【2024年最新版】昭和平成令和|人気桜ソング名曲ベスト22

【2024年最新版】昭和平成令和|人気桜ソング名曲ベスト22
KKBOX編集室
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かつてはさまざまな名歌にも詠まれ、古くから日本の国花として親しまれている「桜」。春の訪れとともに咲き乱れる満開の桜は、新たな季節の始まりの合図として私たちの心を躍らせてくれます。そんな春は出会いと別れが付きもので、卒業・入学、就職など、親しい人と離れ離れになったり、新たな環境で模索したりと、次なるステップへ足を踏み入れる時期です。散りゆく桜の儚さに、別れた恋人との日々に想いを重ねる人も少なくないはず。

そんな春を彩る代名詞といえば、桜ソング。森山直太朗にケツメイシ、コブクロなど数々の桜ソングのヒットによって、いつしか春の訪れを象徴する代名詞に。今回は、そんな桜ソングにフォーカスして、ルーツとなった昭和の名曲から社会現象を巻き起こした平成の大定番曲、さらに令和の話題曲まで厳選して22曲ご紹介します。 

桜ソングはなぜ生まれた?その起源と流行のきっかけを辿る

MMpai / Shutterstock

春といえば桜、桜といえば桜ソングと、春の訪れの代名詞といえる桜ソング。2000年代頃には “桜ソング・ブーム” とも言うべき社会現象が起き一大ムーブメントが起きましたが、では桜ソングの起源と流行のきっかけは何にあるのでしょうか。

日本のポップス界の歴史を辿ると、1973年に荒井由美が「ベルベット・イースター」で「春」を歌い、それに続くように翌1974年に山口百恵が「春風のいたずら」を、キャンディーズが「なみだの季節」を、そしてイルカが「なごり雪」をというように、さまざまなアーティストが「季節」を歌うようになったことに今日の桜ソングの起源があるといえそうです。特にユーミンは、ベルベット・イースター以降も「やさしさに包まれたなら」「真夏の夜の夢」「春よ、来い」など季節を用いた楽曲を数多くヒットさせ、楽曲の世界観に季節感を盛り込むことを一般化させたパイオニアともいえる存在です。

続く80年代のアイドルブームには、松田聖子の「制服」(1982年)、尾崎豊・斉藤由貴・菊池桃子の「卒業」(いずれも1985年、タイトル同じ)といったように、数々のアイドルが切ない春の別れを歌った楽曲が次々にリリースされました。

そしてJ-POP全盛期と呼ばれる90年代に入ると、「桜」をタイトルに掲げる楽曲が多数登場しました。スピッツの「チェリー」(1996年)、松たか子の「サクラ・フワリ」や川本真琴の「桜」(ともに1998年)などのヒット曲は現在の「春といえば桜ソング」という土台を作ったと言えるでしょう。

2000年代になると、一気に「桜ソング」がブームと化していきます。福山雅治の「桜坂」やaikoの「桜の時」(ともに2000年)を筆頭に、宇多田ヒカルの「SAKURAドロップス」(2002年)など桜関連の楽曲が立て続けに大ヒット。そして、森山直太朗の「さくら(独唱)」(2003年)のヒットとともに、本格的に「桜ソング」が社会現象に。同リリースをきっかけに、フジファブリック「桜の季節」(2004年)、中島美嘉「桜色舞うころ」・ケツメイシ「さくら」(ともに2005年)、AKB48「桜の花びらたち」・いきものがかり「SAKURA」(ともに2006年)、アンジェラ・アキ「サクラ色」・YUI「CHE.R.RY」(ともに2007年)といったように、毎年春になると「桜ソング」がリリースされることが定番化しました。いずれも大ヒットを記録し、誰もが知る名曲として親しまれるようになります。このブームには、メールや電話の着信に数秒再生される「着うた」の登場も一役買ったと言われ、これらのヒットとともにその名を世間に知らしめたアーティストは数知れず。こうしたムーブメントを経て、「春といえば桜ソング」というイメージが形成されたといえるでしょう。令和の現在も、あいみょん「桜が降る夜は」・ヨルシカ「春泥棒」(ともに2021年)といった桜ソングのヒットが立て続いており、桜ソングは今日にも脈々と受け継がれています。

春を彩る桜ソング22選

ここからは2000年代以降に社会現象的な大ヒットを記録した桜ソングを厳選して22曲ご紹介します。卒業や別れの切なさに想いを馳せるもよし、楽しかった青春の日々に想いを馳せるもよし。春を彩る桜ソングを楽しんでくださいね。

