2022年4月クール人気ドラマ 主題歌&テーマ音楽まとめ

2022年4月クール人気ドラマ 主題歌&テーマ音楽まとめ
KKBOX編集室
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注目作が多かった2022年4月期ドラマが次々と最終回を迎えている。そこで今回のコラムでは、今期クールで人気の高かった『マイファミリー』『未来への10カウント』『正直不動産』『元彼の遺言状』『インビジブル』の5つのドラマを振り返りつつ、ドラマと音楽の関係性にも目を向け主題歌やテーマ音楽を紹介していきたい。

マイファミリー

出典元:YouTube(TBS公式YouTuboo)

4月期で最も見応えがあった作品はTBS日曜劇場『マイファミリー』だろう。二宮和也と多部未華子が『山田太郎ものがたり』以来、15年振りの共演となったことでも話題だったこのドラマ。娘を誘拐された温人と未知留は、犯人の要求通りに警察を排除し、夫婦だけで誘拐犯と戦い娘を救い出すというストーリー。だったはずなのに、この事件は第3話で無事解決してしまう。そして、この先からがキャッチコピー通りの「ノンストップエンターテインメント」。温人の友人たちの子供が次々に誘拐され事件に立ち向かわなかればならないし、ドラマの中盤では、元刑事の温人の親友・東堂(濱田岳)が誘拐犯に絡んでいることが明らかになった。しかも東堂の娘も5年前に誘拐されていて犯人が見つかっていなかったりと、毎回、毎回、まさかの伏線が張られていくのだ。そして最終回は、衝撃的な伏線回収で視聴者を唖然とさせる中、それは本当の伏線回収ギミックで、まさかの真犯人登場という興奮度200%の結末となった。小説や漫画原作が多いドラマの中で、『マイファミリー』はオリジナル脚本作品で、日曜劇場枠で『グランメゾン東京』(2019年)、『危険なビーナス』(2020年)、『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(2021年)などの黒岩勉が手がけている。

誘拐という重いテーマにも関わらず『マイファミリー』は不満点ゼロ、日曜劇場枠に相応しい、明日への活力を感じさせてくれる内容になったと言えるだろう。その理由のひとつは壮大なドラマテーマ曲だ。日曜劇場のドラマには劇伴音楽ファンもいるぐらい、これまでにも『下町ロケット』『ノーサイドゲーム』『99.9-刑事専門弁護士-』など、胸に刺さるテーマ曲をたくさん輩出してきた。今回は『ファイトソング』や『浅草キッド』などの音楽を手がけ、頭角を現してきている大間々昂が担当。テーマ曲を聴けば『マイファミリー』を想起できる素晴らしいクオリティのテーマ曲となっている。またUruの「それを愛と呼ぶなら」も、ドラマの内容と完璧にリンクしていて、曲が流れるとほっとさせられる。


未来への10カウント

大ヒットドラマ『HERO』の脚本を手がけた福田靖とのコラボレーションが話題となった木村拓哉(以下、キムタク)主演ドラマ『未来への10カウント』。『マイファミリー』同様に今期クールで安定した視聴率を叩き出した。

注目だったのは、桐沢祥吾という訳ありな教師をキムタクがどのうように演じるのかという点だった。これまで医者や弁護士、パイロット、警護官などを演じ、颯爽とした立ち振る舞いの役柄を演じることが多く、いわゆる「何を演じてもキムタク」と評されることが多かったのも事実。ところが『未来への10カウント』では、焼き鳥屋の主人もしながら、教師として十代の若者たちと向き合う、かなりベタな主人公を演じるキムタクに興味をそそられた。そういう見方で言えば、「何を演じてもキムタク」に臆することのない高校生たちと毎回対峙するキムタクは新鮮で面白かった。もちろん、それでも「キムタクはキムタク」なのだけれど、役者としての幅が広がったのではないかと感じることができた。『BG~身辺警護人~』でもそうだったように、テレビ朝日のドラマではキムタクに新しいタイプの主人公像をトライさせているような気がする。最終回放送後には、「#未来への10カウント」がツイッターのトレンド1位となり「涙なしでは見れませんでした」「何度も涙しました」「来週から楽しみが…」声のほか「続編に期待」「続編待ってます!」など早速続編を望む声も多く寄せられている。

そして『未来への10カウント』での、もう一つの注目点が3度目となるB’zとキムタク主演ドラマのコラボレーション。『Beautiful Life ~ふたりでいた日々~』(2000年)の「今夜月の見える丘に」、『A LIFE~愛しき人~』(2017年)の「Still Alive」に続き、「COMEBACK -愛しき破片-」が主題歌となっている。これは木村とB’zのボーカリストで作詞を担当する稲葉浩志が、サーフィン仲間であったり、プライベートで親密な友好関係が成り立っているからこそ実現できるコラボレーションなのだ。また何年か後に、キムタクとB’zの奇跡のコラボレーションが実現することを楽しみにしていたい。


正直不動産

ドラマ開始直前に出演者の木下ほうかが降板するなどの問題で、放送が心配されたNHK『正直不動産』。結果的にはドラマは大好評で、最終回の翌週となる6月14日には出演者や制作者が再結集しドラマを振り返る特別番組『正直不動産 感謝祭』が放送されるなど、NHKとしては異例の状況となっている。やり手の不動産営業マンで、タワマン生活を謳歌してい永瀬財地(山下智久)は、アパート建設予定地にあった祠(ほこら)を壊した呪いで、嘘がつけない体になってしまう。そして何に対しても正直者になることで、家の売買を通じてこれまでとは違う人間関係を経験する永瀬の姿を描いている。

