声が魅力的な女性ボーカル3選 -海老沼邦明の「やっぱり歌が好き」

声が魅力的な女性ボーカル3選 -海老沼邦明の「やっぱり歌が好き」
海老沼邦明
海老沼邦明

いつの時代にもその時代を象徴する女性シンガーがいる。かつては中島みゆき、松任谷由実(荒井由実)、竹内まりやが同時代に歌った時期もあったのだ。今回は90年代、J-POP黄金期から、独断と偏見で“声”に魅力のある3人のアーティストをピックアップ。しかも驚くことに、偶然にもその代表曲がすべて1997年にリリースされた曲だ。現在でも活躍する3人の、約20年前の歌声をぜひ!

Chara - Junior Sweet

独特のウィスパーボイスの中にある力強さ 1996年に映画『スワロウテイル』に出演し、劇中のバンド「YEN TOWN BAND」のボーカルとしてリリースした「Swallowtail Butterfly ~あいのうた~」が大ヒット。その曲の次、1997年にリリースされたのが「やさしい気持ち」だ。独特なウィスパーボイスが特徴的なのだが、この声の何が独特かというと、実は“力強い”ところ。やさしく、ふわりと入ってくるのだけれど、ズドンと衝撃がある。だから耳に残るのだ。

cocco - クムイウタ

一種の“さびしさ”が胸に残る歌声 クリアで広がりのある声。一瞬にして景色が広がるような力強い歌声が特徴的なのだけれども、Charaとは逆に衝撃のあとには一種の“さびしさ”が胸に残る。「強く儚い者たち」を始め、初期の曲の多くのプロデュースをDr.StrangeLoveの根岸孝旨が手がけ、歪んだギターのロックサウンドが多いのだが、それでもやはり攻撃性のうらに潜む“さびしさ”がなぜか心に残る。 ※「強く儚い者たち」…KKBOXではアルバム『ザ・ベスト盤 (通常盤)』収録。

UA - アメトラ

熱情と冷ややかさのバランス 声といえばこの人も外せない。ハスキーといえばハスキーなのだけれども、それだけでは表現しきれていない。シルキー……うーん、ちょっと違う。粘着質でもあり、それでいて潔くもある。熱情と冷ややかさのバランスがとてつもなくとれたブルージーな歌声。だからこそ「悲しみジョニー」のような曲を歌いこなせるのだ。ちなみに、同曲が発売された同年に、もうひとつの代表曲となった「甘い運命」もリリースしている。

海老沼邦明
海老沼邦明

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