森山直太朗 - さくら

2003年リリース、森山直太朗がブレイクするきっかけとなり、桜ソング・ブームの火付け役とも言える1曲です。切なさと力強さが共存する独特の歌声で「さくら さくら 今、咲き誇る」と名フレーズを歌い上げる本曲は、時代を超えてもなお聴く人の心に感動を呼び起こします。森山の歌う姿だけを映したシンプルなPVも話題となりました。春になれば必ずどこかで耳にする国民的な桜ソングとして、リリースから20年経つ今もなお、老若男女から支持され続けています。

福山雅治 - 桜坂

2000年4月にリリースされた「桜坂」は、TBSのバラエティ番組『ウンナンのホントコ!』内の人気コーナー『未来日記V』のテーマソングに起用されたことで一世を風靡しました。曲名は福山がデビュー前に近所に住んでいたという東京都大田区の「桜坂」がモデルとなっており、当時の思い出や淡い恋心を歌い、社会現象的なヒットを記録しました。初動売上枚数は、男性ソロ・アーティストのシングル初動売上枚数歴代1位となる約75.1万枚を記録、その後も爆発的なヒットを記録しました。誰もが経験したことのある淡く切ない想いを、シンプルで深みのあるメロディに落とし込んだ名曲です。

ケツメイシ - さくら

2005年2月リリースされ、ノンタイアップながらも初動で約21万枚をセールスし、ケツメイシ最大のヒットシングルとなった「さくら」。切ないピアノのイントロから幕を開け、満開の桜の情景と、別れた恋人との思い出を馳せる歌詞とメロディは、多くの人の胸を打ちました。この楽曲をもとに脚本が描かれ、萩原聖人と鈴木えみが出演するドラマ仕立てのMVも大きな話題に。当時大流行した「着うた」でも大ヒットし、桜ソング・ブームを加速させた1曲です。

嵐 - サクラ咲ケ

メンバーの櫻井翔が出演した『城南予備校』CMソングに起用された2005年3月リリースのシングル。作詞も櫻井が担当しており、前向きなメッセージの爽やかなロック・チューンで、受験生はもちろん、日本中の頑張る人を勇気づけた1曲と言えるでしょう。オリコン調査の『桜ソングランキング』では、2013年・2014年に1位の森山直太朗の「さくら(独唱)」に続き2位にランクインするなど、門出を祝う春にぴったりの、ポジティヴな1曲です。

コブクロ - 桜

コブクロがインディーズ時代から大切にしてきた幻のデビュー曲と言われる壮大なバラード。2005年11月に再録音してリリースされ、桜の散りゆく様に、失恋を乗り超えていく前向きな心情を重ねた本曲は、今なおファン人気No.1との呼び声高い名曲。 “桜”を“咲く Love”と彼ららしい表現も聴きどころの一つ。本曲で国民的バンドとなったコブクロは、第47回日本レコード大賞・金賞(現・優秀作品賞)を受賞したほか、フジテレビ・ドラマ『Ns'あおい』の主題歌に起用され、ロングヒットしました。

AKB48 - 10年桜

国民的アイドルグループ・AKB48が2009年3月にリリースした11枚目のシングル。出会いと別れをエモーショナルに歌った本曲は、「10年後にまた会おう この場所で待ってるよ」という切なくも前向きなサビが印象的。歌詞と連動したミュージック・ビデオではメンバーたちが10年後に再開する演出もあり話題になりました。

宇多田ヒカル - SAKURAドロップス

今や世界的なアーティストとして人気を博す宇多田ヒカルが2002年5月にリリースしたが本曲。売上200万枚を超える大ヒット・シングルです。恋の終わりと桜が散っていく様子を重ねた切ない歌詞は、多くのリスナーの心を射止めました。曲名は、「桜」とキャンディの「サクマドロップス」をかけ、本曲のヒットとともにサクマドロップスの売り上げも上がったという、当時社会現象を巻き起こしていた宇多田人気を物語る逸話も。令和の現在にも続く、彼女の圧倒的な存在感を確立した楽曲と言えるでしょう。

