TAKUYA∞名言で解くUVERworld武道館ライブ2017

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鳴田麻未

10月4日、UVERworldが全国ツアー「UVERworld IDEAL REALITY TOUR」のファイナルにあたる日本武道館公演を開催した。UVERworldのライブの醍醐味は、TAKUYA∞の放つ熱いメッセージだ。彼のMCは時にメンバー6人の思いとして、時にファンの気持ちも代弁する言葉として、会場中に響き渡る。熱狂と感動に満ちた武道館ライブをTAKUYA∞の言葉とともに振り返ってみよう。

6曲目「一滴の影響」

今日しょうもねえライブしちまったら、それは全部俺のせいにしてくれ。なるわけねえからさ! こんなにも素敵な人たちがいて、こんなにも素敵なバンドがいて、しょうもないライブになるはずがねえんだよ。俺らの流す一滴一滴の汗が、今日を最高な夜にしてくれる。お前やあなたの1つ1つの笑顔が、絶対忘れたくない夜に変えてくれんだよ。ここにはそんな素晴らしい影響がたくさんある。そのすべての影響を受け止めて染み込ませていこうよ!――「一滴の影響」

6曲目「一滴の影響」は、こんな言葉に続いて披露された。ここに至るまでのライブ序盤は「TYCOON」「DECIDED」「CORE PRIDE」「WE ARE GO」など、8月に発売された最新アルバム『TYCOON』の収録曲を中心にダイナミックなロックナンバー続き。TAKUYA∞は靴を客席に放る暴れっぷりで、冒頭からアクセルを緩めず場内全体をアジテートしていく。

彰:Guitar

13曲目「PRAYING RUN」 

17年間、バンドを組んで一度も休憩したことねえんだよ。常にライブをし続けてきた。常に走り続けてきたんだよ。共に走ろう。共に走り続けるヤツは心で叫んでくれ!――「PRAYING RUN」

TAKUYA∞は普段からランニングで体を鍛えていて、それはダイエットのためでも健康のためでもない。この日のようなここ一番の場にしっかりとパフォーマンスできるようにと、最高のライブのために日々備えているのだ。ライブ中盤のハイライト「PRAYING RUN」には、そのような地道な努力を続ける理由や、人生という道を走り続けるプライドが込められていた。武道館は彼らのメッセージに共鳴したファンたちの大コールに包まれる。

信人:Bass

15曲目「SHOUT LOVE」 

もう“女の子のファンの多いバンド”と思われたり、わざわざ男を探す必要もない。これからは年齢も性別も国籍も関係なく、みんなでちゃんと歌っていい。だから(「男祭り」に)集まってくれた男どもに感謝してる。ありがとう。そして、それにたどり着くまで応援してくれた女の子。その感謝を伝えるためにどんな言葉がいいかなって考えたら、すげースイートな甘いラブソングができた。武道館を愛でパンパンにしようぜ! 俺たちの叫び方!――「SHOUT LOVE」 

今年2月、さいたまスーパーアリーナにてアーティスト史上最多2万3000人の男性限定ライブ「男祭り」を成功させたことで、TAKUYA∞は「余計な鎧を降ろせた」という。コンプレックスを取り払ったUVERworldは、これからより強度を増し、幅広い層に支持されていくだろう。それを予感させる男女両性の力強いシンガロングが武道館にこだました。

克哉:Guitar

19曲目「Q.E.D.」

俺たちも武道館でいくつものアーティストを見てきた。そのたびに眩いステージ立つアーティストに憧れてきたよ。今日は俺たちが、あるアーティストの代わりにあなた方に「うらやましい」「輝いてる」「あんな自由な生き方がしてえ」って感じさせなきゃいけないんだよ。もしも今日、ほんの少しでもそんなふうに思ったら、次の瞬間にこれを思い出せ。俺たちは昔は、あなた方と同じ場所にいた。――「Q.E.D.」

UVERworldは、2008年から10年連続で日本武道館単独公演を行っている。フロントマンTAKUYA∞はインディーズ時代から「日本武道館でライブができるアーティストになりたい」と公言しており、初開催以降もキャリアにおいて重要なステージを武道館で重ねてきた。ここは夢と軌跡の詰まった思い入れのある場所なのだ。このMCの後にフロアが返した大歓声は、メンバーにとって何にも代えがたい“証明”になるだろう。TAKUYA∞の熱い思いを聞く彰(G)、克哉(G)、信人(B)、誠果(Manipulator, Sax)、真太郎(Dr)も感慨深い表情を浮かべていた。

誠果:Sax、Manipulator

22曲目「LONE WOLF」

真太郎:Drums

23曲目「RANGE」

俺たちはもうとっくに自分の夢なんて越しちゃったんだけどね。でもいろんな人の思いを背負って、まだ先があるのに「ここでいい」と思っちゃうのはどうだろう? 俺たちは「行けるところまで行こう」じゃなくて「行きたいところまで行ってやる」。まだまだ素敵な景色をみんなに見せてあげるから、UVERworldについてこいよ!――「RANGE」

ライブ後半に差しかかると、TAKUYA∞の語り口も、バンドの演奏も、フロアの盛り上がりも、一層エモーショナルに。あまりの一体感に「こんなライブがしたくて俺たちバンドやってんだよ!」とTAKUYA∞は興奮気味だ。ラストスパートは「Red Bull Box Cart Race Tokyo 2017」のCMソングとして今年発表した新曲「RANGE」にて「自分が登りつめたいところまで妥協せずいこう」という挑戦し続ける姿勢を示し、全国津々浦々回ったこのツアーを「どの公演もホントに楽しかった!」と振り返る。ステージもフロアも互いに最後まで声を張り上げ、ライブアンセム「7日目の決意」で公演は締めくくられた。 なお、UVERworldは11月2日からアリーナツアー「UVERworld TYCOON TOUR」を敢行。熱のこもったステージは大みそかまで続いていく。

鳴田麻未

1990年東京都生まれ。ライター、編集者。音楽ニュースサイト「音楽ナタリー」編集記者として約7年半勤め、2017年よりフリーランスに転向。 Twitter:@m_ami_

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