発表!2016年音楽キーワード・ベスト10

発表!2016年音楽キーワード・ベスト10
KKBOX編集室
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2016年も残すところあと10日と少し。おなじみの流行語大賞が発表されましたが、少々「?」を感じることもありKKBOX編集室として独自の「今年の出来事」をキーワード別にまとめてみました。
ボブ・ディランのノーベル賞受賞
10月13日、スウェーデン・アカデミーは「偉大なるアメリカ音楽の伝統の中で新たな詩的表現を生み出した」としてノーベル文学賞の授与を発表。しばらく音沙汰がない期間を経て10月末にコメントを発表。そして11月中旬には「先約がある」という理由で授賞式欠席の連絡をし、パティ・スミスが彼の曲「はげしい雨が降る(A Hard Rain’s A-Gonna Fall)」を歌ったことはご存知の方も多いはずです。この受賞に対しては文学界からも賛否両論巻き起こりましたが、歌詞(Lyric)が詩(Poetry)よりも芸術として上だとか下だとかどうでもいい話で、今一度、ディランの「文学性」を再評価・再発見する良い機会となりました。
「君の名は。」
8月26日公開のアニメーション映画『君の名は。』(監督・原作・脚本・絵コンテ・編集・撮影:新海誠)は封切りから28日間で興行収入100億円を突破、ベスト3を独占しているジブリ作品に食い込み、現在『千と千尋の神隠し』に次いで邦画興行収入歴代2位を記録、また12月2日から公開中の中国でも日本映画の新記録を更新中です。公開最初の週末には軒並み予約で満席、口コミやSNSでその評判が拡散されリピーターが続出、東京の四谷や岐阜県・飛騨古川への聖地巡礼もちょっとしたブームになりました。 主題歌だけではなく映画の劇伴も担当したRADWIMPSは、先月発売のニューアルバム『人間開花』も大ヒット、そして紅白にも出場。そして主人公・三葉の声優を担当した上白石萌音は主題歌「なんでもないや」を含むカバーミニアルバム『chouchou』を10月にリリース、Mステやめざましテレビに出演した様子が話題となり、14〜15年に女優として映画『舞妓はレディ』で新人賞を総ナメしたことに続いて、歌手としても大ブレイクしたと1年だった言えるでしょう。12月23日(祝)にはテレビ朝日系「MUSIC STATION SUPER LIVE 2016」に出演、28日(水)には幕張メッセで開催のイベント「COUNTDOWN JAPAN 16/17」にも出演の予定です。
ヨンス(Suchmos)
出典元:(YouTube:SPACE SHOWER MUSIC) ホームタウン、茅ヶ崎をベースに当初はおしゃれなネオ・シティポップ・バンドというくくりでカテゴライズされていたSuchmosですが、フロントマン・ヨンスの歌詞のメッセージ性やスター性、そのロックスピリットを徐々に浸透させてアタマひとつ抜けた存在となりました。1月25日にはセカンド・アルバム『THE KIDS』をリリース、1月20日に発売される雑誌「SWITCH」では50ページを超える特集が予定されています。来年は次なるステージに登ることが確実なSuchmos、大いに期待できます!
PPAP
もはや何ら説明も必要ありません。現時点で既にYouTube再生数1億を越え、ビルボードトップ100の「世界最短曲」としてギネス認定。芸人だからしゃべりはうまいし、今後ワールドツアーに出かけても1人で成立するので低コストでどんな場所でも対応可能。数ヶ月で消え去るリズム芸人とは比較にならない世界レベルの大物になりました。
チームジャパン(リオ五輪閉会式)
2008年北京、2012年ロンドンなど直近のオリンピック閉会式では、次回開催都市の新旧混ざった代表的アーティストがパフォーマンスをするのが定番。リオの閉会式では椎名林檎やチームPerfumeのクリエイター達の名前が挙がっていたところから「誰がやるの?」的なうわさ話で持ち切りでしたが、ふたを開けてみるとアニメーション+プロジェクションマッピング+AR、約50人のダンサーそしてマリオに扮した安倍首相、今まで聴いたことがないハーモニーの「君が代」で世界中をアッと言わせました。
フリースタイルダンジョン
2015年9月からテレビ朝日系深夜番組として放送開始。モンスターと呼ばれるラッパーをフリースタイルのMCバトル形式で勝ち抜き、賞金を獲得していくというRPGゲーム的な要素がウケ、日本語ラップの認知度を一気に広めました。番組の顔はオーガナイザーのZeebra。また他局の深夜番組「ナカイの窓」「関ジャム」などのバラエティ番組でもラッパーの特集が組まれ更に幅広い層にリーチ。サントラCDやAbemaTVでの特別編など派生コンテンツも広がりを見せています。
トロピカルハウス
2015年11月にリリースされたジャスティン・ビーバーのアルバム『Purpose』は、ほぼ全編ゆったりとしたテンポの曲で占められ、他のヒットポップアルバムとは違う肌触りを持っていたのですが、これがそのムードを予見していたのかもしれません。90年代以降、ダンスミュージックの聖地となったスペインのイビサ島のビーチをイメージしたリラックス感溢れるミドルテンポのEDM。アコギやパーカッションなどの生楽器の音色をミックスしているのも特徴です。その中心的な存在はノルウェーのDJ、カイゴ。2015年のノーベル平和賞、今年のリオ五輪閉会式など大舞台のパフォーマンスも記憶に新しい25歳のノルウェー人DJ/プロデューサーです。
20周年:FUJI ROCK、アジカン、くるり、PUFFY
今年、2016年は夏フェスの草分けであるFUJI ROCK FESTIVALが20周年を迎えました。1996年という年は90年代オルタナティブロックのど真ん中であり、邦楽アーティストとしてはアジカン、くるり、PUFFY、バンプら大物がアニバーサリーイヤーを迎えてベスト・アルバムやイベントを開催しました。
ザ・ビートルズ来日50
海外では2015年12月24日のクリスマス・イブから、日本国内では2016年2月29日から国内の9つのストリーミング・サービスでザ・ビートルズのオフィシャル音源が配信開始。KKBOXでもInterFMで5月3日に7時間特番を実施しました。そして何よりも今年は1966年6月の日本武道館公演からちょうど50周年に当たり、多数の書籍やイベントが開催。また、ライブのドキュメンタリー映画『ザ・ビートルズ〜EIGHT DAYS A WEEK』が9月22日より公開と話題にこと欠かず盛り上がった1年でした。
相次ぐ洋楽大物アーティストの死去
60〜70年代から活動していた洋楽アーティストたちが年齢的に70代を迎え、今年は特に大物の訃報がありました。1月にデヴィッド・ボウイ、グレン・フライ(イーグルス)、2月にモーリス・ホワイト(E,W&F)、3月にジョージー・マーティン(ビートルズのプロデューサー)、キース・エマーソン(E,L&P)、4月にプリンス、11月にレナード・コーエン、レオン・ラッセル、12月にグレッグ・レイク(E,L&P)ほか。KKBOXでもそれぞれ追悼プレイリストが公開されています。
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