YUI - CHE.R.RY

シンガーソングライターYUIが2007年3月にリリースした「CHE.R.RY」。当時YUI自身も可愛い1曲と語ったように、当時主流だった携帯電話でのメールに淡い恋心を託す女性の心情が歌われています。サビの「恋しちゃったんだ たぶん 気づいてないでしょう?」という甘酸っぱくも一途に想う女性の気持ちを表現した名フレーズは、若年層を中心に絶大な支持を獲得しました。歌詞の内容も相まって、au by KDDIの「LISMO」CMソングにも起用され、着うたとしても大ヒット。以降カラオケでの定番曲としてもお馴染みの1曲となりました。

あいみょん - 桜が降る夜は

令和を代表するシンガーソングライター、あいみょんが2021年にリリースしたシングル「桜が降る夜は」。ABEMAの人気恋愛リアリティ「オオカミ」シリーズの主題歌に起用され、好きな人との微妙な距離感や想いを伝えようか迷うもどかしさを歌った本曲は、この恋を終わらせてほしくないという想いを「でも貴方の心に雨は降らないで?」という歌詞で見事に表現されています。甘酸っぱい青春を連想させる新世代の桜ソングとして人気を集めています。

back number - はなびら

今や国民的な人気を誇るback numberの2011年4月に発表したメジャーデビューシングル。本曲では失恋し、未練を断ち切れない男性側の切ない心情が描かれ、女性だけでなく男性からも人気の高い1曲です。作詞作曲を手掛けるギター・ボーカル清水の実体験が綴られており、歌詞に登場する「歩道橋」は、群馬県伊勢崎市にある三郷横断歩道橋がモデルとなっており、ファンの間では聖地巡礼の地としてお馴染みです。

中島美嘉 - 桜色舞うころ

ハスキーな歌声と儚さと美しさが共存する孤高の存在感を放つアーティスト、中島美嘉初の桜ソングとして2005年2月にリリースされた「桜色舞うころ」。四季折々の季節描写に合わせて、移ろう恋人達の心象が表現される本曲は、春だけでなく、1年通して親まれている名バラードです。2013年には「かんぽ生命」CM曲に起用されたほか、森山良子や徳永英明といった国民的なアーティストにもカバーされ、いつまでも色褪せることのな1曲として歌い継がれています。

ヨルシカ - 春泥棒

独自の世界観で人気を博す、男女2人組ロックバンドのヨルシカが2021年1月に配信リリースしたシングル「春泥棒」。軽快でPOPなナンバーながら、叙述的な物語性を感じさせる1曲です。「命を桜に喩え」て作ったという本曲は、人の命と散っていく桜の儚さを美しく描写し、春の感慨深い側面を見事に表現。『大成建設』CMソングに起用されたことも相まって、一気にお茶の間での支持を獲得。一人称視点で作られた斬新なMVも大きな話題を集め、その再生回数は9,000万回を超えています。

いきものがかり - SAKURA

いきものがかりの2006年3月にメジャー・デビュー・シングルとして発表された「SAKURA」。大ヒットシングル「YELL」とともに「卒業」をテーマにした卒業の定番ソングです。NTT「DENPO115」NTT東日本エリアやマクドナルドの春の人気商品・てりたまバーガーのCMに起用されたほか、歌詞中に「小田急線」のフレーズが登場することから、海老名駅では駅の接近メロディにも採用され、誰しもが経験する春の切なさに寄り添う1曲と言えるでしょう。いきものがかりの原点であり、そのキャリアを決定づけた名曲です。

aiko - 桜の時

一度聞いたら忘れられないキャッチーなメロディと唯一無二の感性を歌にする恋愛ソングの女王・aikoが2000年2月に発表したメジャー5枚目のシングル。本曲は、カルピス乳酸菌飲料「カルピスウォーター」CMソングにも起用されました。過去の思い出に浸りながらも、前向きな女性の恋心をキャッチーなメロディに乗せて歌った本曲は、10代~30代の女性を中心に絶大な支持を獲得しました。桜の開花ととともに聞きたくなる、恋愛ソングの一つです。

FUNKY MONKEY BABYS - 桜

“ファンモン” の愛称で親しまれるFUNKY MONKEY BABYSの2009年2月のシングル。ファンモンらしい、ストーリー性のある涙を誘う歌詞と優しいメロディが特徴の本曲は、桜ソングとしてはもちろん、「これから先何が起こってもともに乗り越えていこう!」というリスナーの背中を押す応援ソングとして人気に火がつきました。お笑いコンビチュートリアルの徳井義実が起用されたジャケット写真も話題に。