不動産会社が舞台のドラマがなぜここまで人気になったのだろう。最近のドラマの傾向に挙げられるのが、伏線の多さとそれを最終回で着地させる“伏線回収”の納得感だ。それに比べると、毎回分かりやすいほどに「良いこと 悪いこと」がはっきりしていて、ある意味“水戸黄門”的なシンプルなメッセージを感じることができる。さらに“正直に生きる”というわかりやすいメッセージに、視聴者は完全に同意し精神的にも安定していく不思議な力を宿したドラマだった。また『クロサギ』で山下智久と共演した山崎努を重要な役でキャスティングするなど、NHKらしからぬ配慮にドラマオタは感涙ものだった。

主題歌は小田和正の「so far so good」。ラストに流れるほっとする小田和正の歌声に、今作はコーラスで松たか子と和田唱(トライセラトップス)が参加、より心が浄化をさせられる。


元彼の遺言状

出典元:YouTube(フジテレビ公式)

2021年『このミステリーがすごい!』大賞を審査員満場一致で受賞した新川帆立の話題のミステリー小説が原作の『元彼の遺言状』。容姿端麗だけど、どんなにあくどい手を使ってでも“勝ち”にこだわる女性弁護士・剣持麗子(綾瀬はるか)と、6年前に起きた殺人事件で容疑者となり、名前を変えて逃げ続けてきた篠田(大泉洋)がバディを組み数々の事件を解決していくリーガルミステリー。前クールのドラマが話題を呼んだ『ミステリーと言う勿れ』だったので、『元彼の遺言状』には大きな期待がかかった。プレ最終回では篠田事件がついに解決し、『元彼の遺言状』の 本当の意味が判明した放送回となった。

『元彼の遺言状』にはもう一つの見所も。篠田は毎回、料理人顔負けの食事を作り麗子に振る舞うのだが、このシーンでの綾瀬はるかの食事シーンが半端ないのだ。大泉洋が少し長めのセリフを言っている間にパスタ一皿を平らげてしまうし、ほかの料理も食べ続ける姿が圧巻。ある意味、このシーンでセリフを間違えたら・・と思うと、別の緊張感が生まれてくるのだ。最終回で麗子がどんな食べっぷりを見せてくれるかにも注目。

そして、もうひとつ注目なのが、ドラマ『元彼の遺言状』には主題歌がないこと。過去の月9ドラマで主題歌がなかったのは『HERO(第2期)』だけということを考えるとかなり珍しいことだ。ストーリーをより重視して見てもらうために主題歌を無くしたのだろうか。そしてこのドラマの怪しい雰囲気を醸し出す音楽を担当したのが川井憲次。NHK連続テレビ賞小説『まんぷく』や、大河ドラマ『花燃ゆ』なども担当したドラマ/アニメ音楽の巨匠だ。毎回、麗子と篠田が事件の謎を解き明かすシーンで流れるテーマ曲が気分を高めてくれている。


インビジブル

出典元:YouTube(TBS公式YouTuboo)

TBS金曜ドラマ枠でスタートした『インビジブル』。インビジブルと呼ばれる犯罪コーディネーター・キリコ(柴咲コウ)と心に傷を負う刑事・志村(髙橋一生)という2人がバディを組み、警察すら存在を知らない凶悪犯「クリミナルズ」を捕まえるさまを描く犯罪エンターテイメント作品だ。毎回、次々と新たな謎と特殊な犯罪能力を持つ凶悪犯が登場し、スピード感あふれるストーリーが展開され、インビジブル・ワールドにハマってしまう人が増えている。それは同じ金曜ドラマ枠で放送され、高い視聴率は獲得しなかったものの、一部の熱狂的なファンを作り出した 『SPEC』や『ケイゾク』のような熱量に似ている。様々な事件にはリーパーという警察内部の内通者が存在していた。キリコと志村は、リーパーとの最終決戦を迎えるのだが・・。

出典元:YouTube(TBS公式YouTuboo)

そして『インビジブル』の音楽もまた重要な役割を担っている。ドラマのテーマ曲は得田真裕。『アンナチュラル』『MIU404』『監察医 朝顔』など数々の人気ドラマの音楽を手がけている。今回も『インビジブル』のスリリングさや、キリコと志村が凶悪犯に立ち向かう強い意志など、このドラマの持ち味を全て詰め込んだ大作となっている。個人的な感想だが、今期クールのドラマテーマ曲では『マイファミリー』と、この『インビジブル』のテーマ曲が筆者のヘビーローテーション曲になっている。

また主題歌となったのはDragon Ashの「Tiny World」。意外だったのが、彼らの長いキャリアの中で連続ドラマの主題歌を書き下ろすのは今回が初めてだったという。目の前に見えるものだけが事実でもなく、見えない部分と知らない部分もまたこの世界。毎回のエンディングを飾る「Tiny World」はドラマのテーマとも重なり、言葉もメロディも深く沁みてくる。壮大な番組テーマ曲と対をなす「Tiny World」もまた、ドラマが終わっても長く胸に残っていく曲だ。

そのほか紹介できなかったドラマも含めてプレイリストでは、2022年4月クールのドラマ主題歌やテーマ音楽を紹介しているので、是非そちらも楽しんで頂きたい。



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