2015年のヒット映画サントラ3作品- 森田美喜子の「あれもこれも聴きたい」

早いもので、2015年も残すところあと少し。ベスト作品やベストセラーなど、年間作品を振り返って総括する時期でもありますが、今回は今年ヒットした映画のオリジナル・サウンドトラック（以下OST）アルバムを、聴きどころとともにご紹介します。

ヒット曲連発の一枚、切なさと官能のあいだで揺れる音 全米で76万枚以上売り上げ、シングルカットされたエリー・ゴールディングの5曲目、ザ・ウィークエンドの3曲目は、ともに全米3位を記録。それぞれファンベースの拡大につながった。また、スカイラー・グレイ（14曲目）やシーア（7曲目）、アニー・レノックスによる名曲カバーなど、女性シンガー好きには聴きどころ満載。少女マンガ的要素を備えた官能小説のはしりとして主婦作家発で世界的大ベストラーとなった小説の映画化だが、作品ファンならずとも切なくメロウな世界観にしっとり浸れる1枚です。

(YouTube: EllieGouldingVEVO)

マルーン5のアダムとキーラ・ナイトレイが素敵な共演 海外では2013年に公開され、満を持して2015年2月に日本公開された『はじまりのうた』のOSTも、今年日本で評判を呼びました。音楽を担当したのはニュー・ラディカルズのグレッグ・アレキサンダー。90’sのUKポップス好きは「おっ」となる名前ですよね。ミュージシャンの卵を演じた主演のキーラ・ナイトレイと、マルーン5のアダム・レヴィーンの共演という話題性に加え、劇中披露したキーラの歌声の良さに驚かされましたが、グレッグ作の良曲が詰まったOSTでは、キーラやアダムの歌声を映画の記憶とともに追体験できますよ。

(YouTube: Maroon5VEVO)

天国のポールに捧げた感動曲も収録 映画『ワイルド・スピード スカイミッション』のOSTは、ロングセラーを記録中。同シリーズで主要なキャラを担っていた故ポール・ウォーカーに捧げられたと言われる、気鋭の新人チャーリー・プースとウィズ・カリファによるエモーショナルな挿入歌「See You Again」は、12週連続で全米1位をキープし、ここ日本でも大ヒットに。ちなみに同曲は、ラグビー日本代表・五郎丸歩選手が、大事な国際試合の前に聴きたい曲として挙げています。

(YouTube: Wiz Khalifa)