クリープハイプ - 栞

独自の世界観で中高生から圧倒的な人気を博す、尾崎世界観率いるロックバンド、クリープハイプ。本曲はFM802とTSUTAYAがおくる音楽で新生活を応援する「FM802 × TSUTAYA ACCESS!」のキャンペーンソングとして制作されました。「桜散る桜散る お別れの時間が来て」いうエモーショナルな歌詞が、疾走感あるメロディーで歌われ、過去を悔やむ気持ちとともに、未来へ向かって進んでいく前向きな1曲となっています。

アンジェラ・アキ - サクラ色

リスナーを惹き込む美しい歌声をもつシンガーソングライター、アンジェラ・アキが2007年3月に発表したシングル。挫折を繰り返しながらミュージシャンになる夢を追いかけた日々を、彼女の第2のふるさと・ワシントンのポトマック河畔の桜に託したという本曲。壮大で感動的なサビは、満開の桜と夢に向かって諦めずに進む人の姿を連想することでしょう。2006年、自身初となる武道館公演で初披露され、ソニーのカメラ『Cyber-shot Tシリーズ』CMソングにも起用されるなど、アンジェラ・アキのキャリアを代表する1曲です。

米津玄師 - 春雷

令和を代表するヒット・メーカー、米津玄師のメジャー3枚目のアルバム『BOOTLEG』に収録された「春雷」。恋に落ちて衝動的に揺れ動く感情を、軽快なメロディーとリズミカルに飛び出すリリックで表現。心地よいテンポで心を躍らせてくれる春らしい爽やかなポップ・ソングです。中毒性が高くファンの間でも人気曲となっており、ノンタイアップながらもMVの再生数は1.6億回超え。その人気の高さが伺える楽曲です。

Awesome City Club - 勿忘

ポップス・ロック・ソウル・R&B・ダンスミュージック等、幅広い音楽からの影響を見事に具現化するロックバンドAwesome City Club。2019年に公開され大ヒットを記録した有村架純と菅田将暉がW主演の映画『花束みたいな恋をした』にインスパイアされ書き下ろされた1曲です。出会いと別れの切なさをエモーショナルに表現した本曲は、映画本編の映像を使用したSpecial MVも相まって、ロングヒットを記録。ストリーミング再生は3億回を超え、彼らの躍進のきっかけとなった楽曲といえます。

GReeeeN - 桜color

メンバー全員が歯科医師とアーティスト活動を両立していることでおなじみ、GReeeeN。本曲は2013年2月にリリース、寂しさや切なさを抱えながらも新たな世界へ進んでいく前向きな心情を歌った彼ららしい春の応援ソングです。「桜color 今はさよなら あの日から追い続けてる 咲くのならばこの街で そう決めて 見上げた 桜」という歌詞が特徴的で、何かに向かって歩んでいく人々の人生に寄り添い、新たなスタートを切る「春」にぴったりの楽曲。『スーツのAOKI』CMソングに起用されたこともヒットの要因となりました。

フジファブリック - 桜の季節

平成の日本のバンド・シーンを牽引するフジファブリックのメジャー・デビュー・シングルとして2004年4月にリリースされた本曲。「聴き込むほどに映えてくる」と音楽メディアでも評されたように、フロントマン志村正彦の圧倒的な才能が開花した1曲。2009年、惜しくも志村はこの世を去ってしまいましたが、彼らの残した不朽の桜ソングとして、今でも多くのリスナーから愛されています。22年度には高校の音楽の教科書に掲載されるなど、今なお話題の尽きない1曲です。

黒うさP - 千本桜

2011年、音楽プロデューサーの黒うさPが音声合成ソフト、通称VOCALOIDの「初音ミク」を使用してインターネット上に公開した「千本桜」。「ボカロ曲」の人気に火をつけたが曲のひとつとして知られ、「歌ってみた」や「演奏してみた」といった関連動画が多数アップされたことでも話題に。2015年のNHK紅白歌合戦では小林幸子が本曲を歌唱したほか、小説や漫画、さらには歌舞伎でも演じられるなど、新時代を象徴する新しい桜ソングとして知られています。

まとめ

毎年春になると必ず耳にする桜ソングの数々、きっと誰しも思い入れの強い1曲があるはず。今回ご紹介した楽曲の数々は、美しく咲き誇って儚く散りゆく桜に重ねて普遍的なメッセージを歌っていることで長年親しまれ続けています。ぜひ桜を眺めながら、さまざまに想いを馳せて「桜ソング」を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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