入れた「声」は、harukaさんが「majikoに対するラブレターだから」と言って書いてくださって。ライブで演奏してもすごく楽しい曲になりました。もう、最高ですよね、harukaさん……一緒にできて超幸せです。

majiko:agraphさんの「nonlinear diffusion」は、私が「歌ってみた」の活動をやってた頃、ニコニコ動画で「エレクトロニカ集」を探すのが好きで、そのなかで見つけた1曲です。無性にエモくなる曲で、私にとって仕事帰りの電車で聴きたい曲なんです。agraphさんに曲を作ってもらうなんてことができたら……もう、すごいことになりますね。私はエレクトロニカを作れないので、コラボできたら嬉しいなあ。夢が広がりんぐですなあ……。

最新シングル『ひび割れた世界』について

ー新曲「ひび割れた世界」は、佐野史郎さん主演のテレビドラマ『限界団地』のために作られた曲ですね。majikoさんとしては、ドラマからなにを感じて、どういうことを意識しながら歌いましたか?

majiko:まず、佐野さんの迫真の演技がすごいですよね。あと、あだっちー(足立梨花)がエロい(笑)。この曲は、ドラマに添って「愛ゆえの狂気」を歌っていて。「君のためなら」という想いで、返ってくるのかはわからない気持ちを、空回りしてもいいくらい思いきって歌っています。サビの爆発力はドラマのスタッフさんがほしいと言ってくれて、「任せてくれえ!」と思いながら感情を爆発させて歌いました。

ー狂気って、「怖い」とか「異常」みたいなネガティブなイメージがあるけれど、この曲を聴くと「愛」と「狂気」は表裏一体なんだよな、ということを感じさせられました。

majiko:本当にそう思いますね。狂気って、滑稽でかわいらしいものだなと思っていて。人間の欲というものが全力で出ているのって、素敵だよなって私は思うんですよね。普段見せないような部分を見せちゃうのって、エッチだなと思う。なんか……ゾクゾクしますよね。

ーカップリングの「パラノイア」も、ある種の「狂気」が表れていますよね。

majiko:そうですね。もともとあったものからサビとかは変えたんですけど、内容として根底にあるものは似ているので、1曲目「ひび割れた世界」の美しくも狂気の世界と、2曲目「パラノイア」のわちゃわちゃしてる感じの狂気の両方を楽しんでほしいです。

ージャケットのイラストも素敵ですね。

majiko:アルバム『AUBE』に続いて、Kate Baylayさんに描いてもらいました。Kula Shaker『K2.0』のアルバムジャケットとかも描いてる方なんですけど、私の音楽を気に入ってくださったみたいで、すごく嬉しいです。ロンドン在住なので、メールでやりとりしてるんですよ。いい時代ですよね(笑)。

—majikoさん自身も、最近も絵を描いていますか?

majiko:まだ公には言えないんですけど、最近プレゼントするために、ある絵を描きました。これまではディフォルメチックな似顔絵しか描いてこなかったんですけど、パソコンを使って油絵っぽく、初めて人の顔をリアルに描いたんです。喜んでもらえるといいんですけどね。いずれみなさんにもお見せできると思います。


出典元:YouTube(majikoVEVO)

インタビュー・テキスト:矢島由佳子/写真:にしゆきみ

majikoプロフィール

1992年10月28日生まれ、東京都出身のシンガーソングライター。幼少の頃から音楽の溢れる家庭で育ち、高校の頃からソングライティングを始める。2010年、友人の勧めで「歌ってみた」動画を「まじ娘」という名義で投稿。圧倒的な歌唱力でネット上で大きな話題となり、シングル1枚、アルバム2枚をリリースする。2017年2月、メジャーデビュー作となるミニアルバム『CLOUD 7』のリリースタイミングで名義を「majiko」へ変更する。同年10月、ストレイテナーのトリビュート盤『PAUSE~STRAIGHTENER Tribute Album~』へ女性アーティストで唯一の参加を果たす。2018年3月、レーベルを移籍し2ndミニアルバム『AUBE』をリリース。7月にはシングル『ひび割れた世界』(東海テレビ・フジテレビ系 オトナの土ドラ『限界団地』主題歌)をリリースする。


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