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櫂

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私が離れた幽体離脱
行くあてはないのでしょうが
美しい蝶の羽根を手に入れたみたいだ
心が離れて幽体離脱
春風の感触がして
少しだけ太陽を見ていた

私が離れた幽体離脱
海まで行きたいのですが
悲しみに秋の日差しが
隠れたみたいだ
身体を離れて幽体離脱
春風に舞うのでしょうか
絵の具が溢れていく絵のように

貴方の擢を貸して
悲しむように漕いでゆくだけの
私の錨を知って
波よ止まないでくれ

私の恐れた知らない人
私を笑った人が
波の美しさに
死んでしまったらいいのに
私を離れて幽体離脱
海まで向かったのですが
身体を忘れてしまった私がいました

貴方の擢を貸して
名もないままに死んでゆくだけの
私の声を知って
波よ止まないでくれ

私の声よ行って
海を呑み干す千の鳥になれ
私の痛みを知って
波よ

貴方の擢を貸して
悲しむように漕いでゆくだけの
私の錨を知って
波よ止まないでくれ

止まないでくれ